なんとかなるだろうか

588にAlchemyを入れよう


603e/120Mhzにパワ-アップした588も、最近の重いアプリには苦戦をしいられています。
 長男もB&W.G3改や、PowerMac6500改をいたずらするようになり、いかに自分に与えられ
たマシンが遅いかを、相対的に判断できるようになりました。
 長男に大事なG3マシンをいたずらされ、デ-タ(何のデ-タだ?)を破壊されてはたまりません。
 「588PowerUP化第二弾」発進です。幸い私は、6410の筺体を手に入れるためロジック付
きの6410をゲットしていました。この6410は筺体以外処分するつもりでしたが、前オ-ナ-の
要望と、588のPowerUP計画とが一致したため6410のロジック、つまりAlchemy.603e/180Mhzのロジックが組み込める事となったのです。
 PDS系からPCI系のロジックにアップグレ-ドする事となり、G3やG4カ-ドも夢ではなくなっ
たのです!。 
Alchemyとは
 Alchemy は603ePowerPcを搭載した、Show&Tell系の5588や630を母体とした
Cordyceps系のロジックとは全く異なり、Tsunami(PowerMac9500.9600)系のア-キテ
クャ-を取り入れた603e用の新設計ロジックです。
 「603eは遅い」と言うイメ-ジがありますが、それは単純にPowerPC化されたCordyceps
のイメ-ジがあるためで、Alchemyでは64ビットのシステムバス、DIMMスロット、PCIバスを
搭載し、603eの本来の性能を引き出せる設計になっています。
 Alchemyはその後のMacのロジックの原形となったロジックです。Alchemyの発展型
Gazelle(PowerMac5500.6500)、Alchemyがベ-スで開発されたものが、Tanzan
(PowerMac4400)そしてこれらの先に位置するものが、初代PowerMacG3シリ-ズの
Gossamerと発展していきました。
モデル
CPU
2次キャシュ
Perfoma 5410
603e/120MHz
オプション
Perfoma 5420
603e/120MHz
256K
Perfoma5430
603e/160MHz
オプション
Perfoma5440
603e/180MHz
オプション
PowerMac630/160
603e/160MHz
オプション
Perfoma6410
603e/180MHz
オプション
Perfoma6420
603e/200MHz
256K
 今回はPerfoma6410のロジックを手に入れたので、603e/180MHzとなります。6410には
2次キャシュメモリが付いていません。
 2次キャシュメモリが付いているか、いないかでソフトによっては30%近い作業速度の差が
出る事より2次キャシュメモリは絶対手に入れたいものです。もちろん、G3化を前提に組むので
あれば必要ないでしょう。私は2次キャシュも同時に手に入れていたので、G3化までは2次キャ
シュメモリ搭載で使います。
 メモリは、168pinのFP.DIMMを2枚増設できます。オンボ-ドの8MBと合わせ、64MBを2枚
増設した場合136MBまで増設できます。
 HDDのインタ-フェイスはIDEとなつています。588もIDEをサポ-トしていますが、4MB/Sと
言う遅いインタ-フェイスとなっています。 AlchemyはE-IDEをサポ-トしているらしいの
で?16.6MB/Sと言うパフォ-マンスが得られるわけです。IDE(ATA)は上位互換性があるので
ロジック交換によるHDDの改装は必要ありません。又588で増設使用しているシ-ゲ-ト製のHDD
はE-IDEなので全く問題ありません。
 ビデオは800×600で3万2000色をサポ-トしています。外部モニタを考えた場合心もとな
いものですか、588の内臓モニタの表示を考えた場合問題はありません。
 PCIスロットは6410の場合2口ライザ-カ-ドとなり、2つのPCIカ-ドが取り付けられます。
しかし588に内臓させる事はスペ-ス的に難しく、I/Oパネル、背面パネルの改造が必要になり
ます。588にPCIカ-ドを増設させたい場合は、1口ライザ-カ-ドを手に入れて、I/Oドアを改造
してカ-ドを固定できるようにし、内部インタ-フェイスカ-ドの増設が簡単かも知れません。た
とえばATA-33や、ATA-66、SCSIなどの内部インタ-フェイスカ-ドです。これに伴い
ATA-33.66規格のHDDを増設する事によりCPUのアップグレ-ド以上のパフォ-マンスが得られ
るはずです。
 しかしATA-33.66カ-ドは、私が調べた限りPerfoma系をサポ-トしている製品はありません
でした。先日ユニオンブロスのATA-66カ-ドを2枚購入しました。1枚はヨセミテに増設し、も
う1枚は6500に増設しました。
 6500のロジックはGazelleですが、Gazelleで問題なく動作するのであれば、Alchemyでも
動くと思うのですが。但し、6500のATA-66は安定性が悪く起動ディスクとして認識できない
事が何度かありました。サポ-ト外のHDDを繋いでいる事もあり、原因がHDDとカ-ドの相性の問
題なのか、ロジックとカ-ドの問題なのか現在調査中です。問題なければカ-ド入れても良いかな
と思っています。
ロジック交換における問題点
588にAlchemyを搭載する場合いくつかの問題点があげられます。
 1.ロジックのPCI電源は供給による問題点。AlchemyはPCI化されたロジックです。こ
のPCIに供給される3.3Vと言う電源を確保しなくてはなりません。PCI化された54××以前のも
でルでもPerforma5320のRev.BやPowerMac6300/120にはその後のPCI化を想定して3.3V
電源が確保されています。これらのモデルにAlchemyをさすのであれば、PCI電源の心配をする
必要なく改造できるわけです。588では+3.3Vの電源が確保されていませんので、この電源を
どうするかが問題となります。ロジック自体は、寸法もコネクタ-部分も同じなのでそのまま何
の改造もする事なくロジックの入れ替えのみでOKです。
 PCI電源は自作する事もできますが、ネクストロトと言う会社から「PCIブ-スタ-」なる商
品が1万円前後で発売されています。588筺体用と、630系筺体用があります。
 良くオ-クションでこの商品が出ていますが、初期の「PCIブ-スタ-」はG3カ-ドに対応する
だけの容量が確保されていないため、改造が必要となります。G3化まで視野に入れている場合
は注意が必要です。
 2.電源容量の問題点。増設している機器によっては588の電源不足が心配になります。ロジ
ック交換のみでは電源不足になる事は無いと思いますが、HDDを高速タイプに交換している場合
は注意が必要です。又G3化を考えている場合も電源を強化した方が良いかも知れません。具体
的にはHDDの供給電源を別電源とするなどして、対処できます。電源自体を5320などの物に交
換する方法、五州貿易などのショップに改造依頼をするなどの方法もありますが、腕に自信があ
るのであれば、5V.12VのHDD用の電源を作って見てはどうでしようか。できる事ならHDDをな
るべく省電力のものを選んで電源の改造は回避したいものです。
 3.メモリ類が無駄になる。PCIロジックになると、メモリがDIMMに変わります。つまり今
まで使っていたPDS系のロジックのSIMMが使えなくなるわけです。もちろん2次キャシュメモ
リや、PDS系に増設してあったカ-ド類も使えません。これらは他の機種に使いまわしするとか
友だちに譲る、オ-クションに出す。ソフマップなどの買い取り業者に売る。オブジェにするな
ど考えられます。Alchemy改装後の動作確認した時点で、オ-クションで処分するのが金銭的に
ベストでしょう。
 4.ロジツクを手に入れる。これが一番のネックになるでしょう。Alchemyは高価です
588にそこまで投資するかどうかは、貴方自身の問題です。5320や630系の筺体なら十分PCI
化する価値があるでしょうが、、、。以下ロジツクの相場を参考に表示しときます。注意1、メ
モリ、2次キャシュメモリ、ライザ-カ-ド無しの価格です。それらも大きな失費となりますので
合わせて考えて下さい。注意2、オ-クションの場合メモリ、2次キャシュなど増設済みのお得な
場合もありますが、取り引き相手によっては、それなりのリスクが伴います。
取り扱い店
ロジック
取り引き価格
五州貿易(00/8/15現在)
603e/120MHz
34.800円
Alchemy
603e/160MHz(中古)
39.500
-
603e/180MHz(中古)
44.800
-
603e/160MHz(中古)
49.800
Gazelle
603e/275MHz
79.800
DO-夢(00/7/15現在)
603e/160MHz
39.800
Yahooオ-クション
Gazelle 603e/225MHz
4万円前後
-
Alchemy 603e/180MHz
3万円前後
PCIブ-スタ-
pci.jpeg
左がネクストロの「PCIブ-スタ-」588用です。右下に
見えるブラックポックスが5Vとか12Vの電源を3.3Vに
変換しているらしい。五州貿易で購入しました。9.800
円消費税別となります。これが約1万円です!。自作でき
る技術のある方は絶対自作がお得です。部品代だけな
ら3.000円程で揃うと思うのですが。
筺体の分解
 588の場合PCIブ-スタ-を取り付ける場合、筺体自体を分解しアナログボ-ド近くの作業が必
要です。アナログボ-ドは高圧のコンデンサ-が取り付けられていますので、大変危険を伴う作業
となります。このペ-ジを参考にして作業を行った場合のトラブル等は、私は保証できません。
自分の責任の上で行って下さい。
588.bun.jpeg
588.bun.2.jpeg
 左は筺体を固定しているネジです。モニタ周りに5本のネジで固定してあります。このネジを外すのは専用のトルクスドライバ-と言う工具です。Mac専用工具としても売っていますが、工具売り場や、DOSショップに行けば見つかります。
 写真上の右端の一番小さな物が588に合いました。
 ロジックボ-ドと、このネジ5本を外す事により588は筺体を分解する事ができます。
588.bunkai.jpeg
 左のように筺体のモニタのカバ-が外れす。カバ-には冷却用のファンが固定されていて、コネクタにより接続されている。モニタの電子銃にはX-Ray注意のCAUTIONマ-クが。
588.pci.dengen.jpeg
 赤丸矢印の場所がロジックに
供給する電源のコネクタになっ
ています。通常は金属製のパネ
ルに覆われているため見る事は
できません。パネルを外す事に
よりコネクタ部分があらわれす
 アナログボ-ドには蓄電したコ
ンデンサ-が数多くさされていま
すので注意しましょう。以前ス
トロボを分解していてコンデン
サ-の恐さを知る私は、冷や汗も
ので作業をしました。
588.pci.jpeg
 コネクタ-を外し、コネクタの間にPCIブ-スタ-を接続します。左写真はPCIブ-スタ-を取り付けた状態です。かなり狭い部分の作業になりますので、注意が必要です。ロジック側のコネクタをできる限りひっぱり出し、接続すると比較的簡単に接続できます。PCIブ-スタ-のぎぼし接続が比較的やわにできているので、ラフに折り曲げたりすると、コ-ドがぎぼし端子から抜け落ちる事があります。メ-カ-には商品管理を十分にしてもらいたいと思います。
 PCIブ-スタ-を接続したら分解する逆の作業を行って、ロジックを交換して完成です。
ロジック
p120.pci180.jpeg
 左が6410のAlchemy603e/180MHzです。右が今までお世話になったCordyceps603e/120MHzです。内臓電池はAplle純正品4.5Vではなく単3型の電池を使った電池が、前オ-ナ-が付けてくれました。メモリは落札時に48MB搭載されていましたが、2次キャシュメモリはありません。2次キャシュは自費で購入し増設しました。これで最強1歩手前の588の完成です。
収支決算.ETC
支出 6410.オ-クションにて3.4500円にて購入。
   2次キャシュメモリ オ-クションにて4.000円にて購入。
   PCIブ-スタ- 五州貿易から9.800円にて購入。
収入 603e/120MHzロジック 12.000円にてオ-クションで処分。
   72Pin.SIMM 32MB×2  7000円にてオ-クションで処分。
   6410内臓1.6GB HDD 5.000円にてオ-クションで処分。
   6410内臓 8倍速CD-ROMドライブ 5.000円にてオ-クションで処分。
   旧6410筺体 8000円にて処分。
収支決算 11.800円の赤字つまりPCIブ-スタ-分ぐらいの出費で済みました。高いか安いか?

 PCI化に伴いG3.G4カ-ドも増設可能となりました。Alchemy588のパフォ-マンスはこちら
です。588はモニタの解像度が固定のなため640×480.32000色が限界です。ロジックのビデ
オ性能がアップしても、これを超える表示能力は期待できません。これを表示可能とするには
575のアナログボ-ト、モニタに交換する方法があります。私も考えましたが、モニタの交換は
見た目も588で無くなる危険性(もう筺体以外は588ではありませんけれど)があるため却下です
モニタの限界もある事よりG3化は迷っています。この辺が私の588の限界でしょうか。

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