1996 Formula One Champion Ship

Round 3. Argentine GP. Results


Last updated, Apr.07 1996

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第3戦 アルゼンチンGP最終結果
◇4月5日〜7日:オスカル・アルフレード・ガルベス・サーキット(ブエノスアイレス)

○アルゼンチンGP予選結果

○結果詳細

○開幕から第3戦までを振り返る


○ヒル、4連勝達成!!

1996年F1第3戦アルゼンチンGPが、気温23度、晴れのさわやかなコンディションの中行われ、D.ヒルが連続のポールToウィン、昨年の最終戦から4連勝を飾った。
スタートは3位ヴィルヌーブがスタートに失敗、9位まで大きく順位を落とす。その他の上位陣、ヒル、シューマッハ、アレジ、ベルガはそのままのポジションをキープ。5位にはクルサード。しかしクルサードは前の4台に付いていけず、4位と5位の差が大きく開いてしまう。その後ろは、バリチェロ、フェルスタッペン、ハッキネン、ヴィルヌーブと続く。
スタートに失敗したヴィルヌーブは徐々に順位を上げ、8周目にはクルサードをかわし5位に浮上。
予選で調子が良かったフェルスタッペンは13周目にスピンを犯し、コースには復帰できたが順位を落とす。
17周目サロがピットイン。エンジンが不調なようで、カバーが外され大きくタイム・ロス。
上位4台は、所々で肉薄するシーンもあったがほぼ等間隔で周回を重ねる。
21周目、ハッキネンがピットイン。しかし、ピットは何も準備がされていないという珍しいシーンが。何かトラブルらしくそのままリタイア。
21周目、シューマッハがピットイン。7秒1でコースに戻り、ヴィルヌーブの前でコースに復帰。 22周目、アレジがピットイン。約5秒で作業を終え、シューマッハ、ヴィルヌーブの間に割り込む形でコースイン。
24周目、ヒルがピットイン。9秒6で作業を終え、シューマッハの前に出る事に成功。ベルガーも同時にピットイン。26周目にはヴィルヌーブもピットイン。
27周目、いきなりフォルティのR.バドエルのマシンがひっくり返っている映像が。バドエルはたいした怪我もなく、自力で這い出て無事。結局セーフティーカーが入る。これで、今まであった各マシン間の差が帳消しに。この時点の順位は、ヒル、シューマッハ、アレジ、ベルガー、ヴィルヌーブ、クルサード。
この間、右京が本人のコメントからデフのトラブルらしく、スピンしてリタイアしてしまう。さらに続いて衝撃的な映像が!。リジェ・ディニスのマシンが走行中、給油口からガソリンが吹き出し出火。マシンは一瞬にして激しい炎に包まれる。ディニスは何とか自力で脱出し無事であったがあわやと冷やりとさせられた。
結局32周目にセーフティー・カーがコースを出て、レース再開。まるで、インディーのスタートのよう。ここで、トップ5が一団を形成し、ほぼ等間隔で周回を重ねる。
この辺で、シューマッハが苦しいのか、徐々にヒルが逃げ、シューマッハの後ろアレジ、ベルガー、ヴィルヌーブが詰まりはじめる。
シューマッハは41周目ピットイン。およそ12秒とすこし作業に時間がかかってしまう。
前が空いたアレジは、ここでファーステスト・ラップ。予選より速い1分29秒台を記録、ヒルに迫る。
アレジは、42周目ピットイン。ところがエンジンをストールさせてしまい、大きくタイムロス。シューマッハの後ろでコースに復帰。
そのあと、シューマッハがいきなりスローダウン。その前から、今宮さんが指摘していたように、リアウイングにトラブルがあったらしく、フラップが外れてダウンフォースが無くなり、まともに走れなくなってそのままガレッジへ直行、リタイア。
ヴィルヌーブは50周目ピットイン、7秒台で作業を終えベルガーのすぐ後ろ3位でコースに復帰。ヒルも52周目ピットイン、これも7秒台で作業を終えてトップを守ったままコースに戻る。
ここでの順位は、ヒル、ベルガー、ヴィルヌーブ、アレジ、バリチェロ、アーバイン、クルサード、フェルスタッペン、パニスと続く。
ベルガーが56周目に3回目予定外のピットイン。タイヤのみの交換。しかし、コースに戻ってすぐにコースアウトしてしまい、リタイアしてしまう。どうも、リア・サスペンションにトラブルがあったらしい。
終盤は、アレジがファーステスト・ラップを絞り出しながらヴィルヌーブとの差を詰めていく。残り5周で差は6秒5。しかし、ヴィルヌーブも逃げる。アレジはどうもラップにムラが多いのか、差を詰めれそうで詰めきれない。
結局ヒルが後ろの喧騒を尻目に一人安定した走りで、昨年の最終戦からの4連勝を達成。ヴィルヌーブが逃げ切り2位、アレジ3位。続いてバリチェロ、アーバイン、フェルスタッペンと続いた。結局完走10台。なんだ、かんだといろいろな事が起きたサバイバル・レースとなってしまった。

○ヒル4連勝もかすむ後ろのごたごた

とにかく、いろんな事が起った今年のアルゼンチン。フォルティ/バドエルがひっくり返ったかと思えば、リジェ/ディニスが炎に包まれたり・・・・。いずれもドライバーが無事だったので良かったが。
そのために、久しぶりにセーフティー・カーが入って再スタートが見れたのは1粒で2度おいしいの得した気分。
この再スタートで得をしたのは、スタートに失敗したヴィルヌーブ。大きく開いていた差をこの時に挽回でき、他の人のトラブルにも助けられ2位でフィニッシュ。しかし、やはりまだ1年生。開幕戦はうまく行ったものの、2戦目雨の中でのスピン、そして今回のスタート・ミスなど、勉強させられる事も多いはず。実際本人もF1の難しさを自覚しているようだし。だいたい、雨のレースはF3時代に一度経験しているだけで、ブラジルで2回目。スタートだってインディーではローリング・スタート。それでここまでやれれば立派か(どうもひいき目で見てしまう。というより彼に頑張ってもらわないと、F1が盛り上がらない!)。
そうそう、バリチェロも4位入賞。ブラジルでいいバトルを見せてくれたものの、スピンアウトしてしまった2人が入賞したのはうれしい。ジョーダン・プジョーの速さは本物になりつつある。
チョット残念は、あわてものアレジ。
なんで、エンジンストールさせちゃったの、せっかく追い上げていたところだったのに。それに、速い時はめちゃ速いのに結構ラップにむらが多いため、前半はシューマッハに、後半はヴィルヌーブに追いつけそうで追いつけなかった。この辺もアレジの魅力なんだけど、もっと安定性を身につけないと、ワールド・チャンピオンは狙えないぞ!
そしてまた、マシンに足を引っ張られたシューマッハ。今のフェラーリの状況で本当に良く戦っていると、シューマッハがあまり好きではない私も見ていて納得してしまう。やはり最強のドライバー何でしょうね。フラップが外れるなんて、今回が低速サーキットだったからよかったものの、高速サーキットだと大変危険。チームもそんな基本的なところをもっと努力してくれないと、シューマッハがかわいそう!。
ベルガーも、終盤2位だったので、久々の表彰台かと思ったのだが、結局リタイア。今回はトップに付いていってたので、そんなに状況は悪くないはず。次からに期待。
その他では、予選でも活躍したフェルスタッペンが6位入賞と、このコースは低速コースでエンジン・パワーの差が出難いにしても、ほんと良く頑張った。
そんなこんなで、後ろでいろんな事があったのに、1人だけ終始安定したヒルが危なげなく優勝し、4連勝。あまりにも安定しているので、逆に目立たなかった感じも・・・・・。
しかし、去年はピットワークのもたつきなんかも多かったけど、今回はピット作業がスムーズに行われ、ヒルの勝利に貢献していて、マシンの絶対的アドバンテージが、チーム、ドライバーみんなの"ゆとり"となって、うまく事が運んでいる印象を受けた。さあ、ヒルはどこまで連勝を伸ばせるか?

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