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大阪国際女子マラソン* 開会式
29歳の小幡にとって今回は15回目のレースとなり、セビリア世界陸上でも8位に入賞している。今回も大阪からの出場権獲得で世界選手権連続出場を狙う。 また今回注目を浴びるのは、初マラソンとなる三井海上の渋井陽子(20歳)で、同僚で2時間24分台を連続してマークしている土佐礼子とともに世界陸上代表を狙う。渋井は中国・昆明で高地合宿(2000m)を土佐とともに行っており、代表選考の条件となる2時間26分突破を目指す。 海外招待選手では、シドニー五輪6位のアレム(エチオピア)らが出場。1994年の安部友恵(旭化成)以来、日本人が優勝を果たすか期待される。
「オリンピックではないけれど」 昨年、シモン(ルーマニア)と弘山晴美(資生堂)がわずか2秒差でデッドヒートを繰り広げてから1年、同じレースの開会式に集まった報道陣の数は、昨年の3分の1だったという。 弘山が走り、有森が代表を狙い、安部、浅利純子(ダイハツ)らが復活にかけた大阪国際から1年が経過し、もう一度長居のスタートラインに立つのは小幡ただ1人である。五輪選考レースでも世界陸上と大阪と、唯一2レースで好成績を収め、その調整力は群を抜いている。 小幡はいつでも、トップ選手の輪から少しだけ離れたところで、自分の価値観と懸命に戦っている。さして才能に恵まれなかった選手が15回のマラソンで30分近く記録を更新。昨年の大阪では5位に入りシドニー五輪補欠を務め、史上最強といわれた3人の代表を支えていたはずだ。営団地下鉄の事故によって、部活動は突然休止。「営団地下鉄」と名前の入った活動はできず所属を「東京陸協」としなければならなかった。4月のシドニーマラソンに出場した際、ランニングパンツの端に小さな喪章をつけて、レース直前に黙祷していた姿を思い出す。 28日の日曜日、昨年この大阪で代表権を争った弘山はおそらく合宿の合間となる東京でテレビを見るのだろう。3度目の五輪を狙った有森はゲストとしてアメリカから帰国し、棄権した浅利は引退を表明し、やはりゲストとして、代表の山口衛里(天満屋)は同僚と小幡の応援のために、そして高橋尚子(積水化学)はイベントに出席するため、奇しくもそれぞれが長居陸上競技場に集まることになった。 マラソンに初挑戦する渋井「初マラソンなので、いいのか悪いのか、本当のところはよくわからないです。やれることはやったと思いますので思い切り走るつもりです。ペースは気にせず、自分で押して行きたい。土佐さんと一緒に世界陸上に出場したい」
■短信:高橋尚子が大阪五輪招致イベントに |