日常茶飯

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#39 
目次

砂書帖 ・ 新聞紙面から

 ▼ 鳥インフルエンザがアジアから欧州へと拡大し、世界中が警戒を強めていると云う。 ルーマニア、トルコ、ギリシャ、英国で鳥への感染が確認された。 渡り鳥がウイルスを運んでいると見られているようだが、欧州からアフリカや中近東へ拡大する恐れも出て来た。 アジアではこれまでに人に感染し62人が死亡したと云う。
 今のところ鳥から人へ感染している段階で、人から人への感染は報告されていない。 ただ、ウイルスは鳥や人の体中で突然変異を起こすので、 人から人へ感染する新型インフルエンザが出現し大流行する恐れはある。
 1918(大正7)年に4千万人以上の死者を出したスペイン風邪は、 鳥インフルエンザ・ウイルスが変異して出来たウイルスが原因だったと、以前記事で読んだ覚えがある。

 ▼ いつだったかリーバイスのジーンズを買うとフィリピン製だったので少し驚いた。 それまでは日本製(あるいは米国製)だったのだけれど、値段が安くなったと云うわけでもなかった。
 数年前に、リーバイ・ストラウスは米国内の工場を閉鎖して、製造拠点をメキシコやフィリピンに移した。 そのときの事情を、きょうの新聞にある古着屋の専門店が続々と開業と云う記事の中で見つけた。
 米国市場ではギャップなどの新興勢力が人気を集めるようになり、リーバイスに見向きもしない若者が増えた。 その結果、リーバイ・ストラウス社の売上高は96年に減少に転じ、生産拠点を海外に求めざるを得なくなったと云う。 そして、日本のジーンズ販売店では、米国製の商品を買うことが出来なくなった。 そこで、どうしても米国製を買いたい消費者は、古着屋に行くしかない。 そんな米国製を扱う古着屋の専門店が続々と開業して、繁盛していると云う。

 ▼ 最後はリンゴの話題。 青森県の試験場で、時間が経っても切った断面が変色しない新種のリンゴが誕生したと云う。 切ったり摺りおろしても茶色くならいのだそうだ。
 リンゴの果肉は空気に触れると、果肉中のポリフェノール類が酸化酵素により変色するが、 その新種は酵素の働きが弱いと云う。
 はやければ6年後には市場に現れるそうだ。 カットフルーツとして売ることが出来るし、 酒造メーカーはリンゴ酒の製品開発に興味を持っていると云う。
'05年10月30日

砂書帖 ・ バージョンアップ

 ▼ 先日バージョンアップしたウイルスバスター2006のアップデータは以前よりもよく出来ている。 パターンファイルなどをアップデートするときにファイルのサイズを表示するようになった。 そのサイズが小さいので、どうやら差分をダウンロードするようになったのだろう。 これならナロー・バンドでもいけるよ。

 ▼ 秀丸メールのバージョンアップ版が出ていると云うので、 秀まるおさんのページを見ると、「ちょっとまずいバグ修正してます」とある。 何だろうと見ると、ソフトの起動と終了を繰り返しているとOSが不安定になる由。 それでバージョンアップしたけれど、何とも物騒だなぁ。

 ▼ マクロメディアのFlash Playerがバージョン8になっている。 ダウンロードしてダブルクリックするとインストーラが起動しない。 変だなぁと思い、ブラウザFirefoxのプラグインのフォルダを開くと、ちゃんと上書きされている。 ところがFlashを使ったWebページを見るとFlash Playerが機能しない。 困ったなあ。
 そこで以前のバージョン7のFlash PlayerをMOから取り出してインストールをやり直した。 こう云うときのためにバックアップを取っていてよかったと云うのもつかの間、あに図(はか)らんや、 元に戻っていないのである。 Flashを使ったページを見ることが出来ない。
 こんどは、プラグインのフォルダにあるファイルのプロパティを調べてFlash関連のものを削除して、 旧バージョンをインストールすると、元の状態に戻った。
'05年10月26日

ワインのこと

 ワイナリーとはワインの醸造所のことで、そのワイナリー見学がちょっとしたブームになっていると夏のころに聞いた。 ビール工場の見学とかなり違っていて、聞いてておもしろかった。 まず最初に案内されるのが畑だと云う。 ブドウをつまんで味見する。 品種による味の違いを試すことが出来るのだそうだ。
 多くのワイナリーでは、畑の案内から醸造設備の説明や試飲まで、つくり手が自らガイドすると云う。 ただし試飲はたいがい有料で値段は何百円といったところだと(外国産ワインは無料のところもあると云う)。 一度いってみたいな。

 最近、流行っていることをもうひとつ。 シャンパンの「レコルタン」がブームなのだそうだ。 これは、うちに不定期に送られてくる生活情報誌にあったものだが、 普段はあまり読まないのだけど、たまたま目について知ったのである。
 さて、レコルタンだけど、 正確にはレコルタン・マニュピラン(RM)と云って、自社畑のブドウだけでシャンパンを造る個人生産者のことを指すそうだ。 つまり、自分の畑以外のブドウをブレンドするメーカもあるという事になるわけで、これが意外に思えた。 ちょうどウィスキーにブレンドとシングルモルトがあるように、ワインにもあるんだね。 実際はブレンドの方が一般的でこれはネゴシアン・マニュピラン(NM)と呼ばれ、シャンパン全体の約70%を占めると云う。
 近ごろはシャンパンのことをシャンパーニュと云うらしい。 何だか気障でいけない。 内田百閒はシャムパンと書いたけれど、むしろこの方が風流である。
'05年10月24日

砂書帖 ・ 週末無題

 ▼ 今月中にやり終えなければならない事があって、月末一杯までかかるだろうと思っていたが、 意外とはやく片付いた。 来週はゆっくり出来そうだ。

 ▼ 電車で15分ほどの駅の近くにあるスーパーに行き、帰りに、 上の階の食堂街をのぞいたら、うどん屋だったのがラーメン店になっていた。 ちょうど午(ひる)なので入ってみようと云うことになった。 普段なら、はじめての店では醤油ラーメンを食べることにしている。
 ところが、夏の頃には汗をかくので控えていた辛いものが食べたくなった。 そこで担々麺をたのんだ。 きょうはこれまでになく肌寒い。 すると、いやぁ辛い。 葱(ねぎ)まで辛かった。 矢っ張り、醤油ラーメンにしとけゃよかったなぁ。

 ▼ 夜9時頃テレビを見ると日本シリーズの一回戦。 9点差でロッテが勝っている。 しかも霧のため試合が中断している。 気温は14度だか16度だとかで湿度が90%以上だと云う。 寒そうだな。 客席ではウェーブをやっていた。
 チャンネルを変えると、『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! 完全版』をやっている。 そのまま見続けた。 それにしても長ったらしいタイトルだぁ。 あれれぇ東北弁を聞き違えたと云う、松本清張の『砂の器』のネタをそのまま真似してるよ。 再来週は「スウィング・ガールズ」だそうだ。
'05年10月22日

秋日和

 秋らしい日だった。 朝から晴れて、空気は澄んで、少し肌寒いようで、今年はじめて感じる秋晴れだった。 あしたも晴れるそうだが、長続きしないのが秋の空である。

 ええっと何を書こうか。 きのう珍しくスパム(迷惑メール)が一通来た。 スパムはプロバイダの「スパムブロック」でフィルタに条件を付けてメールサーバに届かないようにしている。 条件の付け方が当を得ているらしく、夏頃からは来ない。 本当は毎日来るのだけれど、メールサーバの手前で弾かれているのである。 たまに新種のスパムがすり抜けてくることはあるけれど、 フィルタに新たに条件を加え二度と来ることがないよう、抜かりはなかったつもりである。

 ところが、きのうのスパムは既に設定済みのフィルタをすり抜けてやって来た。 おかしいなぁと、ASAHIネットで「スパムブロック」の設定を見てみたら、 メールサーバに不具合が生じてフィルタが機能しなかったらしい。 なあんだ。

 きのうの夜はウィルス対策ソフトをバージョンアップした。 前より出来はよくなっている。 アップデートの際にダウンロードするファイルのサイズを知らせるようになった。 以前は見つかったスパイウェアを削除しても元に戻すことが出来なくて、自己責任でおやりなさいと云う具合だったが、 今度は出来るようになった(らしい)。
 きょうバージョンアップを薦めるメールが来て「このメールから3クリックで完了」と。 でも、ゆうべはヒヤリとしたもんだ。 秋の夜はぐっすりと眠りたいしね。
'05年10月20日

ちょっとドッキリ

 トレンド・マイクロ社のホームページを見ると、「ウィルスバスター2006」がリリースされている。 ダウンロードしてバージョンアップすることにした。 たぶんその儘インストールすれば、現在の「2005」を検出してアンインストールしてくれるだろうと思いダブルクリックすると、 はたしてアンインストールしてくれた。 パソコンが再起動して自動的にインストーラが現れてインストールが始まった。

 プログレス・バーと云うんだっけ、青色の目盛りが左から右へ増えて行って進行状況を表している。 それが、あるところまで行ってエラーメッセージが現れた。 何とかのファイルをどうとかする事が出来ないから、パソコンを再起動しますと。 プログレス・バーの青い目盛りが逆に減っていって元に戻って行く。

 再起動する間、あのエラーは何だったのだろうと連想したのは、 先週のマイクロソフトのセキュリティ・アップデートで不具合が発生する場合があると云う記事である。 関係しないだろうと高を括(くく)って碌々(ろくろく)読まなかったけれど、 もしかするとそれが関係しているんじゃないかなと思ってみた。 だとすれば厄介だなぁ。 その次に連想したのが、今の再起動の後に再び「2006」のインストーラが起動するのか知らん。 そうなると、再起動してインストール・エラーになって再起動の無限ループに陥ってとぉ、嗚呼いやだなぁ。 泣けるぜ。

 結局は無事に再起動して、もう一度インストーラをダブルクリックすると今度はバージョンアップ出来た。 こう云う原因不明のエラーてのは困るよね。 「終わりよければすべてよし」と云うシェークスピアの喜劇があったけれども。
'05年10月19日

淀五郎

 古今亭志ん朝の落語は少しは知ってるが、おやじさんの志ん生は時代が違うから知らない。 それがひょんなことから志ん生をCDで聴いてみたら、これが実に面白い。 このことは前にも書いた(と思う)。 志ん朝と志ん生は芸風は丸で違うがどちらも名人だと思った。
 山口瞳の随筆「旦那の意見」は、志ん生が晩年に取りくんだ「淀五郎」を論じたものである。 旦那が淀五郎に意見するところが絶品である、志ん生さんの「淀五郎」では、 その旦那の声がすばらしい、とあって、読んだときはいまひとつ分からなかった。 ところが志ん生の「淀五郎」を聴いて、それから「旦那の意見」を読み直してみるとこれがよく分かる。

 「淀五郎」には、市川団蔵(だんぞう)と中村仲蔵(なかぞう)と云う名優が出てくる。 歌舞伎では看板にのる資格の役者を名題(なだい)と云い、 その座頭(ざがしら)を大(おお)名題と云う。 大名題は旦那と云うそうである。
 その市川団蔵を座頭とする森田座に「忠臣蔵」がかかる。 あの有名な「遅かりし由良之助(ゆらのすけ)…」は四段目で、判官(はんがん)が切腹する見せ場での台詞である。 大石内蔵助を大星由良之助に、内匠頭を判官に名前を変えて、時代を『太平記』の南北朝に移してあるのは、 幕府を憚(はばか)ってのこと。 話をもどして、森田座に「忠臣蔵」がかかるが判官の役者が急病になる。 そこで団蔵は若手の淀五郎を抜擢(ばってき)する。 天下の団蔵の向こうにまわって判官を演(や)るのだから、淀五郎は名題に昇進する。
 そして初日。 「四段目」になった。 ここは切腹した判官が、いまわの際に駆けつけた由良之助に、仇討ちを託すと云う場面。 淀五郎の演技が団蔵の気にいらない。 由良助の団蔵は花道に坐ったきりで判官のそばへ行かない。 仕方がないからそのまま幕がしまる。
 芝居の後で、「どんな具合に、腹を切ったら、よろしゅうございましょうか」と教えを請う淀五郎に、 団蔵「本当に、切るんだいッ」。 「本当に?本当に切りゃ死にますよ」。 「二、三度、死ななきゃダメだ」と、叱りとばす。 二日目。大序(だいじょ)から、二段目、三段目と無事に済んで、四段目になるとまた花道で動かない。

 淀五郎は死ぬ気になって、方々を暇乞(いとまご)いに歩き廻り、最後に中村座の座頭である中村仲蔵のところに挨拶に行く。 仲蔵はそれと察して、まず人払いをする。 酒の用意をさせる。 淀五郎と二人っきりになって、何でも相談に乗ろうと云う。 すると淀五郎は、明日、舞台で団蔵を刺し殺して自分も死ぬつもりだと打ち明ける。
 仲蔵は、淀五郎を名題にして判官の役をつけたのは団蔵であり、逆恨みをするものではないとさとし、 俺が見てやるからここで腹切りを演ってみろと云う。 「あー、まずい判官だねぇ。 まずいと云ってもね、芸のまずいのは我慢するよ。 おまいさんの判官は、実に嫌なとこがある。気障(きざ)でいけねえよ」。
 名題になって客に褒(ほ)められようと思って演るから、大名になれない。 淀五郎が腹を切るようになるんだ。 身は切腹、家は断絶、家来たちには迷惑をかける。 残念だ、くやしいと思って腹を切るのと、 客に褒められたいと思って切るのは大変な違いだと叱る。
 刃物で突かれたとき、切られたときは、寒気がするもんだ。 寒い寒いと思って、声を出してごらん。声にふるえが来る。 それから、客にわからないように青黛(せいたい)を唇に塗れと云う。そうすると人相が変わる。

 あくる三日目、四段目になり、花道で平伏する団蔵の由良之助が淀五郎を見て驚く。 「ひと晩で…こんなによくなりゃァがった…。それにしても、実によく出来た」。 で、はじめて団蔵が判官の旁(かたわ)らへ寄る。
 サゲは、「おー、由良之助かァ、あーあッ、待ちかねたァ…ッ」。
'05年10月17日

ディスク・パフォーマンス

 Windows 2000 には「ディスク デフラグ」と云うファイルを最適化(デフラグ)するツールがある。 パソコンを使用するにつれて、ファイルは断片化され、分散されてディスクに記録される。 断片化が進むとディスク・アクセスに時間がかかりディスクのパフォーマンスが低下する。 そこで、ディスク デフラグを使って断片化を戻すのだけど、このツールでは時間がかかるし完全に解消できない。

 3年前に、このツールの製品版を購入した。 「Diskeeper」と云うソフトで数千円だった。 インストールすると、ディスク デフラグがその製品ソフトと入れ替わる。 つまり、マクロソフトの付属ソフトはメーカにライセンスを受けたその製品の簡易版だったのだ。 使ってみると確かに製品版だけあって、これまで表示されなかったディレクトリやページファイルなどが色分されて、 ディスクのファイルの様子がよく分かる。 完全ではないけれど、かなりのところまで最適化してくれる。 ただし実行するときはウィルス対策ソフトを無効にしないと効率が悪い。

 そのDiskeeperを3年ぶりにバージョン・アップした。 バージョン番号が2つ増えていた。 実行すると、ディスク内の検査を始めた。 暫くして検査結果が出たのはいいが、「危機的です!」と書かれた赤々としたマークが現れた。 断片化が進んでいるのではなく、仮想記憶に使うページファイルのサイズに問題があると云う。 このままではクラッシュする危険があると云うから、随分な脅し様である。 云われるままに、ページファイルの設定変更のボタンを押して待っていると、 満足したのか今度は「良好」と、緑のマークに変わった。 何だか知らないけれど、それは何よりである。

 バージョンが2つ上がって性能も良くなった。 ウィルス対策ソフトを有効にしたまま実行しても、そんなに遅くなることはなくなった。 表示内容もより詳しくなった。 お薦めと云いたいけれど。 しかし一番ディスクのパフォーマンスを落としているのは、ウィルス対策ソフトなのだ。 これ、何とかしてくれないかなぁ。
'05年10月16日

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