タイヤサイズ変更で燃費はどう変わる?
2012 エコランアタック

MiTo 1.4 TURBO SPORT 日本仕様の標準タイヤサイズは 215/45R17 という馬鹿げたサイズだ(笑)。215/45R17と言えばインプレッサStiなどの超ハイパワー車と同じ。MiToごときにはどう考えてもオーバーサイズ。

その走りはドタバタキョロキョロして酷いモンだ。轍やギャップでのワンダリングが激しく、真っ直ぐに走らない、路面追従性が悪くドタバタする、リヤサス剛性が負けてリヤが横揺れする、などの不具合満載。

そこでMiToスプリントに標準の 195/55R16 に変更した。ホイールごとスプリントから移植。これが実に良かった。走りが激変。直進性は大幅にアップ、リヤサスのドタバタ感は半分以下って感じ(当社比)。 軽快感もかなり増したように思う。 重量も1本あたり1Kgくらい軽い。 これは燃費にも相当影響するんじゃないのか?

ムダにインチアップしたりワイドタイヤにする人も多いが、タイヤサイズ変更で燃費はどれくらい変わるのかの明確なデータを見たことが無い。コレは試してみるしかあるまいっ! 前置きが長くてスマン(^^;




しかし、タイヤサイズ変更に伴い、僅かに外形が変化する。カタログ値と外径実測値、それに加えて車載距離計を使って誤差を測定した結果、外形差は2%と断定。以後、このサイズを基本にする事から2011年のデータに補正を加えた上で今後の比較をする事にした。ご了承願いたい。

当サイトの長年の読者ならご存知だと思うが、「エコランアタック」 は同じ時期の同じ時間帯に同じコースを究極の低燃費を目差して丁寧に走るという企画。平均速度も可能な限り揃えるように努力。そのデータ再現性の高さは過去10年で実証済み。

2001〜2010年まではインプレッサバン、2011年からアルファロメオMiToに車両を変更している。

標準装備の215/45R17はPIRELLIのP-ZERO NERO だった。今回使ったタイヤはMICHELIN ENARGY SAVER で低燃費タイヤとしてAラベルを取得している

同じサイズだとしても低燃費タイヤに交換すれば燃費が良くなるのは2006年に実証済み。今回はタイヤサイズも変更しているので期待は大きい。

2011年 タイヤ外径差補正後
. 距離 平均速度 燃費 備考
セクター1 32.0Km 47Km/h 18.1Km/L 峠超え+市街地
セクター2 89.8Km 53Km/h 19.9Km/L 国道 + ミスコースUターン有り(^^;
セクター3 40.2Km 51Km/h 13.9Km/L 緩い登り国道+登り峠道
セクター4 15.3Km 43Km/h 36.8Km/L 下り峠道
セクター5 25.6Km 49Km/h 26.7Km/L 緩い下り国道
セクター6 75.6Km 72Km/h 20.0Km/L 高速道路
セクター7 40.9Km 68Km/h 20.6Km/L 高速道路
トータル 320.5Km 55Km/h 19.6Km/L 総合結果

2012年 タイヤサイズ変更 (215/45R17 → 195/55R15)
. 距離 平均速度 燃費 2011年比(補正値) 備考
セクター1 32.2Km 46Km/h 20.6Km/L +13.8% 峠超え+市街地
セクター2 84.9Km 53Km/h 20.3Km/L +2.0% 国道
セクター3 40.2Km 57Km/h 13.6Km/L −2.2% 緩い登り国道+登り峠道
セクター4 16.2Km 43Km/h 42.9Km/L +16.6% 下り峠道
セクター5 25.6Km 54Km/h 30.5Km/L +14.2% 緩い下り国道
セクター6 75.6Km 73Km/h 21.1Km/L +5.0% 高速道路
セクター7 43.8Km 65Km/h 21.4Km/L +3.9% 高速道路
トータル 318.3Km 56Km/h 20.5Km/L +4.6% 総合結果

総合結果 20.5Km/L 前年比+4.6%

という結果だった。2011年の数値にタイヤ外径補正を加えて比較している。 セクター1の燃費に極端な差が有るが、理由は解らない。平均速度もほぼ同じなのだが? 市街地あたりで混んでた記憶も有るので、そのせいかもしれない。

セクター3の燃費数値が悪いのは峠区間でトラックが前にいた為、2速3速を多用した結果。

セクター2で距離に差が有るのはミスコースの為。曲がり角を通り過ぎてしまってUターンした(^^;

データを細かく見ると下り区間でのアップ率が非常に大きい。これは転がり抵抗が少ない分だけ燃料カット領域が大幅に増えた為と思われる。燃料カット時の燃費数値は無限大になる為、この領域の拡大は大きな差となる。高速道路での差は4〜5%程度となっており、転がり抵抗の差がそのまま燃費差に現れていると思われる。

ファッション性を重視してインチアップ&ワイドタイヤにする人も多いが、燃費悪化、乗り心地悪化、直進性悪化、軽快感悪化、偏磨耗増加、タイヤ交換時のコスト増大、などデメリット満載。そもそも私はワイドタイヤや大き過ぎるホイールは下品でカッコ悪いと思うのでファッション性も疑問だが(笑)。

というわけで、標準サイズからわざわざインチダウンする人は少ないと思うけど、インチアップはやめた方が良いのでは? っていう話ですね(笑)。 同車種の他グレードでインチダウンサイズが有るならそれを流用するのはすごく良いと思います。

トップページ

.