Detail 01 Detail 02
M42 周辺領域
'2003. 4. 9
[解説]
  6×9大判カメラと長時間露出で捉えたオリオン座大星雲M42とその周辺領域です。M42は鳥の姿で有名ですが、その周辺には光を受けられずに漂っている星雲が広範囲かつ複雑に広がっており、様相が全く違って見えます。普段の撮影では露出時間を主役のM42に合わせますし、画像処理の段階でもM42を強調し余計な部分は切り捨てますので、結果的に周辺の星雲はなかなか日の目を見ません。
 そこで今回は思いっきり露出時間をかけてみました。それでもフィルム上ではわずかな像でしたので、画像処理で強烈に強調処理を行ってます。特にR(赤)チャンネルをめいっぱい強調しており、よって星の周りに赤い輪がでてしまいました。また、実はこの星雲は更に広範囲に広がっており6×9判の画角にも収まりません。そこで、比較的濃度の濃いM42の周辺に絞って描写するためマスクをかけてあります。画像の四隅の星が比較的シャープなのは、マスクによって画像処理の効果が弱いからです。
 余談ですが、人工衛星が3基も通過しています。どうもM42と撮影地の間は人工衛星の通り道になっているようです。
[観測ガイド]
 ギャラリーの デジタルカメラによるオリオン座大星雲 を参照のこと。
[撮影データ]
日時:2000年11月23日 3時**分**秒 露出:約90分
場所:長野県 八ヶ岳 東山麓 天候:晴 気温:約−1℃
レンズ:高橋製作所
BRC−250直焦点 架台:同製 NJP + PD−7XY
カメラ:光映舎 マルチシステムアストロカメラ6×9 ピント:目視
フィルム:Kodak E−200(120) 感度(ISO):200
ガイド鏡:高橋製作所 FC−76 ガイド方法:SBIG ST−4 スター・トラッカーによる自動ガイド

[画像処理]
マシン:Apple PowerMacintosh 7600/200
スキャン:EPSON GT-8700F 透過原稿ユニット
ソフトウェア:Adobe Photoshop
処理:周辺減光補正, レベル補正, トーンカーブ補正 等

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