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2001年末 アジア3国旅行記
カンボジア

シェムリアップ

町並み
シェムリアップ ベトナムのホーチミンからカンボジアのシェムリアップに到着。
機内では入国カードは配られず、シェムリアップの空港でもらおうとするとどこにも見つからない。 みんな途方にくれていると、一部の観光客がお金を渡して係員から入国カードをもらっています。要するに賄賂。 とても納得できないけど、時間のない旅行日程ないのでUS$1を渡して入国カードを受け取りました。
(賄賂であった証拠に、お金はポケットに入り、しばらくして人が増えた後では無料で配り始めていました)

このようなことも含めてその国を理解することが必要なのは分かっているつもり。
ただ、この国の経済的・労働力的貧弱さはこの後十分に目にすることになりますが、 そのような中で必死にこの国をよくしよう、とがんばっている人たちに対して、 このような権力を利用した小遣い稼ぎが横行している、というのはやはりこの国のためにはよくないと思います。

空港に着くとホテルに直行。 おそらく生まれて初めてだと思われる「窓が全くない部屋」に案内された。 値段の高いツアーではなかったけど、アジア旅行でこんなことがあるとは正直思っていなかったのでびっくり。

町中からの朝陽
シェムリアップ シェムリアップはアンコールワットの基地となる町なので、狭い町中は世界中からの観光客がたくさん歩いていて、 メインとなる川沿いはおそらく本来のカンボジアの雰囲気ではないような感じです。
夜のレストランも欧米人を対象にしたバイキング形式になるので、 つまらない反面、特に心配せずに食べれます。短期の旅行の場合にはこれでいいのかもしれません。

そうは言っても一本裏通りに入ると、ちょうどこの時期に話題になっていたテレビ(電波少年)のように、 未舗装路が大きなわだちを作っています。 ちなみに電波少年で整地していた道はシェムリアップの反対側の道らしく、 ガイドも多くの日本人に聞かれるそうでしたが、実際どの道なのかは知らないようでした。
日本のテレビのことなので、実はアンコールワットのそばの道ではなかったのかも。。。

町の中心を流れるシェムリアップ川
シェムリアップ シェムリアップ

アンコールワット

アンコールワットは午前中は逆光になるそうで、私たちは午後に訪れました。
写真としては後ろに日光を背負ってシルエットになっているアンコールワットも、細かい汚い部分が見えなくて結構いけてるかもしれませんので、 そこらへんは交渉次第かと思います。(実際そのようなプロの写真もよく見ますし、、、)

アンコールワット全体はお堀に囲まれており、その内側は3重の回廊によって構成されています。
一番内側の回廊へ登る階段は一段一段がとても狭く傾斜も急なので高所恐怖症の人にはちょっとつらい。 ガイドに「なんでこんなに狭くて急な階段になってるの?」と聞くと 「極楽浄土を模擬したところなので、そういうありがたいところには簡単には行けない、という意味だと思います」とのこと。そんなものかも。

4つある階段のうち1つだけ貧弱な手すりがついているので、ほとんどの観光客はその階段に集中し大渋滞となっている。
私たちのガイドは「あっちは混んでいるのこっちの階段で上りましょう」との提案で手すりのない階段で上ることに。 雨などで滑りやすい状況でなければ技術的には誰でも手すりなしで上れますので、要は途中で立ち止まって下を見たりしないことが重要でしょうか。
私はつかまるところのない高い所はちょっと苦手ですが、がんばって途中で写真を撮ったりしてみました。

アンコールワット
←とても一段が狭くて急な階段(手すり無し)
中央堂塔→

世界中からの観光客でいっぱい!
アンコールワット
アンコールワット
アンコールワット
←手すりのある唯一の階段

数少ない宗教心→
アンコールワット内では現在のカンボジア人の
宗教心はあまり感じられません

アンコールワット
↑フランスの遺跡復興団体が
作業足場用に遺跡に穴を開けてしまったそうです

アンコールトム

アンコールワットに比べるといまいち知名度で劣るアンコールトムですが、 アンコール遺跡では訪れない人はいない定番です。
バイヨンの微笑を堪能しましょう。
アンコールトムの子供 どちらを見渡してもバイヨンが微笑みます

アンコールトム
アンコールトム
アンコールトム アンコールトム

タ・プロム

アンコール遺跡の中で3番目の名所といえばタ・プロムになるかと思います。
遺跡にのしかかった樹木たちが妙に遺跡と調和している感じが
ここの価値を高めているのではないでしょうか。
この遺跡に関しては発見当時のまま復興事業を行っていないそうです。
そのため崩壊している箇所が多く、気ままに歩くと迷ってしまうかもしれません。
タ・プロム
タ・プロム

南大門

アンコールトムに入る際に通るのが南大門です。
このような遺跡物の下を観光客の車が行き来している姿はちょっとはらはらものです。
ぶつかったりする車両はいないのでしょうか。
それに比べると観光用の象はちょっとは安心かも。
南大門
南大門
南大門  南大門

プノンパゲンの丘

遠くに見えるアンコールワット
プノンパゲンの丘 日暮れの時間にあわせてプノンパゲンの丘に登ります。 夕日に照らされるアンコールワットを見る場所として定番ですが、アンコールワットは予想の何倍も小さくしか見えません。 この丘で夕陽を見るか、夕陽に染まるアンコールワットを目の前で眺めるのかは、迷う選択肢かもしれません。

頂上までは歩きで登っても10分くらい。せっかくなので象に乗って登ると楽しいかもしれません。 歩き専用の広い道と、象と共用の道がありますが、一度は象と共用の道を歩くことをお勧めします。 (象に登山道をゆずるという体験はなかなかあるものではないので、、、)

頂上付近には小さな遺跡があり、例によって一段が狭くて急な階段があります。 この遺跡の上から他の観光客と一緒に夕日に照らされるアンコールワットを眺めます。

遺跡にたたずむ観光客と 象乗り場
プノンパゲンの丘  プノンパゲンの丘

夕陽(アンコールワットとは反対側)
プノンパゲンの丘

ガイドたち

ガイドは日本語学校でしっかりと勉強していて、ガイドの認定資格を持っていないといけないそうです。 カンボジアが不幸な歴史を持っていることは映画「キリングフィールド」や「地雷を踏んだらサヨウナラ」などから感じることができますが、 そのような社会の中でこの国を立て直そうと必死であることがひしひしと伝わってきます。 客とガイドという立場でありながらも彼らの自立を助ける存在でありたいものです。

運転手は片言の英語しか話せないので会話は盛り上がりませんでしたが、 早朝に散歩している私たちを路上で呼び止めたりしてくれる楽しい若者でした。

夕食からの帰り道に、生きた豚(調理前?)を荷台にくくりつけて走っている姿を見つけた私たちは 「あの豚の写真を撮りたいから追いかけて!」と頼むとかなり無茶な運転をして追いかけてくれました。
結局、夜中にゆれまくってる車内からまともな写真が撮れるわけもなかったけれど、 死を予感した豚が「ブヒー!」と荷台で叫びながらバイクが走っていく姿と、 それを必死に追いかけて走る私たちの車、という組み合わせは一生忘れることのないイベントになりました。
人間が生きる、ということはそもそもこのような動物たちの犠牲によって成り立っている、 という当たり前のことを再認識させられました。


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