■ペンネーム「はなはな」さんからの投稿です。
毎日チェックさせて頂いております!
今回は、訪問販売でもなく、勧誘電話でもなく、未だに世間では無くなることのない、「架空請求」についてです。
内容はこのような感じです。
総合消費料金未納分訴訟最終通達書
訴訟番号 (ろ)4086118−43号
この度、ご通知致しましたのは、貴方の未納されました総合消費料金について契約会社、ないしは運営会社から民事訴訟として、訴状の提出をされました事をご通知致します。以降、下に設けられた裁判取り下げ最終期日を経て訴訟を開始させて頂きます。このままご連絡なき場合には、原告側の主張が全面的に受理され裁判後の措置として給与差し押さえ及び、動産物、不動産差し押さえを執行官の立ち合いのもと強制的に履行させて頂きますので裁判所執行官による「執行証書の交付」を承諾して頂きますようお願いすると同時に、債権譲渡証明書を一通郵送させて頂きますので、ご了承下さい。 民事訴訟及び、裁判取り下げ等のご相談に関しましては当局にて受け賜っておりますので職員までお問い合わせ下さい。尚、書面での通達となりますのでプライバシー保護の為、ご本人様から御連絡頂きますようお願い申し上げます。以上を持ちまして最終通告とさせて頂きます。
※裁判取り下げ最終期日 平成17年4月21日
0120−030−944(管理課)
電話受付時間 9:00〜17:00
休日 (土・日・祝日)
〒 102−0083
東京都千代田区麹町6丁目2番地17号
法務局認定法人 民事訴訟通達センター
これが以上です。
まぁプライバシーの保護の為って言われても、ただの葉書で送ってきている時点でプライバシーなんかないじゃない?と心の中でつっこんでました。
そしてもう一つが、最終期日は4月21日、受け取ったのも21日・・・。
架空のくせに管理課とかお休みまであるんだ〜なんて感心してました。
当然、見に覚えのない事であり、ご連絡を差し上げます気持ちも、全くございませんが、しばらくこの類の葉書がきてなかったので、ググってみました。
世間では既にこれと全く同じ葉書が出回っていたらしく、法務局その他機関のHPに色々出ておりました。
私にはこんな脅し文句も、訪問販売も、電話勧誘も、全く通じないのになぁと思う今日この頃です。
普段から正しい知識を身につけておく、って大事な事ですよね。(いろいろな意味で)
■はなはなさんから、3回目の投稿です。いつもありがとうございます。
■相変わらず、ツッコミどころ満載の文面です。ツッコミも出尽くした感がありますが、一応各個撃破してみましょう。
訴状の提出の通知が葉書で来ているということから、もういけません。裁判所からの「特別送達郵便」は、本人手渡しが基本だし。
で? 訴状が提出されましたって、裁判所からの通知じゃないんですか? 民事訴訟通達センター? アンタ誰? 検索しても、同様の葉書のことしか出てこないんですけど。って言うか、もろ架空請求業者一覧に名前があるんですけど(笑)。
「総合消費料金」も意味がわからない。
「契約会社、ないしは運営会社」って、「ないしは」って何よ、「ないしは」って・・・。訴状が出ていると主張するなら、ハッキリさせてください。
「最終期日」て何? 最終じゃない期日があるって言うのですか。
ああ、「これが最後の最後だぞ」って煽っているんですか、そうですか。
「原告側の主張」が何ら明確にされていないのもどうかと思いますが、「連絡なき場合」に「原告側の主張」とやらが「全面的に」通る・・・じゃなくって「受理」? いや、主張ぐらいさっさと受理してあげて下さい(笑) 訴状出ているんでしょ?
で、毎回思うんですが、裁判が終わってもいないのに「裁判後の措置」を勝手に語らないで下さいな。
「「執行証書の交付」を承諾して頂きますよう」って、被告が承諾して誰が交付するんですか? ここら辺の文章、多分書いている人間も訳がわかっていないんじゃないでしょうか。どう考えても意味が通じません・・・。
「債権譲渡証明書」だって、誰が誰にどんな債権を譲渡したのか、誰がそれを証明しているのか、もうさっぱりです。
「民事訴訟及び、裁判取り下げ等のご相談」はないでしょう、「ご相談」は。相談してすむなら、裁判所要りません。
プライバシー云々言うなら、最初っから封書で出してください。悔しかったら、内容証明郵便ぐらい使ってもいいですよ。料金高いけどね。
「最終通告」の決まり文句もね・・・手垢が付いてしまって煽りにもなりゃしない。悔しかったら、最終じゃない通告書を何通か送りつけるぐらいの手の込んだことをしてもいいですよ。コストかかるけどね。
最後に。文法的なことも突っ込んでみようかな。
「貴方の未納されました」は「貴方が未納されている」ですよね。
「訴状の提出をされました」は「訴状が提出されました」かな? あ、「運営会社から」だから「訴状の提出をうけました」ですね。
「この度、ご通知致しましたのは〜(中略)〜事をご通知致します」って、小学生じゃないんだから、重複させないで下さい。
それから・・・それから・・・・・・無理。無理、無理!!
言いたいことがわからない文章は、添削のしようが無い! ということが身にしみてわかりました。はい。
■「のりごん」さんからも投稿をいただきました。
どう見ても架空請求!怪しい!という葉書が届いたのですが、高齢の母は血圧あげる始末で…。
検索かけてここにたどり着きました。なんて充実したサイトなんでしょう! プリントアウトして見せたおかげで母もやっと安心したようです。
本当にありがとうございました。
家に来たのは「民事訴訟通達センター」からの葉書です。
文面はほとんどそのまま、8/29 に投函して裁判取り下げ期日が 9/1 という突っ込みどころもそのままでしたが、連絡先が変わっていました。
〒111-0053
東京都台東区浅草橋4丁目19番地3号
(代表)TEL 03-5835-3977
場所を変えつつ同じ事を繰り返してるんだなあ…
全く迷惑な!
…怒りにまかせて突然の書き込み失礼しました。
運営大変かと思いますが、これからもがんばってください!
■お役に立てたようで、管理人冥利に尽きます(^^)。
往々にして人間は「自分」を基準にして思考しますから、「人の嫌がることはしない」という道徳心が強い人ほど、悪人の考え方が理解できないでしょうし、そんな悪い人が存在することすら、咄嗟には考えつかないと思います。高齢の方なら、なおさらなんじゃないでしょうか。
人を見たら泥棒と思え、というのはあまりにも殺伐としていますが、架空請求なんてフザケた手段で濡れ手で粟を目論む連中がいるということは、覚えておいて損はしないと思います。切ない話ですけどね。
■「とんとん」さんからも投稿をいただきました。
来ました!私にも「法務局認定法人 民事訴訟通達センター」から。
消費料金未納分訴訟最終通知書
管理コード 5675−10
この度、ご通達いたしましたのは、貴方の未納されました民法指定消費料金について契約会社、ないしは運営会社から民事訴訟として、訴状の提出をされましたことを御通知いたします。以降、下に設けられた裁判取り下げ最終期日を経て訴訟を開始させて頂きます。このままご連絡なき場合には、原告側の主張が全面的に受理され裁判後の処置として給与の差し押さえ及び動産物、不動産物の差し押さえを執行官の立会いのもと強制的に履行させていただきますので裁判所執行官による「執行証書」の交付を承諾していただくようお願いすると同時に、債権譲渡証明書を一通郵送させて頂きますので、ご承知下さい。民事訴訟及び裁判取り下げ等のご相談に関しましては当局にて受け賜わっておりますので職員までお問い合わせ下さい。尚、書面での通達となりますので、プライバシー保護のため、ご本人様からご連絡いただきますようお願い申し上げます。以上を持ちまして、最終通達とさせていただきます。
裁判取り下げ最終期日 平成17年9月13日
法務局認定法人 民事訴訟通達センター
〒111−0053
東京都台東区浅草橋4丁目19番地3号
(代表)TE03−5835−3977
電話受付時間 9:00〜17:00(土・日祝日を除く)
以上のような文面でした。
このようなハガキを受け取るのは初めてのことでやっぱりドキッとしました。
一介の主婦は「訴訟」とか「最終通達」とか「差し押さえ」とか言う言葉には反射的に恐怖を感じます。
しかし、消費者センターの講習とかで聞いていたので「これかも」と思い冷静になりました。
冷静になって考えるとおかしなところがいっぱいあります。
・民事指定消費料金なるものの未払いに思い当たるものが無い。
・個人宛の通達なのに「契約会社、ないしは運営会社から」などという漠然とした原告というのもおかしなものだと思いました。
・「債権譲渡証明書」こんな大事なものを郵送だけで処理できるとも思えない。
・「プライバシー保護のため、ご本人様からご連絡いただきますよう・・・」わざわざプライバシー保護のためとしているところに臭さを感じました。
・一番疑問だったのは期日です。今日来て明日が最終期日と言うのもいかがなものでしょうか。
そこで、まず、民事訴訟通達センターがどのような機関なのかググってみました。
きちんとした機関なら今時ネットの検索にひっかからないお役所ないだろうと思って。
するとすぐにー悪徳商法ーなどという文字が飛び込んできました。
そうしてここに入ってみると、まあまあ、いろいろなものが横行してるんですね。
そして「本当にホッとしました。」
こういうサイトがあること嬉しく思いました。
ありがとうございました。
今夜は友達や自分の掲示板などでなるべく多くの友達に知らせておこうと思います。
予備知識が有るのと無いのとでは大違いですから・・
■騙されずにすんで、本当に良かったですね。私だって予備知識がなかったら、思いっきり狼狽したことだろうと思います。
ぜひ是非、お友達や身内の方々に、こういった悪徳商法について警鐘をならしてください。ひっかかる人間が減ることが、なによりヤツらにダメージを与えることになりますから。
■さて、せっかく新しい材料(と書いてネタと読む)が手に入ったので、はなはなさんの投稿の「民事訴訟通達センター」と、とんとんさんの投稿の「民事訴訟通達センター」の違いを見てみることにします。
はなはなさん版 | とんとんさん版 |
---|---|
ご通知致しましたのは、 | ご通達いたしましたのは、 |
総合消費料金 | 民法指定消費料金 |
されました事をご通知致します | されましたことを御通知いたします |
裁判後の措置 | 裁判後の処置 |
給与差し押さえ及び、動産物、不動産 | 給与の差し押さえ及び動産物、不動産物の |
執行官の立ち合い | 執行官の立会い |
履行させて頂きますので | 履行させていただきますので |
「執行証書の交付」を承諾して頂きますよう | 「執行証書」の交付を承諾していただくよう |
ご了承下さい | ご承知下さい |
民事訴訟及び、裁判取り下げ等 | 民事訴訟及び裁判取り下げ等 |
受け賜って | 受け賜わって |
のでプライバシー保護の為 | ので、プライバシー保護のため |
御連絡頂きますよう | ご連絡いただきますよう |
最終通告とさせて頂きます | 、最終通達とさせていただきます |
「電子消費者料金」から「総合消費料金」、そしてついに「民法指定消費料金」と、より曖昧模糊としたモノに進化(退化?)してしまいました。小学生が創作した必殺技の名前みたいにパッチワークな感じがステキです。
こんなに枝葉末節が違っているということは、架空請求の文言がデジタルデータで流通していないということですかね。
「措置」と「処置」なんて、いかにもお手本を見ながらワープロ打ちしたような様子ではないですか。
で、「執行官の立ち合い」は間違いで「執行官の立会い」が正しいですね。前回の時はうっかり見落としていました。
■はたして「民法指定消費料金」はこの先何に進化(退化)するのか、
いつ「執行証書」から、無意味なカギカッコが無くなるのか、
とても興味深いところです。
■当サイトに寄せられた、架空請求ネタの記事の一覧は、「体験談総目次 不当請求・架空請求」にあります。ご参考にどうぞ。
また、架空請求ハガキの名称を並べてみました。「架空請求ハガキ考」でそのバカさ加減を堪能してくださいね。