シンガポール2



(インドネシア・ジャワ編から)

1.人と物の交差点(10月20日〜22日)

 タンジュン・バライを出発してから30分ほど経つと周囲に小島の他にたくさんの貨物船が見えてきた。 船の前方に立ってみると化学プラントと高層ビル街が見えてきた。 シンガポールだ。 それからさらに40分ほどでシンガポール・ワールドトレードセンターのターミナルに到着した。(桟橋とは言えないきれいな建物)

 船を降りるとほとんどゴミが落ちてない、ホコリっぽくない空間になっていた。 ターミナルの建物に入るとエアコンが効いていた。 世界が変わった。

 前回、ジョホールバルからの入国同様、手続きはあっさり終わった。 しかも人がジョホールバルに比べて全然少ないので早かった。
 しかし、イミグレのおばさんやワールドトレードセンターの案内のおねえさんの英語は「シングリッシュ」と呼ばれるほどで良く分からなかった。 人の事は言えないが、中国語のイントネーションで、しかも早口でしゃべるので聴き取りずらい。

 なんとかおねえさんに紙で書いてもらい、Beach Rdにある前回宿泊した宿の近くにある登山用品店へバスで向かった。 途中、バスはコンテナが山積みされクレーンが林立している港湾地帯を通った。 ジャカルタでも港でコンテナを見たがその比ではない。 さすが世界的な貿易港である。 次にバスは銀行が並んだ金融街を通過した。 この国のお金が何で出入りするかわかるような気がする。

 金融街を通過してシンガポール川を渡ると有名なラッフルズ・ホテルの近くにある大ショッピングセンター、ラッフルズ・シティが見えてくるそこでバスを下車して店を探した。
 4ヶ月以上前の事なのですぐには見つからなかったが、日本の登山用品店並みの品揃えが売りだ。 東南アジアではシンガポールくらいだろう。 欲しいものは破れてしまったザックカバーの新しいものとフローレスで盗まれてしまった登山用ヘッドランプだ。 ランプはあったが、カバーはちょうどいい大きさのものが無いのでオーダーメイドしてもらう事にした。

 それから宿に行ってチェックインした。 この宿はビルの6Fと4Fを使っていて、前回は4Fだったが今回は6Fのベットが取れた。 上の階の方が安いのだ。 前回の南京虫対策で寝袋を敷きたかったのでエアコンのある部屋にした。(Lee Traveller's Club、D9S$)
 部屋には英語教師のアルバイトをしている英国人女性とジャカルタからビザの取り直しに来たアメリカ人青年2人組み、宿で受付をする事もある英国かオーストラリアらしいおばさん、バンコクで日本人向け雑誌の会社に勤めていて、タイのビザの取り直しに来た沖縄出身の城間さんがいた。 いろんな人が様々な事情でここにいるというシンガポールらしい顔ぶれだった。

 今回は2泊しかしなかったが、やることはあったので忙しかった。 昼間は例の登山用品店や電気街で買い物、大使館で新聞を読みインドネシアでの浦島太郎状態をちょっとは是正できたようだ。 夜は城間さんとボート・キーまで飲みに行って久々に日本人女性と長くお話できた。

 3日目の朝早くに宿を去って次の目的地、マレーシアの首都・クアラ・ルンプールに向かった。 やはりシンガポールは日本人が多いらしく、偶然にも隣りの席は当地で事業をされている日本人男性だった。
 バスはジョホールバルへの国境に向かうと思ったが、ワールドトレードセンターを通りシンガポール西にある最近作られたという橋の国境に着いた。 相席の社長によると作ったはいいが陸路で越境する人のほとんどがジョホールバルに用があるのであまり意味が無いらしい。 クアラルンプールなど遠くに行く人には都合がいいとのことだ。 願ったりかなったり。 人がいないので手続きは早かった。

 片側3車線の広い道の橋を渡ってマレーシアへ向かった。

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