7.「思い入れ」を加え、ホームページに魂を吹き込もう

 前のページでは「出だし」の部分と「締め」の部分について、また、「5W+1H」+「比較」の欠点について説明しました。ここでは、その欠点の解決方法及びよりよく相手に伝えるについて説明します。

 「5W1H」+「比較」は相手に理解してもらう上で、非常に重要であるということを再三述べてきました。しかしこれには「単なる事実の列挙にしかすぎなくなる」という欠点もあります。つまり説明したいものに対する「思い入れ」が出ないのです。こういうホームページをみると共感できるかどうかは別として「よくわかるんだけど、だから何だって言うの?」という感想がついつい出てしまいます。読んでいる方としてはあまり面白いものではありません。これでは「仏作って魂入れず」です。個人でホームページを作っている以上、自分の「思い入れ」を入れるべきだと思います。ではその「思い入れ」をどうやって入れていけばいいのか、説明していきましょう。

1.ストレートに伝える
 では「AZ−1のページ」の「ギャラリー」の中にある「このページの主宰者のAZ−1」にアクセスしてみて下さい。
 この中の下の辺りに「このホームページの開設によせて」という部分があると思います。この部分は少々臭い文章ではありますが、非常にストレートに思い入れを書いています。こういうものはホームページの最初の辺りに書いても良いのですが、ストレートすぎて読んでる人がついていけなくなる可能性が高いので、私の場合はわざわざ目立たないところに入れています。皆さんがもしホームページの最初に書かれるときは、少しトーンを抑えましょう。

2.迫力だけで伝える
 これは、「AZ−1のページ」で多用されている方法です。具体的には「5W+1H」+「比較」で述べた事実を自分なりの視点で断言してしまう、というものです。これはストレートに言っていないだけに印象は薄くなりますが、多用することでサブリミナル効果的な働きを持つ有効な手法です。
 では前に見た「AZ−1とは」のページにアクセスして下さい。その最初の部分に「ガルウイングをはじめとする派手なスタイリング、走りのためにあらゆる快適性を犠牲にしたつくり、そしてその異端さゆえに4000台しか生産されなかった希少性・・・AZ−1はまさに世界最小のスーパーカーといえよう。」という部分があります。これが「事実を自分なりの視点で断言する」、に当たります。また「事実」の部分には、説明したいものの特異的な部分を例にとると効果的です。それは自分が他にはないその特異的な部分に共感しているということ、即ち「思い入れ」を伝えることになるからです。
 ところで、さきほど「5W1H」+「比較」では「思い入れ」が伝わらないと述べました。しかしこれなくして感情的な「思い入れ」ばかり言っても絵空事になってしまいますので、相手は納得してくれません。「5W1H」+「比較」ができているからこそ(全て使用する必要はありませんが)効果のある手法なのです。また、この方法も「過ぎたるは及ばざるが如し」です。結構強引な内容になってしまうのです。練習で「AZ−1のページ」をご覧の方の中には、そう思われた方がいるかもしれません。

3.過去への郷愁で伝える
 この手法は「AZ−1のページ」では行っていません。従って詳しい説明は省略します。一応説明しますと、自分が過去経験したこと、夢に思っていたことを現在実現できた、もしくはしようとしているということで「思い入れ」を伝えるというものです。同じような境遇にある人がこの手法で説明してある文章を読むと、最高に感動できるものとなります。


関係ないものは書かない

 よく個人のホームページを見ていると、なんでもかんでも書いているものを見かけることがあります。例えば「車・バイク・コンピューター・本日のレシピ・ペット・家族・・・」等を1つにまとめたものなどです。はっきり言ってこれではまとまりが無く何が伝えたいのか全くわかりません。ある程度関係があると思われる「車・バイク」や「家族・ペット」を一緒にするのはまだしも、全く無関係な「本日のレシピ」なんてものを入れるのはどうかと思います。できるだけ単一のものに分離しましょう。そうするとよく「これでは書くネタが集まらない」という人がいますが、今まで説明してきた切り口で考えていくと、たくさんのネタがあるはずです。もしそれで集まらないのであれば、その項目について書くのはあきらめた方がよいと思います。書いている本人はいいかもしれませんが、読まされている人にとってはたまったものではありません。
 またそうすると「ホームページを作るごとにプロバイダに入らなければならない」と、思われるかもしれません。しかしそんなことはないのです。このホームページと「AZ−1のページ」のURLをよくご覧下さい。ほとんど一緒です。これらのホームページは下の図のような構成になっていて、同一ディレクトリ上にあってもまったく別物に見えるようになっています。


 また、いろいろ書いているAZ−1のホームページの全容量は約1M。通常のプロバイダのホームページの容量が5Mであることを考えると、いろいろ分割していれても十分な容量があることがお分かりでしょう。