思いついて

深谷庄一(Shoichi Fukaya)

  1. 税務署の調査
    (1998-09-17)
  2. 預金の目減り
    (1998-09-28)
  3. Windowsフォルダのファイルが全部消去されるなんてこと
    (1998-10-21)
  4. CAS ではなく CAE の問い合わせも
    (1998-12-08)
  5. Delphi4でコンパイルすると
    (1998-12-26)
  6. だんご3兄弟
    (1999-03-11)
  7. 基礎教育
    (1999-05-03)
  8. ハードディスクがまた壊れる
    (1999-06-15)
  9. 円高が止まらない
    (1999-08-06)
  10. Linux Distributions
    (1998-10-10)

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1.税務署の調査

 税務署から、昨年のお葬式にかかった費用の詳細を報告してくれという依頼がきました。香典など、こちらの収入についての調査ではないところが味噌。

 なるほど税務署はこんな調査もしているのですね。お寺へのお経料とか、戒名の代金など、いかにもごまかしそうな料金がありますから。お寺への支払いでも、たとえば会場費などはちゃんと領収書をくれますが、戒名の代金などは全くの秘密です。私の田舎では15万くらいだとかいっていましたが、東京ではその3-4倍? もっとも戒名の文字数とか、居士とか信士とかの名前も違うから正確な比較はできません。ひょっとすると5-6倍違うかもしれませんね。

 葬式の費用自体は大体香典でまかなえました。良くできた互助システムですが、病院の費用とか、香典返しとかも含めれば、やはり大幅な赤字ですね。当然ですが。それを税務署が考慮してくれるわけではないんですね。

 今年確定申告にいったとき、死亡診断書とか入院証明書などの証明書のたぐいは医療費控除の対象になりませんといわれ、わざわざ領収書の束から抜き取られたのでびっくりしました。そのために計算し直し、汚くなったからと新しい用紙に書き直しさせられたんですから。死亡診断書がないと死んだことにならないから必要経費のような気がするんですが。

 細かなことをつい思い出してしまったのですが、ついでに思い出したことがあります。病院に入院したという知らせでいろいろな人がお見舞いにきてくれました。みなさん高価な松茸とか、メロンとか、いろいろ持ってきてくれました。まあおいしいとか言って食べていましたが、ほとんど死ぬ間際になって「何か食べたいものはある?」と聞いたら、「かりんとう」と答えたのには驚きました。どこにでもありそうなお菓子なので。私としては、そんなことに人生のリアリティを感じてしまいました。その後まもなく食べ物を受け付けなくなり、点滴に移行しましたが、最後になって好きなものを食べさせることができたことに満足しています。

1998-09-17

2.預金の目減り

 『デフレ時代もまんざら悪いことばかりではない。預金の目減りがなくなってシルバー世代には有利だ。』という議論を見つけました。最近、お年寄りが外債などに投資して元本割れしている失敗を警告して、低金利でも預貯金の方が安全だと主張しているのですが、現実にはみんな、預金が利子を産まないことにイライラしているようです。

 先日、テレ朝の「朝まで生テレビ」で長銀問題をやっていました。最後に、いつもどおり、視聴者から寄せられた意見の紹介を読み上げていましたが、各列ほとんど「公定歩合を引き上げろ」という意見がかかれてあり、何度も読み上げられていました。本題に関係ないと思われたのか完璧に無視されていましたが、やはり国民は預金金利低下に不満タラタラなんだなと確認しました。

 実質金利が高いという議論に関しては前にも書きましたが、話は逆です。預金の目減りの心配がなくなって、みんなが安心して消費が増えているわけではありません。実質資産の大幅な目減りが最大の要因でしょうが、利子所得を含めた所得減、消費の減少が物価を引き下げ、結果として実質金利が高くなっているのです。事後的な実質金利は高いのですが、本来の期待実質金利は高くはありません。ほとんどの人は、これから毎年成長率がマイナスのまま物価も下がり続けるとは期待していません。経済規模が減少せず、物価が下がるだけのデフレならいいこともあるでしょうが、今のようなデフレ期待が定着することが望ましいとはとても思えません。

 大不況当時古典派は、失業が増えているのは物価が下がって実質賃金がむしろ高いからだと論じていました。賃金が高すぎるから労働需要が減り失業者がちまたにあふれているのだという議論です。ケインズはそれに対して有効需要の理論を創出し、マクロ経済学が生まれたと教科書には書いてあります。「実質金利が高い」という議論はケインズ革命以前の思考形態といえるでしょう。だから私はかねてから「利子が高すぎるから名目利子率を下げろ」という議論を批判していたんですけど、誰もきいていない!

 最近驚いたのは、ヘッジファンド一つ、米ロングターム・キャピタル・マネジメントの巨額損失事件で明らかになったように、普通の金融機関がそこに多額の融資をしていたことですね。そこでどうしても救ってやらなければならないという話になる。こうなるとヘッジファンドが市場をかき乱しているという単純な議論は通用しませんね。

1998-09-28

 LTCMのスプレッドの乖離を利用する投資は、ほぼ正しいやり方ではないでしょうか。タイミングが難しいのでしょうけど。

 このところの急激な円高で、逆にドルを買った人が多かったようです(新聞によると)。為替レートは115円近くに行き、今は120円前後に戻っています。ここでドルを売れば、一ヶ月も立たないうちに4%の利益を得ることになります。私も今後どうなるか分からないので120円位で落ち着いたところで売りました。今はまた円高に戻しそうですが。

 LTCMの鞘取り自体がスプレッド幅を狭め、利益を上げるには大きなレバリッジ必要になり、結局失敗したわけです。自分の行動が自分自身を苦しめるところが皮肉です。

 いま毎週 NHK テレビで特集をやっていますが、コンピュータが声を出して「売れ」とか言っているところが面白い。そして、コンピュータが「売れ」と言ったのに、結局怖くて売れなかったというところが、最終判断の在処を教えています。売買の判断をするプログラムなど作ってみたい気もしますが、結局は人間の判断が決めるわけで、コンピュータに「売れ」とか言わせるのは間違いでしょうね。どういうのがいいのでしょうか。

1998-12-08

3.Windowsフォルダのファイルが全部消去されるなんてこと

 二三日前、いろいろなソフトを立ち上げていたので原因は分かりませんが、ハードディスクに書き込めませんというようなエラーが出て、おかしいと思ってリセットして見たら、Windows 95 が safe mode でも立ち上がらないという出来事を経験しました。よく見たら、Windows 95 の システムファイルなどが置いてある、Windowsフォルダ(私個人は、Windows3.1 を Winodws フォルダに、Windows95 は Win95 フォルダにおいていますが)のファイルが全部消されているのです。といっても system フォルダなどは無事でしたから助かったのですが。

 こんなこともあるのですね。幸い MS-DOS の方からは立ち上がったので、MO にバックアップしてあったファイルを戻して事なきを得ました。一時はSCSIドライバを認識できなかったので冷や汗をかきました。簡単なウイルスチェックをしてみましたが、ウイルスでもなさそうです。Windows 95 しか立ち上がらないシステムではこんなとき大変でしょうね。

 こんな経験をしてしまうと、Backup が必要だとつくづく思います。仕事が全部ストップしてしまう。近頃は本を読むときも電子辞書を使っているので、パソコンが使えないと、本も読めない!

 ImageCast って、Windows95 と Linux を( さらに OS/2 の名残も)インストールしていると使えないのでしょうか? 英語のHELPを読んでもよく分からない。使えればこれでバックアップしていつでも CD-R などから復活できるのですが。やはりお金を出してソフトを買わなければだめかな。

 先日秋葉原に行ったら、まだ「バタフライナイフ」(3000-6000円)が売られていたのもびっくりしました。別に禁止になったわけではなかったのですね(いつも、禁止間近になっている!)。

 最近このホームページのヒット数が増えていますが、なぜでしょう。といっても今までより10ヒット増くらいですから誤差の範囲かな。

 たまたま学校の休みが終わって、大学からアクセスしてくるのかな? それとも、ライコスジャパン(Lycos J)からメールが来ていましたが、その経路できているのでしょうか? もしこの文章を見てどこからきたかお教えいただける方がありましたら、メールでお教えくだされば幸いです。

1998-10-21

4.CAS ではなく CAE の問い合わせも

 とりあえず、Version 0.99 を upload しましたが、最近ソフトの改良に全然手を着けていません。他にも書いたように、翻訳作業に手こずってという、いいわけを用意しているのがいけないのかな。『パソコン統計学』の本がまだ細々ながら売れているようなので、ソフトの方もこのままの状態で、「発信」するつもりです。

 もう一つの『コンピュータ・エコノミクス』(絶版?)の CAE の方は、フリーのソフトとしてここに公開するつもりでいたのですが、面倒なのでこれも怠っています。Windows に移植するつもりもないし。あれは DOS のシステムコールを横取りして色々細工しているので、それがアダになって、ほぐすのが面倒になっているのです。まあ、画面表示だけなら移植も簡単でしょうが、今更という気もするし。

 ただ、今でも、というか絶版になってかえって、CAE に関する問い合わせがたまにきています。しかし、今となっては DOS での作業に耐えられない人が増えているのでしょうね。コマンドをオプションつきで打ち込んだり、環境変数を操作したりするなどは、遠い昔の出来事のように忘れられていますから。もっともそのようなことをしなくて済むようにしてあるのですが、肝腎の DOS システムのインストールに手こずるケースが多いようです。

 念のために言い添えておくと、本でいう J3100 用というのは、東芝独自の昔の OS で、今のダイナブックは全て一般の DOS/V になっていますから、DOS/V 用をお使いください。

(1998-12-08)

 『コンピュータ・エコノミクス』は絶版ではなく、まだ出版社に50冊ほど残っているようです。みなさん買いましょう。(^_^)

(1999-05-03)

5.Delphi4でコンパイルすると

 Delphi4 をインストールして、CAS をコンパイルし直してみました。Componentによってはコンパイルに失敗するものがあります。関数宣言の仕様が変わったりしています。それらをコツコツつぶしていって、一応コンパイルまでは成功しましたが、実行時にエラーが出てしまいます。なんといっても痛いのが、ファイルサイズが 1.4M から 1.7M 近くまで膨れ上がってしまうことです。これでは Delphi2 の方がいいということになってしまいそう。

 この移植の過程で細かいバグを見つけたのが、成果といえば成果です。エラー検出力は高まっているのでしょうか。開発環境は向上のあとが見られる気がします。バージョンアップの必要性はないのですが、移植の過程でまた新しい知見を得られれば、良しとしなければならないでしょう。高価な買い物だったかな。

 再構築すると、約6万行と表示されるから、なかなかソースの管理が大変です。コンパイラのバージョンがあがったりすると怖いものがあります。たいがい動かなくなる。以前の Turbo Pascal の時もそうで、ずっと、Ver.5 のままでした。これは、Ver.4 から Ver.5 に上げたときに懲りたからです(記憶は不確かですが)。Ver.5.5、さらに Ver.6 にあがってもそのままでした。コンパイラ自身はバージョンアップするとつい買ってしまうのですが。

 プログラミングは趣味の範疇ですが、趣味が仕事になって早10年になろうとしています。自分で書いたものを読み返していたら、「1989年春頃からプログラムを書き始めた」と書いてありました。この間、私にとっての大転換は、やはり DOS 風スタイルから Wiondows 風へと移ったことです。経験したことがない人には分かりませんが、文化系から理科系に変わるような、日本語から英語に移るような、何とも喩えられない転換なんですね。Windows 開発環境でも、DOS 時代のインターフェイスを抜けきれないプログラムを書いている人もいます。私自身もなかなか抜けきれないので人のことはいえませんが。

 しかし、Windows でもプログラムを書けるようになったことは、私に大きな自信を与えてくれました。まだ現役でいられるという自信ですね。若返るというか。いつでも戻れる故郷を持っているという安心感。あまり戻らないところがそっくりだったりします。

 プログラムは自分の仕事にも役立つし、こんなところに発表しておけば、たまに寄せられる反応からコミュニケーションの手段にもなるというわけです。

(1998-12-26)

 しかし、Windows 時代になって、プログラムを発表する人がめっきり少なくなりましたね(経済と統計関係ですが)。よほど暇と根気がないとプログラムを書くことができなくなったようです。以前は1年に二三冊はそんな本が出ていました。まあ、別に世間に発表するだけが能ではありませんが。私はどんどん増えてくるだろうと思っていましたから、がっかりです。

 DOS時代の方が、システムコールやBIOSなどを利用せざるを得ず、むしろ敷居が高かったような気もするのですが、障害が少なくなったから、挑戦意欲を刺激されずみんなプログラムを書かなくなったのかな。それとも、必要がないほどいろいろなソフトがあふれているからなのでしょうか。以前、ソフト別売りの書物を見ていたら、自分でプログラムしようとしたが、結局プロのプログラマーに頼んだと書いてありましたが、通常の労力ではなかなかプログラムを書けない時代なのかも知れません。

 もっとも、プログラムって、別に学問的業績として数えられるわけでも、昇級・昇給に寄与するわけでもないので、若い人へのインセンティブはむしろマイナスです。むしろその方の制度改革が必要ですね。

 私が感心するのは、ViSta (Alta Vista とは関係ありませんよ)を書いている Forrest Young さんです。いつぞや、日本の Windows 95 ではフォントがフォームに釣り合っていなくて見にくいと E-Mail したら、直ちに症状を詳しく聞かせてくれと返事をよこしただけでなく、バージョンがあがったと思ったら、ちゃんと見やすいフォントが付属されていました。対応の早さだけでなく、自分のソフトへの思い入れを感じました。

 日本だって、 dviout などがありますからまんざら捨てたものではないんですが、やはり寂しい。

(1999-04-27)

6.だんご3兄弟

 最近、「だんご3兄弟」という歌の CD が売れているのだと云いますが、私の CAS のアイコンは、そろばんをイメージしていて、だんごが三つ並んでいるように見えるんですが、はやりませんかね。まさか。

 何もしないうちに春休みも終わりそうで怖いんですが、まあ仕事も一段落つきそうだし、そろそろソフトの充実に励みたい気持ちです。別に自分の利益になるわけではないけど、やりがいはある。

 本を作るのというのも、疲れるけど充実感もある。TeXで本を作るのはこれで二度目ですが、もともと TeX で書いていない本を TeX に移すのも結構技術がいりますね。数式番号が戻っていたりすると、数式カウンタを操作するとか、なんでもないことが TeX では面倒だったりします。一方、注をつけるとか云う作業は遙かに能率的に、しかも間違いなくこなします。今回の作業で、これだけ数式・表・漢字とカタカナが混じり合った文章の typeset を迅速にこなせるのは、TeX 以外ではおそらく不可能だったろうと実感しました。

 私が一目見て、きれいな組み版だと感心したのは、技術評論社から出た、丹慶・奥村・佐藤・小林「Numerical Recipes in C」(日本語版)1993年です。さすがプロ。もともとが TeX だから当然でしょうが、日本語としてもすごいと思いました。今度の出来はどうかなとも思いますが、色々経験を積むと分かってくることも多いですね。その意味では前回の「パソコン統計学」は失敗作ですが、ウチウチではほめられたりしました。まあ、できてからのお楽しみでしょう。なんの話かというと今度出そうという、「防衛の経済学」(日本評論社)という訳本のことなんですが。

 最近、金利を上げろという話をしないのは、自分がローンを組んだので金利が上がって欲しくないからです! しかし今からいってもしょうがないですが、あのとき、つまり為替レートが140円を越えた頃、金利を上げておけば、今頃ゼロ金利などという無理をしなくて済んだのではと思います。ゼロ金利では済まず、数量ターゲットなどと称して、さらに金融を緩めようとしていますが、流動性の罠に陥った今は、その効果を期待できないでしょう。日銀の手詰まりを露呈するだけですね。

(1999-03-11)

7.基礎教育

 大学入試から数学をなくしたため、数学を知らない学生が増え、経済学の教育に支障を来しているといわれて久しいのですが、もうあきらめの感があります。私たちが入試から数学をなくしたとき、数学の入試対策だけではなく数学の教育自身を放棄してしまう高校が出てくるとは予想できなかったのです。

 もっとも、アメリカの大学の教科書なんて、中学卒の学生を対象にしているように思えるので(たとえば、デカルト座標を示して、 A 点の X 座標はいくつですかとか)、中卒程度の数学から出発しても、日本より効率的な教育が可能なはずです。経済学や数学などは教育内容が均一化されていますから、問題は教育システムを制度化するかしないかだけです。

 日本の新規大学卒の就職率が低下していますが、これも単に不況のせいだけではないかも知れませんね。大学が学力の信号になりえず、「シグナリング均衡」が成立しにくくなっているからでしょう。

 私はこんな基礎教育はコンピュータに任せてしまえばいいと思うんです。いわゆる CAI・CAL ですね。教官という人的資源の不足や採点の公平とか、いろいろな難問が自動的に解決されます。成績の管理が楽になります。これが教官側にとっては一番の悩みの種なんです。しかし、コンピュータなら、学生に成績を自己管理させることもできますし、途中で問題を出して正解しないと進めなくするとかでソフト的に管理することもできます。

 私は、もう十年近く前から自分なりに色々試行錯誤して、本まで書いていますが、日本はこの点で遅れていますね。すでにほかでも述べましたが、海外では遙かに進んでいます。英国では複数の大学が共同で基礎教育のソフトを開発して共同利用しています。かなり手の込んだ教育ソフトです。米国では私企業型開発ですが、Web にというか実際には大学内のイントラネットに公開して使わせる教育ソフトが売られています。国によって対応は異なりますが、積極的に対応が打たれています。もう高校レベルの教育を大学でしなければ追いつけないなどと不満を言いながら学生を教育する必要はないんですね。質問などは e-mail で受け付ければいいんだし。

 そんなこといったら、大学の教育も不要になるかな。まあ必要ないのですけどね。

 問題は誰がどうやって作るかですね。

(1999-05-03)

8.ハードディスクがまた壊れる

 またハードディスクに不良セクタが出始めて、あわてて秋葉原にディスクを買いに行きました。8.5Gで1.5万円です。CPUが486の古いパソコンなので、8.5Gが認識されるか心配でした。店員も保証しませんとはっきりいうし。実際には心配が当たって認識できなかったのですが、Seagate ST38420A にはユーティリティーが付いていて、自動的にドライバーがインストールされて「仮想的に」認識されました。助かった。どうせなら、12G を買っておけば良かったかも知れません。

 しかしその時の手違いで、Linuxのパーティションを消してしまい、さらには一部のデータを失ってしまいました。残念。インストールし直すのもついおっくうになっています。さらに、面倒なので Delphi 4 も消してしまいました。しかし、さすがに 16G (現在 IDE を3台繋いで、総計16GBになっています)を Windows だけで使うのは、持て余し気味ですね。

 最近、一仕事終えたこともあって、夏休み気分で、久しぶりに CAS の手直しに入っています。まだ勘が戻っていないので大きな手直しにはなっていませんが、やることはまだいっぱい残っているようです。ちょっと気になるバグをつぶしてまた update してしまいました。しかしそのために、ついにフロッピー一枚に収まらなくなってしまいました。今どきフロッピーなどと言う声も聞こえますが。

 その代わりといって何ですが、CD-ROM や CD-R 上の CAS.EXE でもそのまま実行できるように手なおししてみました。うまくいっているかどうか確かめていませんが、Windows Directory をさがす Win32 API を使って、そこに設定ファイルや履歴ファイルを保存するようにしました。その意味で方針に反して、他のフォルダを汚すことになります。

(1999-06-15)

9.円高が止まらない

 このごろ円高が止まらず、日経平均も下がりはじめていますね。私はてっきりドル買い介入が入って来ると思ってドルを買い増ししていたのですが、失敗だったかな。私と同じように介入を予想して待機していた人も多かったようで、その裏をかいて介入も控えたのかも知れません。介入といってもやはり自然な流れには逆らえませんね。介入を予想して投機を行ったことは失敗でした。

 私はつね日頃から、株式にはドル・コスト平均法を使った長期的な投資を行い、短期的な投機を行うなら為替投機を行うように勧めていました。今までは、そこそこコツをつかんで成功していたのですが、今度ばかりは失敗です。

 投機ということで、ついでに、マンション経営について感想を述べておきます(全然関係ないけど)。私のところにはとくに週末になると、よくワンルーム・マンションの勧誘の電話がかかってきます。確かに利回りは 5%以上で他に較べれば、格段に良い。

 「週刊朝日」の3月19日号にその記事があるのですが、税理士の柳下氏は「狂乱地価といわれた時代、都心のマンションの物件価格は、極端なところでは土地代が 8、建物代が 2 という配分でした。それが今では土地代が 2、建物代が 8 と逆転しているんです」と述べています。しかし最近私が見たところ、土地代の割合は半分近く、場合によっては半分以上になっています。もうミニバブルになっているといってもいいでしょう。マンション一つ買うのに、土地も一千万円近く買わされる(抱き合わせ販売)というわけです。その分家賃も高いのだから良いと思うかも知れません。しかし税法上では、この土地と建物の割合は決定的に重要です。

 平成5年(1993年)から、土地代のローンの利子が損益通算からはずされました。これがいわばマンション経営のバブルをつぶしたわけですが、高い土地代のためにローンを組んでも、その金利は損金に算入できないわけです。また、土地は減価償却費を計上できません。高い固定資産税も払わなければなりません。まさに三重苦。

 なお、昨年度(平成10年4月1日)から、建物の減価償却は定額法しか認められなくなったようです。

 要するにローンを組んでまでも土地を買うのは、その土地が値上がることを見込まない限り損です。これはもう純粋の投機だと考えなければなりません。インカム・ゲインをめざす堅実な投資という形態から徐々に遠ざかり始めているような気がします。まあ、都心の土地を持つ満足感(心理的インカムゲイン)というのもあるかも知れませんが。

 定期預金などが満期になり、他に投資先がない場合なら、考えても良いかも知れません。実際今シングル・マンションを買っている人の半分は、退職金などが入ったが銀行に預けても金利が低くて、というような人ではないでしょうか。土地のためにローンを組むなどというのは、やはり危険です。ローンの金利は2-3%といっても、これからどうなるか分かりませんし。羹に懲りて膾を吹く、かな?

 投機は、自分で投機とわきまえてやればむしろ良いことなんですが。そのことを認識していないで、知らずに巻き込まれているとすれば、危険でしょうね。

(1999-08-06)

10.Linux Distributions

 "UNIX USER" の 10 月号をみていたら、XFree86-3.3.4 になって S3 Trio3D をサポートするようになったと書いてありました。研究室にあるパソコンのビデオカードがこれだったので、今まで不便を強いられていたんですが、これでやっと解放されそうです。

 Wiondows95上で動くフリーの X サーバ(MI/X)も試してみましたが、設定が悪いせいか日本語がうまく使えません。kterm がだめな位なので、よくマニュアルを読めばいいのでしょうね。さぼっていました。

 ところで X サーバが XFree86-3.3.4 になっている Distribution はないかと探したら、TurboLinux 4.2 のみのようです。家では Plamo Linux 1.4.3 をインストールし、研究室では Vine Linux をインストールしていたのですが、どちらも 3.3.4 になっていません。ためしに、Vine の方を、"UNIX USER" についていた XFree86-3.3.3 に update してみましたが、だめでした。雑誌 "Linux World" を買ってきて、付録の TurboLinux4.2 をインストールするつもりです。

 Linux ってさまざまな Distribution が乱立し、さらにライブラリの齟齬などにいらいらしますが、サポートの点ではやはり商用の方が早いような気がしてきました。

 しかし、Vine には DOS ライクの fd が付いていないのにも驚きましたが、いくらビジュアルなファイラーがあっても fd は必須ですね。

 さて、linux で何をしているかというと、Windows95 以上のことはしていません。格別気に入ったソフトがない。Mule が好きなわけでもないし。というより Windows に移植されているソフトが多い。ViSta 等も Windows 版の方がバージョンアップが速くなっています。それでもたとえば、最近インターネットには pdf 文書が多く出回っていますが、pdftotext でテキストファイルに変換し、エクセルなどで読み込むという具合に役立たせています。ppp 接続で同じ Netscape を起動すると、Wiondows95 より転送速度が速い気がするのですが、どんなもんでしょうね。はやく Linux版 Delphi が出ないかと待ちわびています。まあこれからですね。

p.s.

"Linux World" の TurboLinux4.2 をインストールしてみましたが、XF86_VGA16 でしか動かず、SVGA になりませんでした。CD-ROM が間違いか(画面には4.0と表示される)、それともたまたま自分の S3 Trio3D はだめなのか。やはり一筋縄ではいきません。ちょっとがっかり。

(1999-10-10)

p.p.s.

やっと、XFree-86 3.3.5 に update したら SVGA になってくれました。今度は『日経Linux』1999/12 についていた、TurboLinux 19991015版をインストールしたんですが、疲れる。しかし見た目は Windows 以上にかっこいい。十分試していませんが(まだまだ操作性はこなれていない)、このままの勢いだと本当に Windows2000 を追い越してしまうかも知れない感じです。

 ただし、この『日経Linux』の記事にもありますが、ハードウエアサポートがまだまだですね。もっともそれは Windows2000 も同じかも知れません。正式に出荷されれば MS の方が有利かも知れませんが、何時出て安定してくれるか定かではありませんから。

(1999-11-22)

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