日常茶飯

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目次

砂書帖 ・ 月末無題

 ▼ きょうMozilla 1.7.6日本語版がリリースされた。 この一週間ほど英語版を使っていた。 英語版は初めてなのだが、特に使用に問題はなかった。 暫く使って一部のメールのヘッダが文字化けすることに気づいた。 設定を見ると、デフォルトの文字エンコードが英語フォントになっていた。 英語版だったからかこの部分は、インストール時に以前の設定を引き継いでくれないらしい。 フォントを日本語ISO-2022-JPに変更すると正しく表示された。

 ▼ 昨日の続きで、個人情報保護法と名簿業者の件だが、 これが何ともよく分からないらしく、弁護士の見解もまちまちだそうだ。
 毎日新聞のWebページで30日付の記事に、例の名簿図書館を取材したものがあった。 この会社は4月からは、 名簿のコピーを禁止して閲覧のみにするそうで、 そうするこで名簿が外部に持ち出されるのを防ぐとしている。 「人探しと調査用」目的での利用に限定し、社名も変更すると云う。 半年前に、3人の弁護士に相談したところ 「このままでも平気」「とても続けられないだろう」と見解が真っ二つに分かれたと云う。
 また同業の別の業者は、 法律が出来たことで今までモグリの商売と見られていた名簿ビジネスが認知されることになる、 と喜んでいる。 この業者はホームページで所有する名簿を明らかにし、 苦情の受け付け窓口を設け、本人から求めがあれば手数料を取って情報を抹消する。 それ以降は第三者への提供はしない。 この仕組みを確立していれば法律上は問題ないと答えている。
'05年03月31日

個人情報保護法、雑感

 来月の朔日(ついたち)から全面施行される個人情報保護法。 企業や学校に病院などがあわただしく対策を講じたり、 或いはこれを新たなビジネスチャンスだと、 情報管理システムを開発するメーカの話がちらほらと新聞に載ったりする。
 ところで素朴な疑問がある。 名簿業者と云うものがあるが、あれはどうなるのだろう。 法に触れるのだろうか。 触れるとすれば営業を停止するのか、業態を変えるのか、それとも姿をくらますのか。 保護法は個人情報の目的外使用を禁止する。 名簿業者は個人情報を販売流通するのが本業であるから、 目的であって目的外使用ではないと居直るのだろうか。
 以前からある有名な名簿業者なら一つ二つ聞き知っている。 ひとつは名簿図書館で、図書館と云うから図書館の仲間かと思ってしまいそうだがそうではない。 東京・新橋にある株式会社である。 名前の通り、1部上場企業の名簿、幼稚園から大学までの同窓会名簿、 などと国内で出版されたあらゆる名簿を収集保管して、 ダイレクトメール業者などを対象に閲覧とコピーを商売にしていると聞いた。
 もうひとつは、大阪市の情報サービス会社ダイケイと云うのがあった。 こちらは電話帳を丸ごと電子化して販売する商売である。 電話帳は名前と住所から電話番号を調べるものであって、 電話番号から住所氏名を知ることは出来ないし、NTTの電話サービスでも逆の検索は教えてくれない。 ところが、電子化するとこれが出来る。 地図データと組み合わせたデータベースを作れば、電話番号を入力するとパソコンに、 住所氏名と共にその建物を3D画像で表示することだって出来る。 初めは、NTTの五十音別電話帳「ハローページ」の内容をパソコンに学生アルバイトを使って入力させたそうだ。 それをCD-ROMで販売していたらしい。 当時、五十音別に並べただけのハローページは著作物でなく、 職業別電話帳「タウンページ」の方は職業別に分類したと云う意匠があるから 著作物であると云う法解釈があったようである。 10年ほど前に、この会社がタウンページを電子化して販売したのを知り、NTTは著作権侵害で提訴した。 その消息はどうなったのか知らない。 話が長くなったので、つづく。
'05年03月30日

砂書帖(すながきちょう) ・ 買収劇

 先週、フジテレビの筆頭株主になったとソフトバンク子会社SBIの北尾氏という人がテレビに登場した。 顔に似て憎たらしい喋り方をするなと思ったが、評論家への悪口は可笑しかった。 そのときはソフトバンクの孫(そん)氏が背後にいるのだなと思ったが、どうやら違うようだ。
 聞き違いだったら謝るけれど、 24日のNHK午後7時のニュースを見たとき、 NHKは同じIT関連企業からホリエモン(堀江氏)に助っ人登場と解説した。 えぇっ、逆じゃないかと思っていたら、9時のニュースでは反対のことを云っていた。
 孫氏はホリエモンの高校の先輩だそうで、M&Aでは大先輩である。 孫氏がはじめてテレビのニュースに大きく登場したのが96年、 メディア王マードックと組んで仕掛けたテレビ朝日の買収劇だったと記憶する。 結局は失敗に終わったが、ソフトバンクが相次いで仕掛けたM&Aを仕切ったのは北尾氏だと云う。 北尾氏は10年前に野村証券からソフトバンクに転じたそうで、 先日(日曜)の日経新聞で、 ニッポン放送を巡るこの買収劇の舞台役者たちの人間模様を描いた記事はけっこう面白く読めた。
 ソフトバンクがマードックを取り込んで進めた別の事業が衛星放送で、 民放側の警戒心が強くて行き詰まっていたところに、手を差しのべたのがフジの日枝会長と、日枝氏の盟友 ソニーの出井会長だったと云う。 ここに日枝氏との接点が生まれるが、一方で衛星放送の主導権を奪われた面もある。
 フジの筆頭株主になったときの会見で、北尾氏は「孫氏は関係ない」と云っていたし、 また、孫子と北尾氏には不仲説があって、その辺は日経の記事は曖昧でよく分からなかった。 ただ、北尾氏のSBIは今後ソフトバンクグループから離れるのだそうだ。 6月の株主総会では北尾氏はソフトバンク本体の取締役を退くと云う。 この買収劇の役者は3人ではなく4人と云うことになる。
 この買収劇で、いろんな専門用語が出て来た。 焦土作戦、ホワイトナイト、ポイズンピル(毒薬条項)それからパックマンディフェンス。 ライブドアとの攻防でTOBや増配などと、 フジサンケイグループが払った代償は600億円を超えると云う。 ホリエモンの錬金術につては知らないけど、借金には違いないだろう。 おカネの話は神秘の不思議に属するそうだから、この辺で止めにする。
'05年03月29日

ニューズウィーク日本版 (承前)

 一昨日は、ニューズウィーク日本版の今週号の記事について書こうとして、 はじめから脱線してしまった。 アメリカでは基本的に新聞は地方紙が中心で、 全国ニュースや世界情勢はタイムやニューズウィークなどのニュース雑誌で読むのが普通なのだそうだ。 日本版が創刊されたとき、 ワシントンポスト社は単なる英文和訳的な翻訳版にしないと云う条件を付けたそうで、 確かに生き生きとした日本語で書かれているし、読ませる記事になっている。 ただしアメリカ人の視点で書かれているので鼻につく記事も時々あるけれど、 独自の切り口を持っている。
 日本版は東京支局で編集されていて、 ニューズウィークは米国内版に太平洋版(たぶん日本で手に入る英語版)など6種類位のエディションがある。 以前よく読んでいた頃の日本版はTBSブリタニカが版元だったが、 今は阪急コミュニケーションズになっている。 紙面の構成もずいぶん変わったなあ。
 日本版と云っても、日本に関する記事は少ない。 今週号では東京発の記事は「報道を変えるブログの破壊力」ぐらいである。 件(くだん)のフジ対ライブドアの敵対的買収劇に関連したものだけど、 企業買収の話ではなく、 ネットが普及した今や新聞テレビと云った既存メディアへの不信が受け手に広がっている、と云う内容である。 アメリカでの調査では、新聞を「信頼できる」と応えた回答者の比率は85年に80%だったが、 04年には50%に減少。テレビも85年の84%から61%に落ちたと。 日本と反対で、新聞よりもテレビを信頼しているのが面白い。 たぶん日本のようにテレビが新聞資本の系列下になっていないからだろう。 先週ニューズウィーク日本版が行った世論調査(つまり日本での調査)によると、 回答者の66%が、新聞テレビの最大の問題は偏向報道だと考えている(20代の回答者に限ると72%)と云う。
 ニューズウィーク日本版のホームページを見ると、 「編集部おすすめサイト」と云うリンク集がある。 そのひとつ、アメリカの高級紙であるニューヨークタイムズについて、 「日本に関しては妙にステレオタイプで扇情的な記事を載せることで有名だが、 この新聞が何か書くとたいてい日本のメディアで取り上げられるので、 定期的なチェックが欠かせない」と。 これには思わず笑ってしまった。


ニューズウィーク日本版のホームページ
http://www.nwj.ne.jp/
'05年03月27日

牛フィレのステーキ

 ビルの商業施設の一角にある飲食店街に一年ぶりに行って見ると、テナントは様変わりして 別の店が新しく並んでいた。 店が現れては消えて現れるのは不思議ではなくなった。 飲食産業に詳しくはないけれど、廃棄される業界だと云うのを何かで読んだことがあるが、 何処で読んだのか判然としないので、頼りない話かも知れない。
 店の売り上げが芳しくなければ値上げを考えたい。 だが、値上げはままならぬ。 値段を据え置くなら、質を落とすか量を減らすかである。 質を落とすには2つあって素材の質を落とすのと、 腕を落とすのがある。 後者は、職人の質を落とすのであって謂わば人件費を減らすのである。 質を落とすのは客にとっても迷惑である。 味が悪くなるのだから、益々客足がにぶるに決まっているのに、 何故かそう云う店は多いようだ。
 量を減らすと云う方は、 蕎麦屋で海老天が以前と違って情けないほど小さかった事があるが、そう云うことである。 先日フランス料理の店に入るとランチメニューに、 牛フィレのステーキに温野菜とカボチャのスープ、ライスまたはパン、コーヒーまたは紅茶付きとある。 値段も手頃だったので注文した。 出て来た牛フィレ肉は何十グラムか知らないが、一口で食べることが出来る。 小さく切って少しづつ食べるものらしい。 そうでないと野菜と、ご飯が残ってしまう。 と思って小さく切って食べたフィレ肉は本当に旨かった。 これでいいのである。
'05年03月26日

ニューズウィーク日本版

 以前はこの雑誌、毎週欠かさず目を通していたが、 今はほとんど読むことはない。 いつ頃からそうなのか判然としないが、キャサリン・グレアムが生きていたときは読んでいた。 ニューズウィークは米紙ワシントン・ポストの雑誌で彼女は社主だった。 今も、雑誌の奥付に「Ktharine Graham 1917-2001」と記されている。 ワシントンDCで最も権力を持つ女と云われていた。 こう云う逸話がある。 ウォーターゲート事件のとき、ただ一紙だけ事件の調査報道を続けるポストは政府の強い反発と圧力をうける。 このときキャサリン・グレアムは政府から圧力と個人攻撃を受け、 新聞界からも孤立していた。しかし彼女は終始、報道に口を差し挟ま なかった。 ポストの報道が偏向しているとして彼女に逮捕状が出ると云う憶測が流れた。 それに、「逮捕するならするがいい。 そのときは、キャデラックで刑務所に乗り付けてやるわ」、と啖呵を切った。
 この事件は、始め大統領報道官が「三流のこそ泥事件」と評した民主党本部への侵入事件が、 やがてホワイトハウスの指示のもとに行われた選挙妨害工作の一環とわかり、 もみ消し工作も暴露されて、ニクソン大統領が辞任に追い込まれた未曾有の政治スキャンダルである。 ダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォード主演の『大統領の陰謀』はこの事件を扱った映画だ。 監督はアラン・J・パクラ。
 事件から20年後、ニューズウィークは特集記事を組んだ。 その中に関係者のインタビューがあって面白かった。 映画『大統領の陰謀』の冒頭は元CIAのエージェントがこそ泥に入り、 それを発見する警備員が出て来るが、その人のインタビューや、 有罪になった元政府高官が、服役した後は牧師になっていたりするのである。 いつの間にか話が脱線して、違う方向に行ってしまった。
'05年03月25日

ひまわり6号

 先月26日に打ち上げた衛星は「ひまわり6号」の名前が付いたそうだ。 これまで静止軌道上で試験運用を行っていたが、 今日の午前11時に初めて撮影した地球の画像が届いたと、 「NHKニュース10」でやっていた。 以前の16倍の解像度になったと云う。
 気象庁のホームページを見ると、その初画像を掲載していた。 可視画像に赤外線4つの波長帯を加えた、計5チャンネルで地球を撮影している。 ページはけっこう重いが、なかなか面白かった。 こう云うときブラウザ Mozilla は便利だ。 5つの画像をタブで開いて、タブを切り替えながら見比べることが出来る。 あっそうそう、Firefox 1.0.2の日本語版がリリースされていますね。
 今後は地上システムとの試験を経て、5月末から気象観測を始めるそうだ。

気象庁ホームページ
http://www.jma.go.jp/
'05年03月24日

砂書帖 ・ バージョンアップ記

 ▼ Mozilla 1.7.6英語版 がリリースされている。 Mozilla Japan にはまだ出ていないが、本家の Mozilla Foundation では公開されている。 セキュリティ問題の修正が主な変更点だと云う。 これまでは日本語版が出るのを待っていたが、英語版を早めに入れることにした。
 まずは古い版 1.7.5 をアンインストールする。 ダイアログが現れて聞いてくる。 1つ目は「はい」で、2つ目は「いいえ」。 次に新しい英語版のインストール。 その後、ブラウザMozilla を起動して、アドレス・バーに「about:config」と打ち込むと、 各種設定項目がずらずらと表示される。 「nework.enableIDN」を探し、値をデフォルトの「true」にする。 と、以前見つかった国際化ドメイン名を偽装される脆弱性の問題で、無効にしていた設定を元に戻した。

 ▼ 秀丸エディタが、4.16 にバージョンアップされた。 毎日、最も使っているソフトがこのテキスト・エディタである。 尤も、長い時間よく使うのだけど、機能を使いこなしているのではない。 高機能であり過ぎて、余りよくは知らないのである。 必要になったとき、こんな事は出来るかなと云うときだけ、設定欄を探して使っている。
 ところが作者の秀まるおさんのホームページを見たら、 秀丸は、4.10 からはタブ表示が出来ることを知った。 複数の秀丸を、タブにしてまとめて表示することができるようになりました、とある。 わぁ知らなかったよ。 これからは使おう。

 ▼ ここまで書いてテレビを見たら、映画『半落ち』をやっている。 途中からだけど、暫く見ていると段々とテレビの方が面白い。 だから、これでお仕舞い。

Mozilla Japan
www.mozilla-japan.org/

Mozilla Foundation
www.mozilla.org/

秀まるおさんのホームページ
http://hide.maruo.co.jp/
'05年03月23日

想定外

 連休中の20日に起きた福岡沖地震(新聞はそう呼んでいる)は震度6弱の大地震(おおじしん)で、 これは国や地震学者もほぼノーマークの想定外の地震だったと云う。 新聞は、想定外の大地震はどこで起きてもおかしくない地震国の現実を改めて示した、 と驚いてみせた。
 想定外の大地震とは失礼な話である。 政府は昨春、「九州北部などで震度6弱の大地震が起きる確率は千年に一回未満」 と発表したそうで、それなら安全だとお墨付きをもらったように見える。 なのに起こって想定外だったと云われたのでは、頭数に数えるのを忘れていましたと云われているようである。 実際、政府の地震調査委員会は今回の警固(けご)断層を調べていなかったそうだ。
 全国の主な活断層毎に発生確率を試算した地震危険度マップには弊害がある。 第一これは防災意識に反映する。 地震対策の調査では、全く対策をしていない人は福岡県が断トツに多かったと云う。 テレビで窓ガラスが割れたビルを見てゾッとしたが、 あれは新聞によると築40年で普通のガラスだったそうだ。 10年前の阪神・淡路大震災が起きる以前は、関西は地震がないと思われていた。 去年の新潟県中越地震も少ない地帯と云われていたが、起きて実は危ない地層だと分かった。
 地震の発生確率を重視するのは、地震予知を期待しているのかも知れないが、 出来ないに決まっている。 予知に比べると、発生した場合の被害規模を詳しく推測するのは遥かに可能だろう。 予測される被害の詳細を明らかにし、起きれば直ちに対処でき、被害を少なくするシステムの方が現実的である。
'05年03月22日

トラ トラ トラ!

 映画『パール・ハーバー』は見ていないけど、史実をねじ曲げるだけでなく、 単に映画として駄作だったと聞く。 しかもディズニー映画だったそうだ。 テレビのCMで見たとき、ゼロ戦が飛ぶ姿を見下ろすように撮った映像は綺麗に見えたけれど、 戦艦が大袈裟に炎上して転覆するのは『タイタニック』のパロディかと思った。 こう云うCGで描いた映像には違和感がある。 一見美しいが映像の奥行きに乏しく、何よりもリアリティに欠ける。 それで、昔の実写で撮った戦争映画をじっくりと見たいと思った。 すると20世紀フォックスが70周年大創業祭と銘打って DVD「今だけ¥999」キャンペーン中だと云うではないか。 その中に『トラ トラ トラ!』があったので買って、先ほど見終わった。
 70年公開の日米合作映画で、日米開戦の発端となった真珠湾攻撃を描いたものである。 映画の前半は、奇襲攻撃に至るまでを日米双方から同時進行で描いて行く。 日本側の監督は黒澤明だったが途中で降板され、舛田利雄と深作欣二が担当した。 脚本は黒澤が執筆したようだ。 タイトルクレジットに脚本は小国英雄と菊島隆三とある。 このふたり、黒澤映画では黒澤と共に脚本を書いていたのである。 『トラ トラ トラ!』はできるだけ事実に忠実に演出したと聞く。 この映画が作られた当時は、登場人物や戦争に参加した人たちの中にはまだ存命していただろうから、 嘘は許されない。 ただし、現在では史実として知られる事と違うヵ所をひとつ見つけた。
 淡々と静かに進行する映像には緊張感がある。 そして後半の奇襲である。 旗艦の空母赤城から飛び立ったゼロ戦が大編隊を組む。 本物の戦闘機を飛ばして撮影した爆撃シーンは圧倒的な迫力がある。 空前絶後。 旗艦の赤城に「敵戦艦軍を雷撃す。効果甚大」との報が入る。 予想を遥かに上回る戦果に、 司令長官の山本五十六は冷静に云う。 「しかし、最も重要な目標はどうした。 米空母は一体何処におるのか」。 と、ラストシーンの伏線を張っている。 この映画、日米共に悲劇を描いているのだ。
 山本五十六役の山村聰(そう)もいいが、 南雲忠一(なぐもちゅういち)中将役の東野英治郎は、『水戸黄門』とは全く違って、 渋くて風格ある軍人を演じている。 三橋達也 、田村高廣も好演している。 わぁ、『大統領の陰謀』でワシントン・ポスト編集主幹ベン・ブラッドリーを演った ジェイソン・ロバーズが出ている。
 このDVDは米国劇場公開版で、その為なのか知らないがシーンが日本側に変わるとき、 奇妙な琴の音楽が流れて拍子抜けする。 できれば、日本の劇場公開版で見たかったな。 まあ999円だからな(本当は899円で買った)。
'05年03月20日

砂書帖 ・ セキュリティ

 ▼ 先日スパイウェア対策のフリーソフトの SpywareBlaster 3.3 がリリースされたことを書いた。 きのう定義ファイルをアップデートしたらエラーになって、データベースが破損したと云って来る。 そのまま放っておいたが、きょう対処法を知った。
 「Updates」セクションの上にある「Options」ボタンをクリックして、 一番下の「User Alternative Download Method」にチェックを入れると正しくアップデート出来た。

 ▼ 先日、UFJ銀行とみずほ銀行を騙る日本語フィッシングメールが出回った。 UFJ銀行の偽サイトは、韓国とポーランド、ウルグアイに開設されていたそうだ。 経済産業省は18日までに、関係団体を通じてこの偽サイトを閉鎖させたと云う。

 ▼ 最近では、ウィルス対策ソフトとは云わずセキュリティ対策ソフトと云うようになった。 スパム、スパイウェア、フィッシング詐欺、キーロガーと云う用語も新聞に出るようになった。 ウィルスと違って、これらは金儲けに関係するので、 これからは益々増えるだろうと予測する記事を読んだことがある。 ただ、まだ認知度は低いようで、送られて来たスパムに配信停止の返信をする人がいると云う。 修理窓口に持ち込まれるパソコンの四割はスパイウェアに感染してるそうで、 顧客の多くはウィルスの被害でおかしくなったと誤解していると云う。
'05年03月19日

女ざかり

 ホリエモン騒動は、フジサンケイグループ騒動と呼んだ方がよさそうな雲行きになって来た。 やぶから棒に「焦土作戦」に乗り出したけれど、 気はたしかだろうか。
 さて、産経新聞である。 私は購読者ではないが一面コラム『産経抄』の読者で、 長年ではなくこの2、3年来、毎朝ウェブ版で読んでいる。 そのコラムを35年間も執筆していたのは石井英夫さんで、 去年の暮れ「耳かき一ぱいほどの毒を盛ることを常としてきた」 と書いて12月28日をもって終了した。 石井さんのコラムは、個人の目線で書いていたのがよかった。 過激だけど心優しかった。 受け継いだ担当者は大変だろうと思ったけれど、ところが見事である。 引けを取らない。 石井さんも執筆し始めた35年前は若造だった筈で、それも不思議ではない。
 執筆者が替わって2、3日コラムを読んで、おや、この人女性だなと思った。 その後、何度か高校、大学時代の思い出話を綴ったコラムがあって、矢張りそうだった。 新聞に女性の論説委員が現れたのはこの10年位のごく最近のことだ。 切っ掛けは変な話だがひとつの新聞社小説からで、 それは丸谷才一さんの『女ざかり』(文春文庫)である。 主人公の女論説委員が書いた論説がもとで政府から圧力を受けると云う内容で、 93年に出版されてベストセラーとなり、吉永小百合主演の映画にもなった。
 丸谷さんの小説は10年がかりなのだそうで、『女ざかり』が出る数年前、 毎日の社長に「女の論説委員って、いませんね」 と尋ねると、「すぐに作ります」と。 その一ヶ月後、毎日に女性の論説委員ができ、そのまた一ヶ月か二ヶ月後、朝日にできたと云う。 読売にもいるとすれば、この小説よりも後である。
 話を戻す。 石井さんの対談が『諸君!』(3月号)に載っていた。 「家内が体調を崩しまして。  (中略)  それで、美談風に言いますと、家内の介護をしてやろう。 ちょっと筆を置かせてもらいたいと十二月の初めに申し出たんです」。
'05年03月17日

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