----長野県篇(2)----

----NAGANO----


■長野県郷土玩具ガイドは、前号「その1」に掲載しています。■

八日堂の蘇民将来(護符)
上田市内の国分寺八日堂で、1月8日の縁日に授与されていました(今はいつでも受けられます)。大きいものは27センチ、小さいケシは1.5センチで、8種類があります。左の七福神の描かれているものは、境内で売られているものです。各地の蘇民将来の中で、ここのものが一番大きいようです。
木槌も同じく護符(お守り)です。

松本てまり
松本駅や市内の各土産物店に並んでいて、よく知られています。松本てまり保存協会があります。

(押し絵雛の)武者と、七夕人形
明治末期まで松本市の地方一帯では、盛んに押し絵雛が作られていましたが、大正期に次第に消えていきました。市内の「ベラミ人形店」の三村夫妻が、20年余の歳月をかけて旧家に残っていたものを収集、展示され、それらを復元されたものです。
掲載の武者は、押し絵雛のなかでも珍しい題材のものです。現在、三村夫妻の押し絵雛は50種類ほど製作されています。

松本市では旧暦の七夕(8月6日〜7日)、七夕の笹飾りと一緒に七夕人形が軒に吊り下げられました。
七夕人形は、上記、三村さんが研究復元されたものです。

「着物かけ形式」
人形の横木に子供の着物をきせて吊り下げます。裁縫が上達し、着物の数が増え幸運にめぐまれるように、その願いがこめられています。

かわたり(川渡り。川越し)
七夕人形の中でも、足付きはこの人形だけです。雨が降り天の川の水が増えて渡れないとき、この「かわたり」が、牽牛か織姫のどちらかの星を背負ってわたり、年いちどのデートの手助けをします。そのため長い足が付けられているのです。



-----長野県編・おわり-----

(1996.12.16掲載)


▼‥富山県篇 ▲‥長野県編(1) ▲‥新潟県篇(1)
【民芸館】目次▲ 草の根工房【HOME 】▲ ご署名、ご感想など


Seiitirou.Honda....hds30@mbox.kyoto-inet.or.jp