作成:1999/06/16
改訂:1999/06/24
修正:1999/06/28 HTMLの修正(しかしかなり怪しい)

読書録

1999年6月分(3)


作者名 二階堂 黎人にかいどう れいと
作品名 名探偵の肖像 新本格作品集
出版社 講談社講談社ノベルス
版数平成11年6月5日第1刷
ISBNISBN4-06-182076-1
名探偵編への
華麗なる挑戦状!!

短編+芦辺拓氏との対談等から。

  • ルパンの慈善
  • 風邪の証言
  • ネクロポリスの男
  • 素人カースケの世紀の対決
  • 赤死荘の殺人
  • 対談:地上最大のカー問答 (芦辺拓×二階堂黎人)
  • 随筆:ジョン・ディクソン・カーの全作品を論じる

 タイトルから判るように、5つの短編のうち3つが贋作ものです(蛇足ですが、ルパン、風邪、赤死荘)。
 対談については、1996年にNIFTYのF推理で有志達が作成された、ファンジン誌の改訂版。

 JDC振興会
 The Grandest Game in the World
 1996年11月30日発行

 二階堂さんって本当にマニアだなあ・・と感心した次第の1冊でした。しかしやはり二階堂蘭子シリーズの長編を読みたいのである。


作者名 いしかわ じゅん
作品名 だってサルなんだもん 第4巻 BECAUSE I AM A MONKEY
出版社 アスキー出版局
発行日 1999年6月22日
ISBNISBN4-7561-3109-3
あの120万も払って購入したワタシのIICiは、
今では、買い取り値3万5000円になっていたのだ
まったく、月日とは
残酷なもんである

 現在の週間アスキー、その前身である色物系パソコン雑誌EYE-COMに連載している、いしかわじゅんさんの待望の「だサル」4巻。3号には3.5インチのCD-ROMが付いていたけど、今回は無し。
 連載はEYE-COMの1995年4月1日号から1996年6月1日号まで。因みに当時は隔週刊というか、月二冊出ていたもの。
 個人的に調度DOS/V機を買った頃である。
 まだまだ、メモリーが8Mバイトでも3万円位していた頃で、HDDもデスクトップでも1G時代。ペンチアムは出て暫く立っていて、90-100MHzでチップセットがやっと、TRITONが定着し、BIOSで有名なAWARDがまだまだ一般的では無かった時代であり、個人的には結構懐かしい時代である。
 OSもWindows3.1から95への切替時期が調度この連載の中位に登場している。
 インターネットも勿論今ほどは普及していなかったのである。


作者名 歌野 晶午うたの しょうご
作品名 放浪探偵と七つの殺人  読者に突きつけられた七つの挑戦状!
出版社 講談社講談社ノベルス
発行日 1999年6月5日第1刷
ISBNISBN4-06-182075-3
七編全てが
読者への挑戦!


解答編は袋とじ

 そーいえば、前作の「ブードゥー・チャイルド」は積読状態であった。読みたいけど、そろそろ、島田さんの長編でるって話だしなあ。
 ということで、信濃譲二シリーズの短編が7つ。袋とじというのが読む気をそそらせてくれました。袋とじのミステリーは本当に久々である。
 問題編と解答編とに分かれての袋とじだから、一気に読みました(^^;;)。

  • ドア→←ドア
  • 幽霊病棟
  • 烏勧請
  • 有罪としての不在
  • 水難の夜
  • W=mgh
  • 阿闍梨天空死譚

 1999年は、新本格推理(ミステリー)再生の年って感じですね。


作者名泡坂 妻夫あわさか つまお
作品名喜劇悲奇劇
出版社角川春樹事務所ハルキ文庫
解説山前 譲やままえ ゆずる推理小説研究家
発行日1999年5月18日第一刷
ISBNISBN4-89456-519-6
ショウボート上で起こる
奇妙な連続殺人!

 奇術とミステリーの融合といえば、個人的には泡坂妻夫さんが一番好きかもしれない。本作品はまさに、それを狙った作品なんだけど、軽い。
 回文ネタもあるけど、遊びとしては面白いけど、ミステリーとしてはさほどの効果はあげていないのでは?
 後、解説で意味不明箇所がある。この作品の元が、「野獣時代」昭和57年の5月号に一挙掲載された作品なのか、角川ノベルスに昭和57年5月に発刊されたのか?よく判らないような書き方になっているのですけど。
 しかし、それにしても、「トリック交響曲」と「魔術館の一夜」は復刊あるいは再刊されないのかなあ。


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