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  2014年度の磯   new! 今年最後の磯採集(2014.10.26 更新)
        台風通過後の磯は淋しいよ(2014.10.11 更新)
        盛り上がらない磯(2014.9.24 更新)
        悩める魚(2014.9.14 更新)
        お盆を過ぎての磯採集(2014.8.28 更新)
        梅雨明けの磯採集(2014.7.28 更新)
        台風通過後の磯採集(2014.7.18 更新)
        今年度初採集(2014.7.5 更新)

今年最後の磯採集(2014/10)
  水温、気温、お天気、大潮、で今年は最後となる磯採集に行ってまいりました。

お魚は前回よりも更に少ない…
台風19号が通過したのは2週間も前のことですが、それ以後の磯の回復は全く見込めなかったようです。まぁ水温も低下し続けていますけれどもね。

ボラもメジナも姿を消していますしコトヒキすら見ていません。それで、見かけたオヤビッチャを数えてみました。1+1+2+1…あ5匹ですね。シマスズメダイも数えてみましょうか、1+2+2+1…あ11匹ですね。今日の磯はこんな感じで、魚はほとんどいない状態。

今年唯一見られたチョウハンの居るタイドプールの傍らでジャムパンとコーヒーで休息していると、チョウハンが出てきました。下記写真(2)。台風が来ても動かなかった岩の下で順調に成長しているようです。

さらに、シマスズメダイがチラリと隠れた岩陰に眼をやると何やら動く白い魚影、眼を凝らして見ていると小さなフウライチョウチョウウオがポンと出てきました。まだこんなに小さいのがいるんだなと感心して、写真を1枚、下記写真(3)。
 
  (1) (2) (3)  
  海 チョウハン フウライチョウチョウウオ  
  まぁ穏やかな海だけれど チョウハン見えるかな? フウライチョウチョウウオ  
  その後、少し気を取り直して更に歩いてみるも、やはり無魚の状態、今日も前回に続いて一度も網を使うことなく磯採集は終わってしまいました。これで今年は終了です。

今年もアッと言う間に磯採集は終わってしまいました。黒潮の流れが近かった割には全体的に魚影が非常に薄かったようです。トゲチョウチョウウオなんて一度も見ていません。何故でしょうかねぇ?、考えるとすれば年単位になりますからそう簡単には判りませんね。

黒潮(自然)がどう動くのかを楽しみに、また来年まで待つことにしましょう。
 

台風通過後の磯は淋しいよ(2014/10)
  台風(18号)が通過した数日後で、Sawadaさんが磯へ出た 後に磯採集へ行ってまいりました。

まぁ!なんと磯に降りてみれば大きなうねりがあり波が荒い! 風も強い! 遥か南にある強大な台風19号の影響ですか?。で、何箇所かのタイドプールを覗いてみれば、あ…魚がいない!。

いつもはボラの姿が見えるのにそれさえもいない…
ほとんどの場所で群れている魚の姿というのが全く見当たりません。本当に海なのかい?という感じです。台風の影響でしょう、磯はきれいに清掃されてしまったようで、波の入ってこない個所での写真(1)、前回はオヤビッチャが群れていたのに、写らないなんて…淋しいですね。

覗けるタイドプールも限られていて、この日は一度も網を使わず1時間半で切り上げてしまいました。磯は落ち着く時間も無いままに、また台風19号の直撃を受る予定になっています。さらに魚がいなくなってしまいそう…。

 
  (1) (2)  
  シマイサキ  
  オヤビッチャもいないよ うねりあり  
  20名ほどの中高年の団体が散策に訪れていましたが、一人の男性が岩場で足を滑らせて転倒、救急車を呼ぶ事態になってしまいました。

私は2011年に転倒して指を5針縫う怪我をしております。楽しい磯遊びが暗転しないように十分気をつけましょう!
 

盛り上がらない磯(2014/9)
  台風(16号)の影響で晴れるのは今日までよ!とお天気キャスター、それではということで息子と一緒に磯採集へ行ってまいりました。

磯に降りてみれば、台風の影響か?うねりがあり波が荒いです。前回の磯採集から水温が24℃台を維持してきており、期待を込めて何箇所かのタイドプールを覗いてみれば、あぁ…前回同様!魚影は少ない!。

この日、久しぶりにSawadaさんとお会いしました。最初の会話が「全然ダメですね〜」から始まります。そう…右手に下げているバケツは空なのですね、採集する魚が何もいなかった…ということですね。

オヤビッチャの姿は見かけるものの一緒に南海から来る魚たちの姿が殆ど見られません(下写真:1)。この日辛うじて見られたのは前回と同じ場所にいた爪サイズのチョウハン1匹のみ。

行き止まりのタイドプールで息子が見つけたのは黒い魚、砂地の上の海藻にコショウダイふうにゆったりと泳ぎながら隠れましたが、コショウダイとするには違和感を覚えます。このままでは判別つかないので採集です。

プラケースに入れて確認しますが、「シマイサキかな?」(下写真:3)で、この時点では黒色すぎてまだ??。確信がもてない魚は写真撮影して同定したいので持ち帰りです。で、やっぱりシマイサキ(下写真:2)(全長:28mm)でした。

水槽に入れて2日目もこの黒色系です。海ではもっと黒色ですからパッと見るだけではコショウダイと間違えそうです。

 
  (1) (2) (3)  
  シマイサキ シマイサキ  
  オヤビッチャしか居ない シマイサキ シマイサキ  
  磯の状況は前回のときと同様で、賑やかに成りそうで成りません。採集シーズンなのに磯は盛り上がりに欠けています。このまま終わりかな?と感じてしまう磯採集でした。  

悩める魚(2014/9)
  前1週間、不安定な気候で雨模様が続き、その後に台風14号が遥か東海上を通過して数日後、天気予報で波が収まったのを確認して磯へ行ってまいりました。

台風が直撃しなかったとはいえ強風と大波のためか?タイドプールは前回よりも更に魚影は少なく、覗いた途端にため息が出てしまいます「ハァ〜…」とね。

オヤビッチャやシマスズメダイが居るか居ないかという状態のタイドプールですが、イワシ類の塊りが2か所で見られたのと(下写真:1)、久々に足を延ばした岩場にて今年初確認となるフウライチョウチョウウオを写真に収めました(下写真:2)。普通はオヤビッチャなどと一緒に泳いでいるものですが、オヤビッチャの姿も見えませんねぇ。

途中にあるタイドプールの淵で休んでいると、大きな岩の下から小さいオヤビッチャと一緒に親指の爪サイズのチョウハンがチラチラと顔を見せましたが、写真には収められませんでした。チョウハンも今年は初めて見ます。

今日はあまり潮が引かないので其れから先には行かず、ここで終了としました。この時点で網は一度も使っていないのです。

帰り仕度をして、今日廻ったタイドプールを眺めつつ横を通っていると、ニザダイの姿がちらりと見えました。来たときには見えなかったので足を止めて眺めていると、4匹のニザダイの中から1匹が私の前1.5m程のところにて小岩肌を突いているのですが、「あれ?!ちょっと違う…」と。

ニザダイでないことは判りましたが、これまで見てきたニセカンランハギとも雰囲気が少々異なります。荷物を降ろして更に観察10分。スマホで自分のHPのニセカンランハギの画像を見たりしても確信が持てず、やはり採集して確認することに決めました。

採集は他のハギ科と同様、退路を断って逃げ込んだ場所を確認、今回は先ほどの小岩の間に逃げ込んだので網をセットして手で追い出しました。網に飛び込む瞬間は見えないのですが、網を覗いてみれば無事採集です。

悩ましいなぁ(下写真:3)、ニセカンランハギ(下写真:4)にそっくりです。パッと見て異なるのは尾びれの色、一応クロハギとしてニセカンランハギとの違いを資料で見てみれば、「尾丙の可動棘を被う被膜は白がニセカンランハギ、黒がクロハギ」とのこと、その他では背びれの縦帯、尾びれ後半部の斑点、胸鰭上部の…とあるけれどこの個体比較ではよく判りません。

口元近辺の黒いまだらはこれから次第に黒く着色されつつあるようにも見えます。経過を観察してみることにしましょう。

 
  イワシ フウライチョウチョウウオ クロハギ? ニセカンランハギ  
  (1)イワシ (2)フウライチョウ (3)クロハギ?
(全長:5cm)
(4)ニセカンランハギ
(全長:4cm)
 
  今回はチョウチョウウオ科は3種1匹づつ確認できましたが、全体を通してみれば前回よりも更に薄い魚影となっています。今年はこのまま終わってしまうのかは今後の黒潮の流れ方に掛っていますが、そんなに遠くを流れてはいないのだけれどうまく幼魚が流れて来ない状況なんだなと思ってしまいます。  

お盆を過ぎての磯採集(2014/8)
  採集海域の水温がお盆を境にして23℃台→24℃台へとやっと推移しました。が、磯の状況は芳しくないようで(Sawadaさんブログ)、期待半分での磯採集に行ってまいりました。

覗いていくタイドプールにはシマスズメダイやオヤビッチャが入っておりますが、数えられるくらいの数でしかありません。いつもなら夏になるとオヤビッチャたちが沢山群れているはずのタイドプールにはメジナだけしか居なかったりもします。

 
  赤潮 さらに、左の写真はまだ領域が少ないほうですが

潮が引いてよどんでいる浅瀬やタイドプールには赤潮とおぼしきものが発生しており、至る所で見られます。このため覗くのを断念したタイドプールもあります。
 
     
  こういう状況で色々な魚が見られた箇所はひとつのみでシイラやアミモンガラ、そしてこれだけのトビウオの幼魚が見られたのは初めてです。下(1)〜(3)。トビウオの確認はは2003年度以来となりますね。

たぶんハマトビウオではないかと思うのですが、トビウオの名前はこちらを参考に ⇒ 東海大学海洋学部博物館

トビウオの飼育は難しく、当方は断念しておりますのでプラケースに入れてスマホで撮影した写真のみです。(2)全長:23mm、(3)全長:34mm。こういう時に「ふぉっとっとFLAT」があると、もっときれいに撮れるのではないかなと、ふと思ったりしました。

水面で泳ぐトビウオの下を如何にも捕食者といった感じでウロウロしていた青緑の背中の魚が目に止まり、採集してきました。現地では名前が判らなかったのですが、家で写真を撮ってみると2007年に採集したことのあるレインボーランナー(英名)ですね。和名はツムブリ。下(4)全長:33mm。成魚は高速で小魚などを捕食するようですが、この子は網1本でそっと掬えました。

 
  トビウオ トビウオ トビウオ ツムブリ  
  (1)トビウオ (2)トビウオ (3)トビウオ (4)ツムブリ  
     
  今回はチョウチョウウオ科は確認できませんでしたが、珍しくニザダイがぽつんぽつんと見られました。磯はまだ華やかさが足りないのですが、もう来週は9月に入ってしまい、それから2週間もすると水温が下がり始めてしまいます。それなのにこれから磯の状況は回復するのでしょうかねぇ…。  

梅雨明けの磯採集(2014/7)
  数日前に関東地域の梅雨期が明けました。1週間ほど前に発表された相模湾内への急潮情報(神奈川県水産技術センター)のことが気になっていて磯採集へ行ってまいりました。

潮の流れ込みによって稚魚や幼魚が流れ着かないものかと期待していたのですが、残念ながら期待どうりではなかった…というのを感じたのが3か所目のタイドプールを覗いている時です。

前回よりも魚影はさらに薄く、お魚さんたちはいったい何処へ行ったのだろう??と思ってしまいました。毎年お会いする家族で採集に来られる方も、「もう7月の終わりなのに魚が全くいませんね」と同じ想いのようです。

仕方なく買ってきたパンを食べながらクラゲの写真なんぞ撮ってみました、写真(1)。前半の採集はこんな感じで過ぎて行くのです。

採集後半に入って間もなく、浅瀬にてナンヨウツバメウオを発見、プラケースでそ〜っと掬えました、写真(2)。7月に採集するのは初となりますね。全長は33mm、写真(3)。4年振りになります。

その後、疲れた身体を休めながら岩場のタイドプールでメジナたち(その中にオヤビッチャは1匹しかいない!)を眺めているとチョウチョウウオがチラリと顔を出します。おぉ今回は写真が撮れるかもしれないなと岩の陰から出てくるのをじっと待ち続ける最中、スマホには熱中症警報が届きます。暑い…

岩の陰から出て来たのを狙ってはシャッターを何度も押します、写真(4)。そうこうしているうちにチョウチョウウオの出てくる距離が次第に延びてきて、ふとデジカメ目線を外して見ればもう戻るのに時間がかかる距離=網を入れても逃げ切れない距離となっておりまして=採集となりました。写真(5)全長33mm。3年振りになります。

今日の採集は終了とした帰り際、水槽に入れるエビを4匹ほど捕獲中に一回り小さなチョウチョウウオが網の前に出現、網をジッと動かさずにいたら入ってきてしまった。解放か持ち帰りかで少しばかり悩み、結局持ち帰りとしました。
 
  (1) (2) (3) (4) (5)  
  お魚いない  
  魚いなくてクラゲ ナンヨウツバメウオ ナンヨウツバメウオ チョウチョウウオ チョウチョウウオ  
     
  磯は全く華やかではなく、今回確認できた夏のスズメダイ科はオヤビッチャとイソスズメダイの計6匹のみで、シマスズメダイすら見ていません。8月になればお魚たちは流れ着くのかな?次回の大潮に期待しましょう。  

台風通過後の磯採集(2014/7)
  最大瞬間風速75m/sという強力な台風8号でしたが、関東地域を勢力を落として通過、その5日後に磯採集へ行ってまいりました。

母の命日で家を空け、帰宅翌日は丁度大潮なので直ちに磯の状況確認へ。磯へ降りてみれば台風のつめ跡など感じられないいつもの磯です。僅かに感じるとすれば…海藻の切れ端が底に溜まっているのを見るぐらいですかね。

タイドプールを順に見て行くと、ボラ、メジナ、ナベカ…、ん、小さいチョウチョウウオが1匹。写真を撮ろうとデジカメを用意しているうちに何処かへ行ってしまいました。他の個所でも見られるかと思っていたけれど、その後は居なかった。

魚影が薄いと感じながらもタイドプールを覗いて行けば、夏のスズメダイ科はシマスズメダイを2匹確認、浅瀬ではツバメコノシロが1匹、久しぶりに俊敏に泳いでいるのを見ました。

水面に浮かぶ小さな海藻に付かず離れず泳いでいる魚を発見して「これ何かな?」という感じで採集してきたのは、結果としてイスズミでした。いつも3cm以下のサイズしか採ったことがないので、今回は上から見下ろせばこんな模様に見えるんだということが判りました。また機会があったら写真撮ってきます。

 
  磯の状況   イスズミ  
  今日も、お魚さん何処いった?   イスズミ(全長:38mm)  
         
  磯が華やかになってから台風が来ると、みんな持って行ってしまった!と感じるものですが、台風の影響か今回の磯状況も前回より魚影が少ないと感じました。磯の魚は夏の気配が未だに薄く今年は遅めなのかな?と感じます。次の大潮に期待しましょう。  

今年度初採集(2014/7)
  今年の初採集は身体の不調もあって1カ月遅れの7月になってしまいました。前日に雨が降り、当日も午後から雨が降るという予報の梅雨の合間に磯採集へ行ってまいりました。

いつもの駐車場に車を置き、荷物を持って磯へ続く小道を下りながら目の前に拡がる海を見て「あ、気持ちいい!」と感じました、9ヶ月振りです。当日は曇りのち晴れで風がやや強い状況、暑さは感じられません。

最初に覗いたタイドプールは、前日に降った雨のためか濁っていてボラが泳ぎ回っている以外には他の魚たちは見えません。この状況から今日回る予定の「あそこと、あそこと、あそこのタイドプールはダメか…」というのがチラリと頭を過ぎります。

潮通しの良かったタイドプールや浅瀬などで見られたのは、ハゼの子供たちとボラとメジナ、この時期定番のキヌバリやチャガラ、カゴカキダイは片手で数えられるほどしか居ません。

採集に至る魚がいないまま時が過ぎて、帰る間際に水槽の底部掃除係としてナベカ、ヤドカリ、イソスジエビを採集しました。

いつもは採集した魚を網からバケツに移す時には小さなプラケースを使いますが、ナベカを移す際に素手で行ったところ、咬みつかれてしまいました。

咬みつかれた個所は人差し指の根元の端っこ、針でチクッと刺された感じでうっすらと血が滲みます。ちょっとビックリですが、帰ってからネットで検索してみると「犬歯があり人間が手を出すと咬みつくことがある」(wikipedia)ということなので、あの時はナベカも必死だったんだなと納得しました。


 
  青空が少ない お魚が居ない ナベカ  
  青空が少なかった当日 お魚さん何処行った? ナベカ(全長:67mm)  
         
  磯は夏の気配が全く感じられず、黒潮の流れ方は良いと思っているのだけれど採集海域の水温上昇が足りないようです。次回の大潮に期待をしましょう。  

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