「怪説・世界のクワガタ」 第6回 シワバネクワガタ (2)

A.CHIBA




fig3

 fig3左は、Sphaenognathus lachaumei♂ 38oコロンビア産。体色は暗い銅色で、頭部、前胸には微毛が生えるが目立たない。この種も前種と同じく同定ラベルが付いていたのでこの名で載せた。前種とは標本を見て比較すると良く似ているが上翅の感じが少し違って見える。この属のものには大腮から頭部、前胸にかけて白、薄茶、銀色の毛が生えており、属名を日本名でケブカクワガタ属としている本もある。

 真ん中は、Sphaenognathus lindeni♂37o エクアドル産。前種と同じ銅色だが艶がある。大腮はあまり発達せず、上翅の皺はあまり目立たない。前足のノコギリ状の突起は少なく痕跡程度の個体が多い。

 右は、Sphaenognathus furumii ♂35oボリビア産。体色は明るい銅色で金属光沢があり美しい。上翅の皺のより方は他の種に比べて大きく、他の種と区別する事は容易である。


fig4

 fig4左、Sphaenognathus monguilloni♂42oペル−産。上翅は緑色の金属光沢を帯びる個体が多く美しい種。産地では多産するのか?この種の標本は他種よりは良く見かける。

 真ん中は、Sphaenognathus oberon ♂33oエクアドル産。大腮はあまり発達せず前胸には薄茶色の毛が密生して生えている。足も含めて全身美しい緑色で金属光沢が有り、上翅表面の皺は殆ど目立たない。

 右は、Sphaenognathus metallifer♂ 32oエクアドル産。前種に良く似ているが、上翅は前種よりもいくらか皺が目立ち、光沢が有り前種との区別は容易。上翅が薄い緑色になる個体も有る。


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