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サッカー 日本代表キャンプ最終日
3月10日のJリーグ開幕に向けて選手は一端クラブに戻り、来月20日から予定されるフランス遠征(フランス代表と24日に親善試合を行なう)に備えて、再度中旬から代表合宿が召集される。
「フィジカルではなく頭脳の測定合宿」 名波浩(磐田)は、今回の測定合宿を振り返って、自ら笑い出した。
いいプレーには全員が共感し、悪いプレーには文句を言う。こうしたピッチ上のコミニケーションから、若手とベテランの関係といったピッチ外のコミニケーション、その両方が果たされた今合宿を「精神面でも戦う気持ちを持続させて行く上で非常にいい合宿だった」と振り返る。 4年前を思うと、「早い」と言った。 すでに予選は始まっていた時期である。中東に遠征し、加茂監督が体調を崩し、再度始まった最終予選で名波がUAEのアウェーのハーフタイム、脱水症状から震えながらロッカーで後半を待っていたこと、フラフラになりながら引き分けをものにしてバスに乗り込んだ姿。どれも極めて強い印象に残っているし、フランスW杯は本大会よりも予選での選手たちの表情、言葉が今も鮮やかな光を持ち続けているようにも思う。 名波はそんな頃を、市川大祐(清水)引き合いに出して、このチームの可能性を表現した。 「昨日、そんなことを考えて、イチに、お前あの時(98年)っていくつだったの? って聞いたんだ。そしたら、17歳だってさ。オレなんて30歳にリーチかかちゃってるのにさ、いいよね。(サッカーの経験を)やり過ぎだって、市川は」 市川も言う。 「名波さんに言われたんです。でも、ぼく自身、まだまだですし、あの時、まぶしいくらいに思っていた名波さんたちのプレーって今も輝いてますからね。でも4年前に比べると、本当にいろいろな意味で成熟した代表なのかな、と今回強く思いました」 森島、名波、服部、城をはじめ、そういう凄まじい経験をした選手の根っこの上に、若く、センスと経験を持った選手たちの力が乗っていくのだろう。 城も「FWのリーダはオレだ、と思っているし、そういうことをみんなに伝えたい」と笑った。98年は三浦知良の後ろをいつも追いかけていた選手が、である。 今年のAマッチでどんな戦いをするか、それは占うことはできなかった。しかし、2002年に進んでいくための強固な骨組みは完成していることだけは、間違いない。そう思わせる合宿ではなかったか。 |