猫と喘息A
退院後も、薬を飲み続ける毎日が続いた。気管支拡張剤、アレルギー反応抑制剤、消痰・去痰の薬、気管支を拡げる 吸入剤も常備した。今までにこんな凄まじい種類と量の薬を1日3回欠かさず飲み続けることなど経験もなく副作用な ど気がかりだった。しかし、深夜の激しい発作や呼吸困難の苦しみは本当に耐え難い。これを避けるためには、薬以外 に頼れるものがないのである。 5月の末には、禁煙の腹を決めた。以来すでに今日まで1年半は完全禁煙を貫いている。というより、嫌煙家になっ た。喫煙者のマナーの悪さに閉口することが多いこの頃である。 退院後、ようやくアルコールに接することができるようになった。特に禁酒を申し渡されたわけではないが。 ところが、なにか様子が変なのだ。缶ビール1本ぐらいは風呂上がりに毎日飲んでいたのにちょっと今までと違う。 ほろ酔い気分になっていかず、やたらに全身が赤くなって、気管支も発作の前兆を感じさせるような状態になっている。 入院を境に体質が変わってしまったのか?以来、発作への警戒心も加わって、アルコールを受け付けなくなっていた。 入院前後の幾度かの検査の結果、猫に対する際立ったアレルギー反応が指摘された。喘息の再発を避けるには、原因 を取り除くことが最善であることは、別に難しい理屈ではない。とすれば、ようやくなついてきた猫を手放す他はない。 どこかに引き受け手はいないだろうか? つづく Monday, October 12, 1998 |