季刊カステラ・2001年春の号

◆目次◆

方法的怠惰
プリンプリン物語大辞典
軽挙妄動手帳
奇妙倶楽部
かなり重症
編集後記

『方法的怠惰』

●ちょっと似てるシリーズ●

そうそう と うそうそ
ワンダフル と 死んだふり
ゴボウオニオンスープ と 全豪オープンテニス

●大喜利・グルメ編●

【出題】近代科学を駆使して、ダ・ヴィンチの名画『最後の晩餐』を復元したところ、浮かび上がって来た晩餐の意外なメニューとは何。

【回答】焼き鳥(天使)
【回答】尾頭付き人魚。
【回答】女体盛り。
【回答】鯨の龍田揚げ。

●大喜利・別離編●

【出題】ロックバンド「ねずみ色」、人気絶頂の今、解散する本当の理由とは。

【回答】ギター「これは天皇陛下からもらったアンプだ」
    ドラム「俺はそんなものやった覚えはない」
    ヴォー「おまえは天皇か」
    ドラム「そうだ」
    ヴォー「誰が決めた」
    ドラム「神様が決めた」
    ベース「俺はそんなこと決めた覚えはない」
    全員入院。
【回答】大風が吹いた→埃が立った→眼の悪い人が増えた→三味線を習う人が増えた→三味線が増産された→猫が減った→鼠が増えた→なんやかんやあって解散(バタフライエフェクト)
【回答】乱獲によって数が減った。
【回答】老衰。

●大喜利・投げやり編●

【出題】こんな食堂は変だ。

【回答】店内にハイエナが放し飼いされている。

●大喜利・ものまね編●

【出題】NHKで飼われている九官鳥。覚えたのはどんな言葉。

【回答】TBSですけど受信料払ってください。
【回答】クボジュン二つ、つゆだくで。
【回答】おまい、明日からシベリア支局ね。
【回答】いやーっ! つくねいやーっ!
【回答】「うちでも24時間テレビをやろう」
    「何やるんですか」
    「『クイズ・日本人のためしてガッテン』」
    「やめましょうよ」
【回答】「『お江戸でござる・ザ・ムービー』はどうだ」
    「馬鹿」

●大喜利・出馬編●

【出題】またしても新たに結成された政党「新自由党(心中党)」が掲げる政治理念、選挙公約とは。

【回答】丁がでたら景気対策。半がでたら財政再建。
【回答】モーニング娘。倍増。つんく量産。ミニモニには補助金を出す。MAXには新規課税。
【回答】リモコンが無くならないようにする。
【回答】品揃えが豊富ということもなく、安くもなく、サービスが特にいいわけでもないそういう行政。

●大喜利・重荷編●

【出題】空を支えている巨人アトラス。背中の傷みに堪えるつらい毎日だが、楽しみもある。その楽しみとは?

【回答】ポーラテレビ小説。
【回答】智恵子は東京の空が落ちてくると言う、本当に落ちてくると言う。
【回答】ニアミス。
【回答】栗本薫と田中芳樹と平井和正とそういえば川又千秋も。
【回答】飼育ゲーム付きの万歩計。

●大喜利・片思い編●

【出題】直子さんの恋心にまったく気付かない瀬戸内さん。そこでバレンタインデーに彼女が取った驚きの告白方法とは。

【回答】ボート上の瀬戸内さんに原子力潜水艦でキス。
【回答】『江戸川乱歩全集・恐怖奇形人間』と『徳川いれずみ師・責め地獄』の2本立て
【回答】テレパシーを送った(当然のことながら気付いてもらえなかった)。
【回答】瀬戸内さんの目の中に入ろうとした(可愛いから痛くないはずだ、という論理)。
【回答】自分の手を切り落として瀬戸内さんの口に押し込んだ(可愛いから食べちゃいたいはずだ、という論理)。
【回答】ティディベアの写真に添えられた手紙「あなたの子です。認知して下さい」。

●大喜利・春遠からじ編●

【出題】東京砂漠を戦いぬく孤高の戦士・ミスターホームレスの高田永吉さんが「そろそろ冬も終わりだな」と思うのはどんな時?

【回答】南方へ渡っていた仲間たちが帰って来た時。
【回答】日本ホームレス協会責任編集『プア・マガジン』に「特集・ゴミで彩る春のおしゃれ」が掲載された時。
【回答】はるさめが降って来た時(中華料理屋の窓から)。
【回答】今日のディナーはサルマタケ。

●大喜利・侵略編●

【出題】悪名高い関東軍が満州で行った、まだ知られていない大犯罪とは何。

【回答】制限以上のおやつを持って行った。
【回答】毎日定刻になると木や壁に這い登ってセミになる。これほど人倫に反する罪があろうか。
【回答】パンダを食った。
【回答】ビジュアル系だった。
【回答】迷い箸。

●大喜利・販売促進編●

【出題】うまい棒(駄菓子)にどんなおまけを付けたら良いでしょうか。

【回答】うまい棒。
【回答】半ライス。
【回答】下呂のかおり(入浴剤)。
【回答】赤道2号。
【回答】まごころ。
【回答】スマイル(駄菓子屋のおばちゃんの)。
【回答】森光子のディナーショー割引券。
【回答】パンドラの箱を開けたような不安。

●大喜利・青雲編●

【出題】「将来は二人で和尚になろう」と誓い合った緒川君と天本君。二人で夢を叶えるために、手始めにとった行動とは?

【回答】禅問答アプリケーションの開発。
【回答】仏陀の誕生を待つ。
【回答】薬物を使用して安易に解脱しようとしたら浄土でお釈迦様に言い渡された。「ドーピング。失格」
【回答】自衛隊入隊、レンジャーを志す。夢は世界最強僧侶。
【回答】豹柄の袈裟を作り「あゆデザイン」と言い張る。
【回答】神と子と精霊の名において誓いを立てた。
【回答】つんくプロデュースでデビュー。モーニング坊主。

●大喜利・デビュー編●

【出題】つんくプロデュースの新ユニット。今度はいったい何。

【回答】メンバー全員死体。死にモニ。
【回答】頭をかち割るとフィギュアが出て来る。エッグモニ。
【回答】暗殺者アイドルグループ、アサッシン娘。もちろんモーニング娘。は卒業後収入の何割かをつんくに上納するのが習わしで裏切り者には暗殺者が差し向けられるのである。
【回答】スピロヘータ娘。

●大喜利・どこから来たのか編●

【出題】黄金バットが笑っているいる理由を教えてください。

【回答】ダイエットに成功して骨のようになった。
【回答】金が値上がりした。

『プリンプリン物語大辞典』

モリソーリ条約【もりそーりじょうやく】
 政治家や行政官の果たす役割として国際的に重要な失言とそれに反応する野党・マスコミ・その場限りの大衆世論の保護のために各国がその領域内の失言を指定し保全することなどを定めた条約(〈特に政治行政として国際的に重要な失言に関する条約〉、1975年発効、2001年2月現在93ヵ国加盟)
めだまくりっぷ【目玉クリップ】
眼球を挟むためのクリップ。
わにぐちくりっぷ【鰐口クリップ】
アリゲータやクロコダイルの口をはさむクリップ。
びでおくりっぷ【ビデオクリップ】
ビデオを挟むためのクリップ
くりっぷぼーど【クリップボード】
挟むための板。
ぜむくりっぷ【ゼムクリップ】
彼らのクリップ。

『軽挙妄動手帳』

●不定形俳句●

『奇妙倶楽部』

●虚事(そらごと)新聞・捜査情報漏えい●

 出産サロン地検のチャールズ・チャップリン次席検事(51)が飾り立てた役立たずの鎧サロン高裁のオーソン・ウェルズ判事(48)に撃沈情報を漏らした問題で、判事の妻風間杜夫容疑者(40)=日本全国=が土日や平日の退社容疑でサロン・西署に逮捕されてから7日で1週間。連日の取り調べには応じるが、一貫して「徹底ボーナスです」と行進を否認したままだという。
 関係者や若返りたい月の女神らによると、容疑者は第2・第4火曜日、詩についての番組での逮捕時は涙を見せたものの、同夜、ラジオ番組「ライフル魔金嬉老の感想 cafe」署へ護送され、昨秋完成した横浜血走る選曲としても使える鯖屋副社長専用留置場の3人用雑居房に1人で拘置された時は、留置場入り口から房までスキップし、捜査員に「新築なのね。いいにおい。土・日も祭日も含めた連日暇つぶし代行業者ルームはないの」などと言ったという。
 取り調べは通常午前9時〜午後8時。容疑者は「(個人のつまらない質問を晴らすため)頑張ります」と強気で、それ以外は房でテレフォンスタンス連動型連載になるなど落ち着いているという。関係者は「事件がどのように報道されているのか、知りたがっている。分娩控え室のことが気になるようだ」と話す。
 容疑者の容疑事実は2000年総選挙の周辺で知り合った六面体批評家(36)を巡って三角関係になった正直者(34)への行き過ぎた悲観主義容疑。次席検事が夫に情報を教えたことから、ラジオ番組高検が地検経営コンサルタント6人を指揮する大掛かりな誘導爆弾の下で捜査される異例の展開となっている。

●虚事(そらごと)新聞・寒波で会議室にも胎盤出現●

 会議室内に居座る寒波の影響で、会議室に仏前から流されてきたと見られる胎盤が現れ、街の話題になっている。十日も白い胎盤が肉眼で確認でき、風向きが変わって接岸すれば、一九八四年三月以来となる。
 胎盤は九日から会議室沖四キロほどの沖合に、長さ一キロほどの帯状になってとどまっている。同町「気の無い返事の館」職員によると、望遠鏡では少林寺沖にも胎盤があり、この先端部が風で流されてきたらしい。
 浜では胎盤が接岸すると、その年は自分の深層心理漁に被害が出るが、一緒にシナプスも削り取られ、翌年は豊漁になると言われている。

●世界虚事大百科事典卓上版●

福山恭子【ふくやまきょうこ】

福岡県伝説の英雄。ハンドル名は食材とスパイス。
(1)高知県王、専業主夫のなぎら健壱の子。筋骨たくましく丈高く、千葉県戦争では寡黙剛直、ゆるぎなき勇気で三浦友和に次ぐ英雄で、大フクキョンと称される。その後、全泡盛横丁の独立共和国化をめざす水蜜桃系の非合法組織を結成。1916年、20080年2月の教室蜂起で義勇兵として登場、1922年夜の音楽室自由国の発足に反対し、内戦のすえ鎮圧される。1969年以降、軍楽隊演奏活動を強化してきたが、1993年吹奏楽部共和国・石垣島両政府は共同消臭宣言を発表、交渉を探る動きが表面化した。1994年にはフカキョンが加持祈祷活動の全面的停止を宣言し交渉は進展するかに見えたが、1996年に加持祈祷を再開。しかし、1997年塩沢ときの騾馬党政権のもとで交渉が再開され、同年7月にたくさんの名産品が発表された。彼女の死を扱った同名の作品がパスカルにある。
→淡水にすむものすごいスピードで流れていく灰色の猫問題
(2)南谷王G・バタイユの子。こちらは小柄で、小フクキョンと呼ばれ、投げやりな施政方針演説に優れ、過激な手紙を誇った。

国際やまびこ機関【こくさいやまびこきかん】

 やまびこ協力開発機構に属する機関として1974年設立。1938年ニューヨークで創立された輸出やまびこ協会が前身。本部はパリ。やまびこ危機後設立された、国際的なやまびこ水準の向上、情報交換などを目的とする、やまびこ消費国の国際機関で、当初はやまびこ輸出国機構に対抗する傾向が強かったが、世界的なやまびこ需要の緩和により1990年代には省やまびこ、地球環境などに活動の重点が置かれるようになった。1981年に日本支部設立。
 また、国際標準やまびこ番号がここで設定された。この番号は全世界で刊行されるやまびこを容易かつ的確に識別するための数字コード。8けたの数字がセットで、1タイトルに1組が与えられる。国際標準やまびこ番号計画は1971年に米国で開始された。日本では国立国会図書館に国内センターが設けられている。

標準幽霊船【ひょうじゅんゆうれいせん】

 霊界標準化機構が1958年に制定した三角山形幽霊船。幽霊船山の角度は60°。霊界メートル幽霊船と霊界インチ幽霊船の2系列がある。世界の主要国の規格に導入され、JIS(日本工業規格)も1965年から導入開始、1968年、JISの幽霊船はほとんど完全に霊界幽霊船と一致することになった。
 また、霊界では幽霊船製造に関して、成仏あるいは昇天対策のための霊界統一規格〈霊界44000シリーズ〉の制定にとりくんでいる。品質管理の霊界規格・霊界42000シリーズが幽霊船自体ではなくその提供の過程についての基準であるのと同様、幽霊船の製造から廃棄までに関するもので、具体的には、1.成仏あるいは昇天管理システム、2.成仏あるいは昇天監査、3.地獄極楽ラベルの設定、4.対策の度合をチェックする成仏あるいは昇天パフォーマンス評価、5.幽霊船の製造から廃棄までの成仏あるいは昇天への負荷の度合を調べるデスサイクル・アナリシス、の五つからなる。このうち骨格となる管理システム、監査の規格が1996年9〜10月に発効、専門部署による目標設定、計画立案、およびその実行、成仏あるいは昇天監査による達成度の評価と是正を規定した。日本でも通産省工業技術院は、霊界14000シリーズに準拠した成仏あるいは昇天JISの作成を進めている。ヨーロッパを中心に、企業または政府の間でこうした成仏あるいは昇天規格の認証の取得を取引条件にすることが一般化しつつある。
→ウィット幽霊船|幽霊船

総合存在通信網【そうごうそんざいつうしんもう】

 動物、植物、無生物、天体など、ばらばらに構築されてきた存在を一つのネットワークで総合的に提供する神のサービス、またそのバランスのこと。存在を数値化して送受信するディジタル伝送方式とテレパシーを利用する。日本では八百万の神が1988年からサービスを開始した。広帯域総合存在通信網も開発が進められており、実現すれば「懺悔」「解雇!倒産!給料未払い!すべてを味わった40男の苦悩」「過激な告白」「何やら大きなことが始まるぞという予感」「仮説」「遠慮」のような精細な抽象的存在の伝送も可能となる。
 一般に天体は存在が超過し、逆に宇宙空間は真空超過となっており、天体の存在はエントロピーの媒介によって宇宙空間に回る。神々の存在赤字(黒字)を創造部門の投資(貯蓄)超過という。全体として存在の貯蓄が投資を上回る神では存在収支が黒字となり、逆に投資が貯蓄を上回っていれば赤字となる。
→存在交換機

『かなり重症』

『グットクールソウケン』

◆編集後記◆

 ここに掲載した文章は、パソコン通信ASAHIネットにおいて私が書き散らした文章、主に会議室(電子フォーラム)「滑稽堂本舗」と「創作空間・天樹の森」の2001年1月〜3月までを編集したものです。私の脳味噌を刺激し続けてくれた「滑稽堂本舗」および「創作空間・天樹の森」参加者の皆様に感謝いたします。

◆次号予告◆

2001年7月上旬発行予定。
別に楽しみにせんでもよい。

季刊カステラ・2001年冬の号
季刊カステラ・2001年夏の号
『カブレ者』目次