2003年6月8日

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サッカー

KIRIN WORKD CHALLENGE
キリンカップサッカー2003 - Go for 2006 -
日本×アルゼンチン
(大阪・長居スタジアム)

キックオフ:19時24分、観衆:42,508人
天候:晴れ、気温:23.3度、湿度:59%

日本 アルゼンチン
1
ボール支配率:
38.8%
前半 0 前半 2 4
ボール支配率:
61.2%
後半 1 後半 2
54分:秋田 豊
サビオラ:30分
サネッティ:45分

ロメオ:79分

ロドリゲス:82分

<交代出場>
●日本
  H T :大久保嘉人(中山雅史)
  H T :三都主アレサンドロ(中田浩二)
  H T :福西崇史(小笠原満男)
 65分:永井雄一郎(鈴木隆行)
●アルゼンチン
 36分:エインセ(カストロマン)
 63分:リケルメ(アイマール)
 72分:ロメオ(サビオラ)
 76分:ロドリゲス(ソラリ)
 ジーコ監督が就任して以来、2度目の対戦となったアルゼンチン(昨年11月0−2)に、日本は「3ボランチ」の新しいオプションでスタートした。
 31日、シュートわずかに2本に終わった韓国戦から1週間の合宿で修正をはかった、シュートへの意識、またコンパクトにラインを保ちけん制するという2点をテーマに、アルゼンチンから先制点を奪うべく積極的な試合展開を試みる。しかし、立ち上がりから中盤でのミスが相次ぎ、相手にボールを奪われ、再三逆襲を受ける。
 自滅する格好でのピンチを招き、流れはアルゼンチンへ傾いた。守勢の中、サビオラ(バルセロナ)、アイマール(ヴァレンシア)らに中盤を簡単に割られて、何とか凌いでいた時間帯を過ぎた30分、ソラリ(レアルマドリー)、サネッティ(インテル)とつながれ、さらにアイマールからサビオラへ。サビオラはミドルシュートを決め、日本は早い時間帯に先制を許してしまった。
 その直後からも、稲本潤一(フルハム)、小笠原満男(鹿島)、中田浩二(鹿島)、それぞれがマークをはずされ、ボールを追うだけのように振り回され、35分、日本の中盤右サイドを意図的に崩そうと狙ったというビエルサ監督は、早くも交代をし、サネッティを右サイドに入れ替え、日本はさらに苦戦を強いられる。
 前半終了間際には、そのサネッティとサビオラのワンツーで割られて、最後はサネッティにシュートを許してしまい、嫌な時間帯に追加点を許して0−2と圧倒的な不利を背負って後半を迎える。

 前半からボールが前線でなかなかくさびにならないことから、中山雅史(磐田)に代えて、五輪代表の大久保嘉人(C大阪)を投入。また3ボランチをやめ、稲本、福西崇史(磐田)の2ボランチ、左に三都主アレサンドロ(清水)、右に中田英寿(パルマ)と、ボックス型の配置に戻して後半をスタートさせる。従来のバランスを取り戻したことで、前半よりボールが回るようになり、9分には、三都主からのコーナーキックに、秋田 豊(鹿島)が頭で合わせて1点を返す。ここからディフェンスラインもしばらくの時間コンパクトに維持されるが、34分リケルメのフリーキックにマークが外れ、また集中力を欠いた時間帯となったために、ここで痛恨の3点目を失う。さらに38分には、ロトリゲスのシュートがポストにあたり、この跳ね返りが楢崎にあたって転がり4失点となった。

 コンフェデレーションズ杯へ向けての重要な調整であり、また韓国戦からどれほどの修正ができたかを示す試合と位置付けられながら、反対に多くの課題と問題点を残す結果に、パラグアイ戦へも多くの問題点を浮き彫りにすることになってしまった。
 アルゼンチンとはこれで5戦目、得点は2点目だが、引き分けもない5連敗となる。なお、FWの鈴木隆行(ゲンク)が足首の捻挫をし、このまま治療に時間がかかった場合、先に発表されたコンフェデレーションズ杯のメンバーから外した大久保の再招集をも検討することをジ−コ監督が明らかにした。

中田英寿
(パルマ)
「立ち上がりからプレスのかけ方がよくなかった。(後半に入って3ボランチをやめてシフトを変えたが)決めるところをしっかり決めていないとダメだということでしょう。個人的には体調はよくないといっても(今日は)それ以前の問題で、ボールの取り方も取られ方も悪かった。アルゼンチンは状況に応じた速いパス回しとドリブルを絡めた攻撃がよかったと思う」(テレビのインタビューに答えて)

名良橋 晃(鹿島)「ミスが多くて、攻撃の起点が作れないままだった。3点目の失点も集中力を欠いたままで取られてしまった。いろいろと課題が出たと思う」

中山雅史(磐田)「ボールのもらい方が悪かった。そのためどうしてもあたふたとしてしまう場面があった。アルゼンチンは上手いですし、こちらがパスコースを抑え切れなかった。悔しい」

秋田 豊(鹿島)「攻めに出ようというときにミスが出てしまい、結果的に、サビオラたちに前を向かせてプレーをさせてしまった。3点目は本当に集中を欠いていた。今回も韓国戦と同じような修正点が明らかになった」

大久保嘉人(C大阪)「年齢は関係ない。流れを少しでも変えようと行った。アルゼンチンは一度、体をあててくるが、その後はボールも持てるし上手くプレーができたと思う。今日は韓国戦の反省を踏まえて意識してシュートを打った」

服部年宏(磐田)「中田浩二との受け渡しが上手くいかなかった。ヒデが(マークに)付かれるのは当然なので、もっと大久保や永井に生きたいいボールを出してあげたかった。2ボランチのほうが良いのではないかと思う」

稲本潤一(フルハム)「とにかくサビオラに自由にやらせすぎてしまった。なぜか前半からナーバスになってしまって、個々のミスが多くバラバラになったと思う」

試合データ
日本   アルゼンチン
5 シュート 14
6 GK 7
3 CK 5
21 直接FK 33
7 間接FK 3
0 PK 0



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