小国フォルケホイスコーレのめざすものと内容について 文責・代表 武 義和(すべて1999年1月現在の状況です) 設立準備会所在地 999-1212 山形県小国町大石沢863
《 はじめに 》 豊かな自然と、のんびりゆったりとした時間、農業を中心とした生活、自分で作り、料理し、食べるという営み、音楽、そしてそれらを包むイエスキリストへの信仰。そんな場所があったら、そんな生活ができたら、今疲れている子どもや若者たちが(また、大人たちも)元気を取り戻せるのではないだろうか。また、本来学び、育ちあうということはこういう場所でこそ実現することなのではないだろうか。 こういった考えが与えられたことが、私が小国フォルケホイスコーレを始めようとしたきっかけです。 混迷の時代にあって、子供たちを取り巻く環境は、残念ながら年ごとに悪くなっていきます。例をあげるまでもなく、日本の教育はその行くべき方向を見失っているように思います。何を、何のために、どう教育したら良いのか、また、そもそも今求められる教育とは何なのか、明確な答えは見えてきません。 私たちもその中で模索を続けているわけですが、上記のように、今までの一般的な教育観を離れて、教える側、学ぶ側と別れるのではなく、皆が共に学び、憩い、祈り、遊び、労働し、互いに癒しあう場所をめざして、小国フォルケホイスコーレを設立します。生きる喜びと不思議さと、いのちの重さを実感できる場所になったら良いと思います。 私たちには豊かな経験も力もありませんが、主イエスがこの小さな営みを支えて下さり、私たちを励ましすべてを導いて下さることを信じ、今歩み始めます。 《フォルケホイスコーレという名前について》 フォルケホイスコーレはノルウエー語で、民衆の学校、国民の学校という意味です。デンマークのグルントヴィの提唱で150年ほど前に始まりましたが、その後北欧4カ国に広がり、今では400校以上のさまざまな営みがあります。ノルウェーではその半数近くはキリスト教の信仰により運営されており、北欧だけでなく世界各地から学生が集まっています。 一つのフォルケの人数は20人から100人程度、それぞれに特徴がありますが、共通な点は一年制全寮制であるということ、年齢の規定さえ超えていれば(17、18歳が多い)誰でも学ぶことができるという点です。 提唱者のグルントヴィは、詰め込み中心の学校を『死の学校』と規定し、それに対してフォルケホイスコーレを『生への学校』と位置付けて、運動を展開しました。 私(代表武)は、家族と共にノルウエーのフォルケホイスコーレに1年間学びました。そこで数々の豊かな出会いと経験をさせていただいたことが、今フォルケホイスコーレという名でこの営みを始めることの一つの大きな理由です。 小国フォルケホイスコーレは、極めて小さな生活共同体であり、形の上ではずいぶん北欧のフォルケホイスコーレとは違う点も多いのですが、『生への学校(場所)をめざす』という点、また、キリストの福音信仰によってたつという点において、共通の精神があると信じています。 日本では、北海道の瀬棚に「瀬棚フォルケホイスコーレ」があり、10年近い営みを続けていますが、小国フォルケホイスコーレは、この瀬棚フォルケホイスコーレに似たスタイルでは、多分日本で2番目のフォルケホイスコーレとなります。 《小国フォルケホイスコーレの特長》
カンパ送り先 郵便振替口座 02270-0-82228
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