1999 Formula One World Champion Ship

Round 1. Australian GP. Results

Last updated, 99/03/07


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第1戦 オーストラリアGP最終結果
◇3月5日〜3月7日
 アルバートパーク・サーキット(メルボルン)(5.303Km×58周)
  • 1 E.アーバイン(フェラーリ)
  • 2 H−H.フレンツェン(ジョーダン・無限ホンダ)
  • 3 R.シューマッハ(ウィリアムズ・スーパーテック)
  • 4 G.フィジケラ(ベネトン・プレイライフ)
  • 5 R.バリチェロ(スチュワート・フォード)
  • 6 P.デ・ラ・ロサ(アローズ)

○オーストラリアGP予選結果

○オーストラリアGP結果詳細


○信頼性の勝利 アーバイン初優勝!!

 1999年F1第1戦オーストラリアグランプリの決勝が3月7日(日)、アルバートパーク・サーキット(メルボルン)で行われ、E.アーバイン(フェラーリ)が初優勝を飾った。

 今シーズンの開幕でマシンの飛躍的な進歩をタイムで示したスチュワート勢は、スタートのカウントダウンが始まったところでそろって白煙を上げイエローフラッグが降られ、再スタートとなる。バリチェロはスペアーカーでピットスタートとなるが、ハーバートはそのままリタイア。遅いペースでのフォーメーション・ラップでエンジンかギアボックスの油圧系がオーバーヒートしたようだ。

 そして、2回目のフォーメーションラップのスタートで、今度はハッキネンとシューマッハ、それに木がエンジンをストールさせてしまう。ハッキネンはすぐにスタートできて、ポールポジションに戻ることができたが、シューマッハと高木は最後尾スタートとなってしまった。いかにも開幕戦らしくドタバタ続きの中、レースのスタートが切られる。ここではハッキネン、クルサードのマクラーレン勢が好スタートでトップを守る。ザウバーのJ.アレジが今度はエンジンをストールしてそのままリタイア。また1コーナーでヒルがトゥルーリに追突されてコースアウト、そのままリタイアとなる。

 マクラーレン勢は好調で、オープニングラップで3位フェラーリのアーバインに早くも2秒差をつけ、その後も毎ラップ2秒も速いペースで周回。圧倒的な速さを見せ付ける。 オープニングラップでの順位は、ハッキネン、クルサード、アーバイン、フレンツェン、ラルフ、フィジケラ、トゥルーリ、ヴィルヌーブ。

 ところが15周目、クルサードが突然ピットインしてそのままガレッジにマシンを入れてしまう。どうもギヤボックスにトラブルが発生したらしい。と同時にヴィルヌーブが裏のストレートでリア・ウィングが外れてスピンし、マシンはコース両側の壁にぶつかりクラッシュ。この処理のためにセーフティカーが導入される。
 そして18周目に再スタート。ところがここで今度はハッキネンが失速。上手くシフトが動かないようで、後続にどんどん抜かれてしまう。これでアーバインがトップにたつ。続いてフレンツェン、トゥルーリ、ラルフ、ミハエル、ディニースと続く

 20周目、今年からF1に復帰した昨年のインディーチャンピオン、A.ザナルディがコースアウトして壁に激突。これで再度セーフティーカーが入ることに。。ハッキネンは一旦ピットに入りコースに復帰するが、ペースが上がらずセーフティーカー導入中にピットに戻りそのままリタイアとなる。マクラーレンの2人ともギヤボックスの油圧系にトラブルが発生したようだ。

 26周目に再々スタート。ここでも1コーナーで、セーフティカー導入中にタイヤ交換を済ましたトゥルーリとミナルディの新人M.ジェネが接触して共にコースアウトしてリタイア。ここでの順位は、アーバイン、フレンツェン、ラルフ、ミハエル、ディニース、ウルツ。高木は8位にまでアップ。最後尾スタートから2回のペースカー導入で4位まで順位を上げたシューマッハであったが、フロントウィングがなぜか外れてその破片をリアタイヤで踏んでバーストし、ピットインを強いられる。もしかするとフロント・ウィングの取りつけ強度に問題があったのかもしれない。また、4位と検討していたディニースがなんだかのトラブルでそのままリタイア。またウルツもコースアウトでリタイアしてしまう。

 31周目に4位を走っていたバリチェロにペナルティが出され、ゾンタやデラロサがピットインしたため、高木が一時4位を走行するが、その後高木もピットストップし、6番手に。36周目の順位は、アーバイン、フィジケラ、フレンツェン、ラルフ、デラロサ、高木。この後すぐフィジケラが最初のピットインをして5番手でコース復帰。

 タイヤをバーストさせて一旦ピットに入ってからコースに復帰したM.シューマッハは36周目突如ピットイン。しかし、ピットの準備ができていなくそのままスルー。次の周に再度ピットインしてステアリングを交換。多分シフトチェンジするためのレバーにトラブルがあったのか、交換後は快調に飛ばしてファーステストもマーク。

 37周目にデラロサが2回目のピットイン。虎之介の前5位キープでコースに復帰。この後、ペナルティで順位を落としていたバリチェロが虎之介、デラロサを交わして5位にまでポジションをアップ。虎之介はゾンタに交わされ8位ダウン。しかし46周目にゾンタはピットインし、その後エンジン・トラブルでリタイア。これでコース上に残るマシンは8台となる。

 その後その8台に順位の変動は無く、E.アーバインが初優勝を飾った。2位3位は今シーズンマシンを取り替えたかたちのジョーダンのフレンツェンとウィリアムズのラルフ、4位はベネトンのフィジケラ、5位はスタートでのトラブルやペナルティがあったもののそれを挽回してバリチェロが入り、6位には高木のチームメイトでフォーミュラ・ニッポンで日本でもおなじみのP.デラロサ、虎之介は惜しくも7位。8位にはM.シューマッハが入り何とか完走した。

開幕戦らしい開幕戦でした。

 22台中完走8台。ウィングが飛ぶしエンジンはオーバーヒートするし、ペースカーが2回も入るしと、いかにも開幕戦らしくドタバタ続きのレースで優勝したのは、ベスト・オブ・セカンド・ドライバー アーバイン。F1出走82戦目の初勝利。自身はもとより、あのスタッフの喜びようが「勝ちになれているフェラーリのはずなのに・・・」と違和感があったのだが、「アーバイン担当のスタッフ達も初勝利」とのTV解説で納得。心からおめでとうである。

 続いて昨年と同様に今年も3位を争うであろう3チームから1人づつ入賞。フレンツェンとラルフは移籍して初のレースで表彰台をゲットと幸先が良い。特にジョーダンはベネトン、ウィリアムズを完全に押さえての2位。ただ、やっぱりアーバインには追いつけなかったし、これにシューマッハやマクラーレンの2台がまともに走れるようになれば、この3チームは今後もおこぼれでしか表彰台にはあがれなさそうだ。

 それよりも大躍進がスチュワート。金曜、土曜と好タイムをマークして注目を浴び、決勝にも期待が集まったが、スタート直前で2台ともエンジンのオイル漏れで火を出してしてしまい、レースは再スタートに。ハーバートはそのままリタイアし、バリチェロはスペア・カーでピットスタートはしたものの、ペナルティを課せられてしまうなど苦しいレース展開だったにもかかわらず、よく追い上げて5位に入賞。ま、これも他がつぶれたからと言えるのだが、ベネトンやウィリアムズを脅かす存在になりそうで、次戦も注目。

 そして、6位7位にアローズの2台。2台そろって完走したチームはアローズとフェラーリだけ。昨年の改良型で大きな変更点がないのが高い信頼性を生んでいるのであろう。やはりマシンに速さはないが、それでも虎之介は最後尾スタートからポイント圏内まで追い上げたんだからたいしたもの。サバイバル・レースで生き残れば今後のレースでもなんとかポイントは取れるかも・・・・。期待しましょう!

 昨年チャンピオンに返り咲いたマクラーレンはの2台はそろってリタイア。クルサードはギヤボックスの油圧系、ハッキネンも同じと思っていたが、どうもスロットルのトラブルだったらしい。それにシューマッハは昨年の最終戦と同様のドタバタ続きで、完走はしたものの周回遅れの8位。前半のシューマッハのマシンは特に「曲がらない」ようで、シューマッハが必死にハンドルを切り足し切り足ししていたのが印象的だった。しかし、なぜかフロント・ウィングが取れて(取りつけ強度不足?)新しいものに交換してからは見違えるほど鋭い走りに戻っていたので、はじめからフロント・ウィングにトラブルを抱えていたのかもしれない。

 新参入のBARは左右を別のタバコ銘柄に塗り分け、その間をファスナーで結ぶカラーリングがアイデア賞もので良かったけど、テストでも発生したリア・ウィングの取りつけ強度不足がまだ直っていないのか、ヴィルヌーブがそれでスピン・クラッシュでペースカー導入の原因を作ってしまった。次のレースまでには対策を施すだろうけど、ドライバーは不安だろうなぁ。
 ザナルディも予選でトラブルが続いて思うようにタイムが出せず、それであせったのかインディ時代を彷彿させる大クラッシュを起こして、2回目のペースカー導入の原因となってしまった。ヴィルヌーブがインディからF1にやって来た時と比べて、チームの状況も良くないしまだまだ苦労は続きそうだ。

 アーバインの初優勝で終わった開幕戦ではあるが、このレースではっきりしたのが「マクラーレンは速い」ってこと。序盤快調だった頃は、アーバインより毎ラップ2秒も速かったんだから、壊れなければぶっちぎり間違いなし。次のレースまで1ヶ月以上あるから、そこで信頼性アップを図ってくるだろうけど、信頼性の改善って時間がかかるからなー。それと、ハッキネンが好きでシューマッハが嫌いな私にとってその2人がいなくなると、逆にレースが平和に見れてよかったぁ。特に上位3人は好きでもないし嫌いでもないので「誰が勝っても良いから頑張れ!!」って感じでのどかに見ていられました。


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