----静岡県篇(1)ー1----

----SIZUOKA----


■静岡県の郷土玩具ガイド(1)■(掲載されていないもの、廃絶品を含む)

 静岡市:静岡張り子。祝い鯛。ひげだるま。静岡姉様。おかんじゃけ。駿河凧。

 清水市:いちろんさんの首人形。清水だるま。井川の扇凧。

 藤枝市:藤枝だるま。八雲だるま。由比の宝舟。

 焼津市:焼津魚凧。

 浜松市:浜松張り子。兎車。柿乗り猿。虎張り子。浜松凧。

 浜北市:浜北の風車。

 周智郡森町:石松人形。大黒だるま。森のぶか凧。

 豊岡村:広瀬凧。

 大井川町:宗高凧。志太天神。

 相良町:相良凧。

 :坊ノ谷土人形。

 大須賀町横須賀:横須賀凧。

 磐田市:堤灯凧。






静岡張り子
 静岡張り子は、初代杉本嘉助が安政年間(1854〜60)に開業以来代々張り続けられ、現代4代目の「沢屋」栄司さんがその伝統を受け継いで制作しています。
 掲載の中央の「髭だるま」は、本物の髭がついています。
祝い鯛
 市内横田町の戎(えびす)神社のえびす講(10月19、20日)のとき境内の露店で売られる縁起物でしたが、今では平素も売られています。
軍配
 八幡神社の授与品。8月15日の男の子の成長を願う「土つけの行事」で、相撲の仕草をします。この祭礼に合わせて軍配が露店で売られました。現在は常時、神社で領布しています。(沢屋製)


静岡姉様
 髪型はちじらせた和紙。目鼻の書き込みはありません。現在、作られている髪型は「しまだ。しまだくずし。ももわれ。まるまげ。ふくらすずめ。おいらん。」の6種。かっては、20数種作られていました。
 昭和初期までは盛んに作られていましたが、現在は、曽根家の技術を継ぐ4代目の鈴木ますさんだけになりました。

おかんじゃけ
 おかんじゃけは、若竹の一節を叩き、竹の繊維を糸状に裂いて、ところどころを赤や紫にそめたものです。男の子は合戦ごっこの采配に、女の子は髪結い遊びに使ったといわれています。
「おかんじゃけ」の語源は、一般的には「おさげかみ」の転訛といわれていますが、確定的ではありません。
 また、昔は洞慶院の開山忌(7月19、20日)に、それぞれの農家が作った「おかんじゃけ」が縁起物として露店で売られていました。
参詣者は、夏病みの厄除けに買って帰り、客商売の旅館、料理屋や芸者衆は、これを帳場の上に飾って、千客万来の縁起物としたそうです。



(1997.9.29掲載)


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