聖ジェームズ宮殿とその周辺(ホーンブロワーの見た目3)


 現在の感覚ではタイトルを「バッキンガム宮殿と……」とするべきなのですが、ホーンブロワーの時代にはまだバッキンガム宮殿は建築されていませんでした。当時の王宮はその右隣にある聖ジェームズ宮殿で、『トルコ沖の砲煙』でのジョージ3世陛下による謁見や『勇者の帰還』での摂政宮殿下による叙勲はこの聖ジェームズ宮殿で行われたようです。


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トラファルガル広場

 バッキンガム宮殿正面から東北東へ続くthe Mall(ザ・マル)の終点がこのトラファルガル広場と海軍門(Admiralty Gate)です。広場の中心、円柱の頂上にはネルソン提督の銅像が佇立しています。

海軍門とザ・マル

 聖ジェームズ宮殿はこの先です。この門の向かって左側には旧海軍本部(アドミラルティ)の建物があります。門をくぐると左手には聖ジェームズ公園、右手にはカールトン・ハウス・テラスが続きます。

カールトン・ハウス・テラス

 ザ・マルの両側は並木になっており、その北側にあるのが、このカールトン・ハウス・テラスです。陸軍省でパーマストンと面接したホーンブロワーが聖ジェームズ宮殿に向かう道筋で、この建物を見上げたかもしれません。

ヨーク公フレデリックの銅像

 ナポレオン戦争にあたって英国陸軍の近代化を指導したヨーク公の銅像がカールトン・ハウス・テラスの間にあります。この銅像は聖ジェームズ公園の方を向いており、その背後からリージェント(摂政宮)ストリートが始まります。

聖ジェームズ公園

 公園の中には聖ジェームズ公園湖が広がります。公園には木がうっそうと茂っているようにも見えますが、芝生が広がる部分もあって、いかにも公園らしい風情です。画面中心の奥にはバッキンガム宮殿が見えてます。

聖ジェームズ宮殿ランカスター・ハウス

ようやく、ザ・マルの終点に近づきました。聖ジェームズ宮殿は現在も王宮の一部となっています。いくつかの建物(ハウス)に分かれており、ここにも近衛兵が警備に立っています。なお、柵があるために、これ以上近づけませんでした。

聖ジェームズ宮殿クラレンス・ハウス

 ランカスター・ハウスの向かいにあるのがこの建物。建物の前に近衛兵が立っているのが、ご覧になれると思います。クラレンス・ハウスは聖ジェームズ宮殿の中心となる一番大きな建物です。このほか、画面右手奥にマールバラ・ハウスがあります。

バッキンガム宮殿

 有名な衛兵の交代が行われる会場となるのが、この広場です。三々五々、観光客が集まり始めています。

騎馬警官

 観光客が集まってくると、新スコットランド・ヤード(ロンドン市警)の騎馬警官がでてきました。馬上からやんわりと(でも、素っ気なく)「そこ、一歩下がって」と言われると、流石に群集心理がある観光客でも下がってしまいます。
 さて、そうこうするうちに軍楽隊の行進曲が近づいてきました。
 


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