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 さて、当日。約束通り、3人でボウリング場に行きました。 
 ゆうべ、『ボウリング入門』で読んだことを忠実に実行しようと僕は決意しました。あの本のまえがきかどこかに、「ボウリングは奥は深いが、基本に忠実にやれば、どんどんうまくなるはずです」というようなことが書いてあった。一夜で「どんどん」はうまくならないにしても、せめてスコア0点などの最悪の事態は避けたいものだ。 
 
 同行の2人に、不格好なフォームを笑われながら、それでも『ボウリング入門』の記述に沿うように心がけて球をころがしました。 
 それが、意想外によくピンに当たるのです。いやもう、おもしろいほど当たる。今となっては記憶もおぼろですが、ストライクも何度も出したのではなかったでしょうか。 
 笑っていた彼らも、だんだん真顔になってきました。 
 
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