9月2日


キリンチャレンジ2000
シドニー五輪サッカー日本代表壮行試合
日本×クウェート
(大阪・長居スタジアム)
キックオフ:19時04分、観衆:41,556人
天候:曇一時雨、気温:28.2度、湿度:83%

日本 クウェート
6 前半 0 前半 0 0
後半 6 後半 0
47分:中村俊輔
74分:吉原宏太
76分:稲本潤一
83分:中村俊輔
85分:吉原宏太

89分:平瀬智行
  

先発メンバー
交代出場
46分:中澤佑二(森岡隆三)
46分:宮本恒靖(松田直樹)
46分:本山雅志(柳沢 敦)
66分:酒井友之(西 紀寛)
70分:吉原宏太(中田英寿)
70分:平瀬智行(高原直泰)
 シドニー五輪に向け調整も最終段階にある日本五輪代表は前半、引き気味に守るクウェートの守備に対して効果的にスペースを作ることができず、また前日に合流した中田英寿(ASローマ)からのパスに前線がなかなか合わせることができず、オフサイドを繰り返すなど、攻撃のリズムが作れなかった。
 しかし後半、左サイドに本山雅志(鹿島)を、中村俊輔(横浜)を中に入れ、また中田をトップ気味に位置させたことで、全体のスペースが生まれる。開始直後の後半2分、中田のヒールパスに中村が走り込み、これをゴールへと鋭くコースをついたシュートを放ち先制点とする。後半29分には五輪代表では予備登録メンバーの吉原宏太(G大阪)が交代出場直後に、その2分後には稲本潤一(G大阪)、また終了間際には平瀬智行(鹿島)も本山からの難しいスルーパスを正確に止めてゴールに蹴り込むなど、中村のPK(後半38分)を除いてすべて流れの中での得点で6−0と圧勝。五輪へのテーマ、課題を消化するゲームに、監督は「リッチで内容のある試合」と手放しで喜んだ。5日にはモロッコと2戦目を戦い、9日に出発、10日に試合会場となるキャンベラ入りする。

試合後の選手コメント


後半2分、後半開始から中央でプレーした中村俊輔が先制点となるゴールを決めた
中村俊輔(横浜)「勝ったけれども、前半が課題だと思う。最初の11人(先発メンバー)で崩したかった。3バックに大きな負担をかけてしまった試合だった。(吉原)宏太がスペースを作ってそこへ飛び込んでいくので、パスを出しやすかったと思う。監督もそれが狙いだったんじゃないかな。後半は1トップ気味の指示をされた。だから、ヒデさんに『俺が(中盤で)並びましょうか』と言ったら、ヒデさんが『いや、俺が前に出るから』と言っていたので、まあ2トップ気味のスタートだったのかなぁ。(なぜそうしたのかというと)自分がヒデさんからもらったボールをイナ(稲本)に出すとき、イナがヒデさんに出すとき、パスのタイミングが遅れていたから修正した。(PKは誰かに蹴るように言われたのか、の問いに)そんなもんは自分で取るものです。引いてくる相手を崩すのが課題だったから、やっぱり前半がね……。今日はコーナーキックは全部よかった。フリーキックは全部ヘボ。もっと楔(くさび)に当てて2列目から飛び出すとか、そういうプレーをしなければいけない」

予備登録選手ながら、この日、2得点と大活躍した吉原宏太
吉原宏太
(G大阪)「1点目は入れるというよりも思い切って打ちました。(予備登録選手という難しいポジションではありますが、との問いに)いえ、全然そんなことはないです。1日1日を非常に緊張感を持って、集中してできる。ガンバでももちろん集中していますが、ここでの集中力というのは全然違うものがある。俊輔に練習中、ものすごく厳しい要求をされたり、ちょっとしたミスですべてがパーになることもある。でもやれば必ず結果が帰ってくる分、今は非常に勉強になるポジションだと思って補欠でもやっています」

●その他の選手コメントやコラムなどはsportsnavi.comの「Masujima Stadium出張版」でご覧いただけます:

    ※なお、試合後のトルシエ監督記者会見全文は
     Sportsnavi.comに掲載される予定とのこと。

試合データ
日本   クウェート
32 シュート 3
6 GK 16
7 CK 3
11 直接FK 23
2 間接FK 2
2 オフサイド 2
2 PK 0

過去のクウェート戦、Aマッチ戦績
日付 結果 大会名(会場) 監督
78.12.11 0-2● アジア大会(バンコク) 二宮寛
86.9.24 0-2● アジア大会(テジョン) 石井義信
96.12.15 0-2● アジアカップ(アルアイン) 加茂周
98.12.9 2-1○ アジア大会(バンコク)* トルシエ
*98年アジア大会の日本はU-23代表


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