HP-TOP 磯採集いろいろ        

  2010年度の磯   new! こんなふうに終わるなんて (2010.11.23 更新)
        振るわない磯採集 (2010.10.25 更新)
        台風直後の磯採集は (2010.09.14 更新)
        7年振りにチョウハン (2010.08.29 更新)
        7月の大潮(後半) (2010.07.29 更新)
        7月の大潮(前半) (2010.07.16 更新)
        ひと足早く (2010.06.14 更新)
        今年の初磯 (2010.06.02 更新)

こんなふうに終わるなんて(2010/11)

澄み切った秋空と暖かい日差し、サワッとした風。を、想って今年最後の磯採集のために休みを申請したのですが、なんと、雨!なんです。

11月前半に磯採集に行った後は、□□□と空白行が続いたまま、今年の磯採集は終わることになります。こんなふうに終わるなんて想ってもみませんでした。

実のところ、11月前半の磯では、ネズスズメダイがSawadaさんが採られた同じタイドプールで見られています。この時期に、まだこんなに小さい個体が見られるのなら…と後半の大潮にもちょっぴり期待をしていたものでした。

また、磯で出会った採集家Yさんに、かわいいチョウハンを採っているのを見せてもらっているので、尚更期待感が増したわけです。
ネズスズメダイ

でも、自然現象には逆らえず、「まぁ、こんな年もあるさ」と雨空を眺めながらため息をついて、今年の終わりを決めたのです。

今年は海水温が高く猛暑でした。一部の磯では当たり年の様相があったようですが、私の通う磯では、オヤビッチャやシマスズメダイが少なくて、いつものタイドプールとは少し異なる様相でしたし、魚の出現のし方もパッと出てパッと消え、持続性がありませんでした。来年はどうなるのでしょうねぇ、もし、地球温暖化の影響というのが感じられたら、真夏でもゾッとしますよ、きっと。


振るわない磯採集(2010/10)

「また、雨か…」と嘆きながらも、海へ行ってまいりました。(先週のこと)

曇〜雨〜強風という気象パターンが、9月後半から当方が磯へ出る日に限ってこの調子で続いておりまして、この日も例外ではなく、しかも終始雨がパラつくという状況でして、高速を下りてからも車を進めながら悩んだものです「行くべきか?行かざるべきか?」と。

磯へ降りてみれば意外にも風はそこそこ、「おっ、こりゃ良いわ」と思ってみたものの、日差しが全くないので魚がよく見えません。ん〜あれはメジナかオヤビッチャ?あれはアイゴかクロサギか?え…ウミタナゴ?。

白ものだったら見やすいのに…と思いつつ眺めたタイドプールに、反転する白い魚影が見えました。

まだ小さいフウライチョウチョウウオ。7月に採集したものと同じくらいのサイズです。岩まわりをついばみながら足もとまで来たので写真を撮ってみました。(薄暗いのでフラッシュが自動発光)
足元のフウライチョウチョウウオ

チョウ科を見た後というのは心が開放的に元気になります。が、この後はこれっきりで、魚の姿さえ見かけないょ、という状況でした。

結局、この日は網を一度も使わずに終了しました。肌寒いこの日に見られた魚たちは6月上旬に次ぐ少なさです。9月後半から振るわない磯採集ですが、もう、磯は賑やかさがなくなってしまって、寂しく感じます。


台風直後の磯採集は(2010/9)

先週のことです。何も私が休みの日に台風が来ることもないだろうに…とボヤキながら海へ行ってまいりました。

天気は曇り、波は静か、陸方向からの風はそよそよで、取り敢えずタイドプールは見る角度を変えれば見易いのですが、魚はあまり居ません。

普通はスズメダイ科などが見られるタイドプールに何も居なかったりします。でも穏やかな状態で覗くのは久しぶりなので、クロサギなどが泳いでいる箇所では腰を下ろして観察に時間をかけました。

1時間ほどの間で見られたのは、500円玉弱のチョウチョウウオ1匹、小さいフウライチョウチョウウオ1匹といったところでしょうか、他に目ぼしい魚は見られません。

そよそよの風はここまでで、海方向からの風に変わった途端に強風!踏ん張らないと前へ進めない!(ような状態)。

もうこうなると、当方としては海に居る理由が無くなり、コンビニで買った弁当も食べずに帰って来てしまいました。結局、網は一度も使わず、この日の磯採集は終了で、不完全燃焼です。


7年振りにチョウハン(2010/8)

お盆の時期に黒潮が関東域に接近していたのを見て、スグにでも海へ行きたかったのですが、妻の実家への帰省で行けなかった煽りで、月末の大潮に合う休みを首をながくして待ち、期待一杯で磯へ行ってきました。

連日の猛暑でこの日も天気は良いのですが、ちょっと風が強い。この”ちょっと”は見えそうで見えなかったり、チラチラと見えたりもする微妙な風の吹きぐあいです。本日の潮位は40cmで磯に到着した時には既にいくつものタイドプールが出来ていました。

直ぐに、チョウチョウウオ、フウライチョウチョウウオの姿が目に入りますが、前回採集しているのでパスです。巡った5個目のタイドプールの傍らで網を置いてメモをとっていると、チョウハン出現。

小さめのサイズですが今年お眼にかかるのは初。一昨年に6年間付き合ったチョウハンを白点病で失くしており、昨年は1匹見たのみで採集には至らず。

隠れ家となっている岩を30cm程離れたところを見計らって網を出し、7年振りに採集しました。小さいとは思っていたけれど、成長の初期段階であるトリクティス幼生期の骨質板がまだ薄く残っていることに写真を撮っていて気がつきました。(全長:2.2cm)
7年振りのチョウハン
次のタイドプールへ移動の途中に浅瀬で漂っているナンヨウツバメウオを採集。こちらは2007年度に突然失くして、以後この磯では見られなかったものです。別々の場所で見られたのですが小さいほうを我が家へ招待です。(全長:3.9cm)。 ナンヨウツバメウオ

当方としては、もっと他の魚も流れてきているのでは?という期待をもっていましたが、残念ながら新しい出会いはありませんでした。

風が吹いているとはいえ炎天下に磯を4時間徘徊するというのは疲れます。特に今年は猛暑!「疲れたぁ!」と身体がダダをこねました。帰り道、磯から駐車場へ続く急な坂を上っている時に急に気分が悪くなり、「あ、マズイ…」と感じてその場に座り込んでしまいました。

木陰で風に吹かれているうちに気分は落ち着きましたが、ちょっと注意が必要ですね。

前回と比べると、シマスズメダイが多く見られ、オヤビッチャがなんとなく少ないという印象です。クロサギとコトヒキが沢山出てきて海はじわりと秋季を迎えようとしています。


7月の大潮(後半)(2010/7)

Sawada さんのホームページを見てから、早く休みの日が来ないかと、そりゃもう楽しみでその日を待ちました。

楽しみに待つのは嬉しいことなのだけれど、気になるのはその日の気候。「晴れ」とは判っているが問題は「風速」、前日から時間が過ぎる毎に強くなってくるのを、職場の外の喫煙所で空を眺めながら気にしておりました。

案の定、Web上でチェックしたら強風!、磯へ着いてみればやっぱり強風!。トーンダウンで磯採集はスタートしました。最初のタイドプールは数分でパス、2番目もパス、そうこうして辿りついた岩場の陰にある出来たての小さなタイドプールでチョウチョウウオを発見。

水深は10cmたらず、隠れている石は片手大。採ろうかどうか迷っていたら、ツツッと隠れたチョウチョウウオが、また出てきて、何かに追い出されて出てきたという格好が伺えます。「はて?陰に何が居るのかな?」と眺めていると、フウライチョウチョウウオが突っかかつてパパッと隠れるのが見てとれました。

我が家では9年3カ月に成ったフウライチョウチョウウオを1昨年白点病で亡くしています。昨年は1匹見たのみで採集には至っておりません。

なので、採集モード突入なのですが、網を逃げ道に設置して、片手で石を上げ、そのまま手で追い込んで2匹とも網の中へ。あら…1分で終わっちゃった。 ということで、実に10年振りに網に収めました(全長:2.3cm)。

他に目ぼしいお魚もいないまま、水際沿いをてくてく歩いて帰る途中の浅瀬。そこは、さざ波が立ち、加えて巻き揚げられた小砂で濁りがあり、魚など見つけられない状態なんだけれど、千切れた海藻が所々に浮かんでいます。

その海藻をかがみ込んで覗いて見ると、マツダイが付いていました。性格が荒いので採集にはためらいましたが、「また写真を撮ってみよう…」と思い立って、後ろからソーッとプラケースで掬いました(全長:2.9cm)。
9年振りにフウライチョウチョウウオ
マツダイ

前回と比べると、オヤビッチャの数が格段に増えていますが、シマスズメダイがとっても少ないです。チョウチョウウオ科は採集した2匹を含めて4匹が見られています。もっと他の魚も見たかったのだけれど、磯採集のコンディションが良くなかったですね〜、ということにして、でも、磯は確実に賑やかになりつつある!。というのを今回は感じました。


7月の大潮(前半)(2010/7)

梅雨前線と雨の様子と休みの日をやきもきしながら見比べ、当日はホッとして磯へ行ってまいりました。

天気は快晴だが磯は強風!しばし磯で立ち尽くしておりましたが、気を取り直して、潮しぶきを避けるように岩場の中の小さなタイドプールへ足を運びます。ここまでの間、ボラとメジナしか目にしておりません。

風が遮られている、水深30cm程度で広さ半畳ほどの潮だまりでメジナと泳ぐニザダイを見つけました。(全長3cm程度)昨年は一度も見かけず、ここの磯では比較的珍しい種類になります。

強風にさらされている別のタイドプールでは、潮の灰汁とも見える泡と流れ藻がからんで「汚ったない」と見えるところに(汚ったないので写真は撮っておりません…)、1cm程のイシダイとアミメハギの稚魚が沢山見られました。
メジナと泳ぐニザダイ

ニザダイは別の場所でも見られて、この日は合計6匹が確認されています。

スズメダイ科はまだ少なくて、オヤビッチャ6匹、シマスズメダイ2匹、シチセンスズメダイ1匹、が確認されただけでした。前回チョウチョウウオが見られてから1カ月が経過しておりますが、黒潮の流れ込みがないためか新しい寄り付きはなく、チョウチョウウオ科はゼロでした。


ひと足早く(2010/6)

「明日から雨」という天気予報を見て、そそくさと磯採集に行ってまいりました。

当日は暑くもなく寒くもなく前回と同様にGパンと長袖です。干潮の潮位は-8cmなので着いたときには既に引ききっている状態。磯では磯遊びにきた家族とグループが見受けられます。

今回も最初に目にするのはボラとメジナの群れで、「前回と同じかな…」という思いが頭をよぎります。引ききっている磯というのも案外見づらいもので、2箇所ほど見て移動。タイドプールには違いないが、ちょっと大きすぎるタイドプールでチャガラの群れを眺めていると、タコさん出現!(写真:下左)結構大物ですよ。参考:(神奈川県沿岸での共同漁業権)

次の場所へ移動中に、座卓より小さい水深10cm以下のタイドプールを覗くと、チョウチョウウオがいました。(写真:下中)まだ今年はスズメダイ科を一度も見ていないのに、ひと足早くチョウチョウウオ科の出現です。ちょっと驚き。

他の場所では、通常7月の終わりから見かけるシイラも見られました。どういうわけかゴク一部だけ夏モードという感じです。波打ち際で沢山のハゼの幼魚の群れから少し離れて漂っている海藻の切れ端、波のゆれに依存しないで横に動いてゆく??

よーく見ると「タツノオトシゴ」、と直感、プラケースですくいました。(写真:下右)タツノオトシゴは分布域が広く、ここの磯にもいることは他の採集の方に見せてもらって知っていましたが、当方は17年間たっても見ることはなかったのです。

一応、我が家に来てもらいましたが飼育には自信がありませんので、次回には元の場所に帰したいと話をしました。コペポーダ、ワムシ、ミニ/孵化シュリンプ等々で生きながらえてくれるかやや心配です。

たこ出現 チョウチョウウオ出現 タツノオトシゴ

今年の初磯(2010/6)

例年になく寒い日が続いている5月ですが、なんとなく暖かい日がきたので磯へ行ってまいりました。

当日の気温予報は25℃、陽は差しているのだけれども風は肌寒く、Gパンと長袖が必要でした。水温は18℃で冷たく感じることはありません。

最初に目にするのはボラの群れとメジナの群れ、その次はキヌバリにチャガラにハゼの幼魚たち、初夏を迎える何時もの光景です。数は少ないがタカノハダイ、ウミタナゴの姿も見られます。浅瀬に寄ってくるのはクサフグ、産卵場所の下見でもしているんでしょうか。

他に目ぼしい魚もいないうえに久しぶりの磯は足が重い、岩に腰をおろして、ぼんやりとハゼの幼魚の群れを眺めていたら、その中に一匹だけ長身のハゼ?がいる。

アゴハゼふうの模様でハナハゼふうの泳ぎ方。こいつは何だろう?と採集してきたのが右の写真(全長:36mm)。

ハゼ科だと思うのですが、手持ちの図鑑とつき合わせてみても、載っていそうで載っていない、うむ…判りません。もしかしたら交雑種という可能性がありますが、はて何と何なんだろう?
なにハゼ?

と、上記をUPしたときに記述したのですが…。その後Webで探してみるとウキゴリ属の中のスミウキゴリではないか?とも思えてきましたが、臀鰭の軟条数が合致しません。

最終的には同定を専門家の方にお願いするとしても、何とか自力で解決したいので、もうすこし成長するのを待ってみることにします。


「↑Top」  「↑磯採集いろいろ」