TACバンブーロッド製作教室 5
第3章 曲がり直し
T はじめに    「竹を割ったような性格」などと言う言葉があります・・・・長い間竹を扱っていると、どうも本来の意味が         わからなくなってきました。といいますのも確かに縦に割りやすいことは事実ですが、性格がほとんどの場合ひね         くれていて真っ直ぐに割れることはなく・・・根性曲がりのヒネクレ者、それでいて性格が脆い・・・つまり自分         のようなやつの性格を形容する言葉!だったのでは・・・などと思ってしまいます。           それはさておき、素材=スプリットの曲がりは以降の削り・貼り合わせなど工程すべてを困難にしてしまいま         すので特に念入りにする必要があります。 U 曲がり     @ 節または節前後の曲がり・・・画像brm18は典型的な曲がりを表皮側から見たものです。節を中心に「へ」の字が二つ連なって      います。(下のスプリットは曲がりの少ない例です)隣り合った節ではこれとは逆方向に「へ」の字が形成されます。       さらに、画像brm19では裂断面側から見たものですが節自体が盛り上がり「へ」の字状になっています。(下のスプリットは曲      がりの少ない例です)     A 節間の曲がり・・・・通常ゆるく大きく左右に孤を描き、表皮を外に内側に曲がることを伴います。     B ねじれ・・・・   
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V 曲がりの矯正     @ご存知のように竹を曲げる(この場合は曲がったものを真っ直ぐにする、ですが)には竹を熱する必要があります。そのための熱源      としてはアルコールランプ(小・中学校時の理科実験でよく使いました)、ヒートガン(ヘアードライヤーの強力なヤツ)が多く使      われています。この炎・熱風を曲げたい箇所に当て加熱します。       個人的にはその両者ともあまり好きにはなれません・・・・アルコールランプはなんとなく火災に対する不安が付き纏います。      周りは燃えるものばかりですからね。万が一ランプをひっくり返しでもしたら、というのが使用しないわけです。ヒートガンは熱量      も十分、取り扱いも楽なのですがなんと言ってもその運転音。じっくり作業したいのに気になってしょうがありません。そこでガス      バーナーの使用となります。ただし要求されるのは高温炎より極弱火での安定性ですので炎の微調整できるものに限ります。家庭用      カセットガスボンベが使えるタイプはエコノミーでもありお勧めです。
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