6.「出だし」と「締め」・・・印象的な締め方

 前のページでは、「内容」部分の説明において、「5W1H」+「比較」、特に「比較」の具体的な使い方について説明しました。ここでは残りの「出だし」の部分と「締め」の部分について説明します。つかみはOK、終わりよければ全てよし、この2つが大切です。

「概要」を出だしに書こう。
 前に書いた「AZ−1とは」の説明で、「概要」=簡単な説明と結論、を先に書いていることを説明しました。ホームページを見ている人は画面の狭いモニターで見ているかもしれません。ここで「概要」を最初に書き、「つかみはOK」の状態にすることを心がけましょう。また、はじめに結論があってこそホームページの内容を理解しやすくなるのです。最後に結論を述べると、読んでいる人は理解できません。

印象的な締め方
 「出だし」で概要を書きました。内容も「5W1H」+「比較」で書きました。相手はよく理解できたことでしょう。しかし、この方法には欠点があるのです。それは「単なる事実の列挙にしかすぎなくなる」という欠点です。そこからは何の面白味も、説明しようとしていることに対する自分の思い入れも伝わってきません。面白味のないところに印象が生じることはなく、すぐに忘れ去られてしまいます。これでは「ゴミ」と同じです。
 後者の「思い入れ」に関する対策は次項以降に説明するとして、ここでは「締め」の部分で、読んでいる人が印象深く感じてくれるようにする方法について説明します。

 では「AZ−1のページ」のトップページに戻って、「AZ−1の歴史」や「中古の買い方」をクリックしてみて下さい。もう、延々と事実が述べられています。しかし一番最後をみてください。かなり変わった終わり方をしているのがお分かり頂けるでしょうか。「AZ−1の歴史」では、一風変わったAZ−1の改造車の紹介を、「中古の買い方」では、30年後のAZ−1の価格を予測する、となっています。つまり、「意外な展開」、「相手に想像の余地を残す」という方法で締めるのです。こうすることにより印象深いものとなり、長く記憶にとどめることができるのです。
 ただし、この方法には注意が必要です。「起承転結」という話の組立方がありますが、先に述べた結論を先に書くという方法と一緒に用いると、「起結承転」となるのです。まとまった話が発散してしまう恐れが十分にあるので、使い方を誤ると、途中まで上手くできていたものが、最後の最後で訳の分からないものになってしまいます。