【9月21日(月)】

 ひさしぶりにリンクページの改築作業に着手。毎日一時間ぐらいかけてWWW掲示板を巡回してる現状に鑑みて、よく読む掲示板リンクを作成する。さらに、ブックマーク(ほんとは「お気に入り」だけど)に入ってるWWW日記をリンクページに反映させるべく、日記リンクも全面的に更新。
 それに加えて新着リンクを分類整理とかしてるとあっというまに一日たってしまう。昔つくったままのリンクページはリンク切れの嵐なのでなんとかしないといけないのだが、とてもいっぺんには無理ですね。or.jpからne.jpへの変更も影響が大きい。だいたい、3年前に張ったリンク先で今も生きてるのって、2割もないのでは。うちのページもすでに2回urlが変わってますからね。もっとも、http://www.st.rim.or.jp/~ohmori/は今も現役で、3年前に張られたリンクも生きてるわけですが、メインはhttp://www.ltokyo.com/ohmori/なので、なるべくこっちに変更してください。
 しかしロボット検索系のページで検索してみて思うのは、いっぺん張られたリンクは消えないってこと。やっぱりhttp://www.st.rim.or.jp/~ohmori/は残しておかなきゃいけないんだろうな。まあ、メインのメールアドレスがリムネットなんで、毎月2205円(税込み)払うのもしょうがない。なんにも使ってないのに毎月1000円払っているASAHI-NETのほうをなんとかしよう。


【9月22日(火)〜23日(水)】

 アニメージュの書評を書く。今月は、「3点で1万枚」特集。『人狼城』4000枚、『塗仏』2500枚、『屍鬼』3500枚。こうなったら『五輪の薔薇』も読むべきか。
 プロジェクトF.F.N.は、京極邸が舞台なので鳥口くんになってみました。でも京極チェックを通らないかも(笑)

 細田さんのページの9月16日の項目に、「昔の未来」ネタが出ている。『絵でみる20年後の日本』(真鍋博・著、日本生産性本部)の内容が紹介されてるんだけど、いまから10年ほど前、「2001年の日本はこうなってる」的な未来スケッチを《宝島》に書いたら、その真鍋さんのイラストがついててすげえうれしかったことが。当時の編集担当は柳下毅一郎で、いやもうすげえ昔ですね。
 その原稿を、ASCII256号のコラム(未来予測特集)のためにこないだ発掘したので、恥をしのんで公開する。こんなの。「スグレモノ」とか書いてあるのが思いっきり時代錯誤。

 ホラー大賞と横溝正史賞とスニーカー大賞の箱が玄関に山をなしている。去年まではちょうど一カ月ずつずれてたんだけど、今回はホラーと横溝賞の一次がみごとに重なり、さらにスニーカーが二次から読むことになったんで、悲惨な状態。
 とりあえず締切のはやいスニーカーの箱を開けて読みはじめるとまたけっこう面白いんでどんどん読んでしまう。しかし超能力の名前をM:TGのスペルの名前にするのはやめたほうがいいと思う。


【9月24日(木)】

 6時、飯田橋のホテルエドモントで鮎川哲也賞の授賞式。ルパン法月はインパクト抜群。写真は河内さんとこに上がってますね。こんな感じ。やはり黄色のネクタイとかプレゼントするしか。
 遅れてやってきた喜国さんは、神妙な顔で審査員席にすわっている法月綸太郎を見つけるなり、腹を抱えて笑い出し、それから5分間笑いつづけてました。でもやっぱり指さして笑っちゃ失礼でしょう。
 しかし法月・我孫子が同時に髪切ったのは偶然だそうで、やっぱり赤い糸で結ばれている二人かも。その法月さんは奥さん同伴。なんと法月夫人の兄上は、うちの弟と高知市立第六小学校で同級生だったらしい。世間はせまい。いや、せまいのは高知だけか。じつはこのころ、高知は集中豪雨でたいへんな騒ぎだったんだけど、そんなことは知る由もないのだった。
 K村Y花@新潮社が来てて、『屍鬼』の見本を一瞬見せてもらう。上巻だけだとそんなに厚い本には見えない。今からじっくりこれを読む人はうらやましい。ヒマさえあれば完本でもう一回読みたいんだけどなあ。年末まで無理そう。
 見本と言えば、倉阪鬼一郎氏の初長編『赤い額縁』(幻冬舎)の見本も目撃。ゲラで読んだ綾辻さんからさんざん話を聞かされてたやつ。作中に登場する翻訳家のモデルは長岡の人らしい。帯裏見たら「次々と翻訳家が失踪する」とか書いてあって、他人事じゃないかも(笑)

 二次会は例によってタゴール。途中、深夜プラス1に走り、ミステリマガジン11月号を購入。『ミネルヴァの梟』は、タイトルが『本誌前号の「隔離戦線」にかんして』。いよいよページをまたいで火花が。しかも『隔離戦線』の茶木則雄は、法月綸太郎の協会報原稿に反論。関口苑生は二階堂黎人の「銀座でただ酒」に噛みつき、新保博久は婉曲的な嫌味(「いかに博学多才なひとにも誤りは見落しはあるものだから、それを人格を批判された如く逆上して反論するのは慎みたいと、これは自戒」)を書き……と事態はますます混迷の色を深めているのだが、オレ的にいちばん驚いたのは豊崎由美の『逆襲の〈野獣館〉』書評でしたね。おなじことを書かれるにしても、オレと同い年のトヨサキさまでなくて年齢がもう少し以下略。まあしかし、まるまる一ページ近く使って誉めていただいて、まったくありがたいことである。
 しかし笠井さんのページに自分の名前が出てくるとどうも心臓によくないことである。

 タゴールでは、倉阪さんと『密室・殺人』話。倉阪さんもあわてて読み直して、そうだったのかとひざを打ったクチらしい。
 法月綸太郎、千街晶之、鷹城宏が匿名座談会問題を語ってたので、資料(ミステリマガジン)を提供し、探偵小説研究会の感想を聞く。
 メフィスト千街原稿に対するオレの反論は、ちゃんとファックスしてくれた人がいたらしくて本人にはしっかり伝わってました。メフィスト次号で始末をつけるらしい。

 タゴールのあとは例によってカーニバル2。タゴールにAM1:30までいたおかげで、カラオケに流れる人数は比較的少なく(10人ぐらい?)わりとラッキー。
 さいとうよしこは「京極夏彦の歌う歌を勝手に選ぶ」使命に燃えている。山口百恵の「ひと夏の経験」とか、松村和子の「帰ってこいよ」とか。京極さんも芸域が広がってめでたいことである。
 千街晶之のカラオケははじめて聞いたけど、歌は文章ほど老けてなくて、ちゃんとムーンチャイルドとか歌ってました。「Escape」はちょっと古いけど。しかしカラオケに来ても歌わない福井健太にくらべると、これで一歩リードだろう。ってなにが。



【9月25日(金)】

 4時半ごろ解散し、西葛西のなか卯でうどん食べて午前5時半に帰宅、鮎川賞受賞作『聖カテリナ車輪』を読む。前半は傑作の気配だが、後半やや尻すぼみな感じ。図像解釈学だけで最後まで押してくれるとよかったんだけど。しかし最近の鮎川賞受賞作の中ではピカイチでしょう。

 7時過ぎに寝て、4時に起きる。5時の開会に10分遅刻して第10回ファンタジーノベル大賞授賞式@霞ヶ関三井倶楽部へ。途中、茶木さんから携帯に電話。きのうの鮎川賞の模様を取材される(笑)。なんか締切があって乱歩賞のパーティに出られないらしい。でも、どうしても行かなきゃまずいってことなら考えるとか。渦中の人はやっぱり欠席しちゃまずいでしょうと言っておく。
 しかしその前にファンタジーノベル大賞なのである。今回は大賞受賞作も優秀賞受賞作(2本のうち1本)も、オレの箱から出たのでこれが競馬なら大儲け(笑)。
 大賞の『オルガニスト』は、どっちかというとミステリなんで、ファンタジーノベル大賞はつらいだろうと思ったんだけど、ちょうど10回めってことで、従来路線からの転換期だったのかも。
 次回以降は、主催企業が三井不動産販売から清水建設にバトンタッチしてつづくそうで、こういうケースもわりと珍しいのでは。読売広告社と新潮社はひきつづき協賛なので、金の出所だけが変わるわけですね。
 授賞式後のパーティに一時間ほどつきあってから、タクシーで帝国ホテルに移動し、乱歩賞の授賞パーティへ。そう言えば『Twelve』はまだ読み終えてないんでした。
 鮎川賞では全然話をする機会がなかった山口雅也氏を捕まえて、『マニアックス』の感想など。
「『塗仏』は山口さんの推薦オビつけるべきでしたね。『MASAYA絶賛!』これしかないでしょう」とか(笑)
 エド・ウッドの話になり、「『映画秘宝』の連中とか知り合いなの?」と聞かれたので、折良くそばにいた柳下毅一郎を紹介する。ライン的には似てるかも。

 パーティ後はレインボウラウンジで二次会。すごくひさしぶりに会った友成純一氏は、すっかりふつうの人に化けていてびっくり。なんか健康そうだしなあ。だれだか知らずに話をしていた我孫子さんは、正体を知って仰天してました。そりゃ友成純一には見えないよな。『ウロボロスの偽書』に登場する友成純一とは全然キャラが違うぞ。

 ひと息入れたところで、ふたたびオークラにとって返し、ファンタジーノベル大賞の二次会に合流。一次会で挨拶しなかった受賞者の皆様にあらためて挨拶する。
 『オルガニスト』で大賞を授賞した山之口洋さんは、オレと同い年で家も近所(南行徳)。本業はメーカー勤務で、電子辞書とかインターネットのサーチエンジンとかやってるらしい。
 優秀賞の『青猫の街』の涼元悠一さんは、『我が青春の北西壁』でコバルトノベル大賞受賞後、『あいつはダンディー・ライオン』で92年にデビューした中堅のコバルト作家。受賞作はオレの箱じゃなかったので、これだけ読んでないんだけど、インターネット系のサスペンスらしい。「大森です」と挨拶したら、「わっ、大森さんですか。いつも日記読んでます。こんなところで会えるなんて」とか驚かれてしまいました。いや、ファンタジーノベル大賞のパーティーには10回連続で出てるんですが。山之口さんも、うちのページ読んでくれてるそうで、つまりファンタジーノベル大賞にはそういう層の人が応募してるのか。
 挨拶したのが別れぎわだったので、涼本さんとはろくに話もできず、残念でした。12月に出版予定の受賞作を楽しみに待ちたい。
 もうひとりの優秀賞の沢木稟さんは、今度読んだので三本めかな。ちょっと図式的なところがオレ的にはいまいち趣味に合わなくて、これなら去年のほうが面白かったと思ったんですが、三度目の最終選考進出で優秀賞受賞はめでたい。略歴見ると、「SF作家光瀬龍氏に師事」と書いてあって、それは知りませんでした。
 なお、受賞作のあらすじと受賞者の略歴は、ここに載ってます。

 三次会はホテルオークラから坂を下りてったとこにあるバー。『競漕海域』の佐藤茂さんが絶好調で飛ばしまくってるなあと思ったら、いきなり気分悪くなってトイレに行ったまま帰ってこない(笑)。いや、静かになってよかったけど。ってご当人はちゃんと反省文書いてました。よく考えたら全然話しなかったけど、翌日はふつか酔いでたいへんだったそうです。
 あとはもっぱら、となりにいた藤田雅矢と昔話とか、SF話とか。

 午前1時ごろお開きになり、乱歩賞組と再合流しようかとも思ったけど、明日は試合なのでタクシーでとっとと帰って寝る。


【9月26日(土)】

 7時に起きて、Urza's Sagaのプレリリース・トーナメント@渋谷DCIトーナメントセンター。会場は超満員で、参加者120人ぐらい? ま、新しい独立型エキスパンションですからね。イラストはけっこうよくなってる感じ。でもパッケージとパックの絵はなあ。
 引いたカードは強いのか弱いのかさっぱりわからない。レアはダメっぽい。エンチャントが強くて、+3/+3にトランプルと再生がつくやつとか、+2/+2とフライングで攻撃してもタップしなくなるやつとか。緑赤白の三色で組みましたが、cyclingつきのCoPに終始苦しめられる。場にいるクリーチャーの数×2ポイント回復のスペルが強い。
 柳下と飯食ってたら遅刻して1デュエル落とすとか、すっかり緊張感のない試合ぶりで、2勝2敗リタイア。まあとりあえず新しいカード見たからいいや。

 4戦終わったところで5時半。SF者オフの二次会が6時からなんで、雨の中を東急ハンズ方面にてくてく歩き、天狗へ。なんかたいへんな人数が集まってて驚く。SFセミナーその他で見た顔が十数人かな。
 森山・リウイチと並んだ横に座り、向かいの元気なおねえちゃんはだれだろうと思ったらokkoさんでした。イメージ全然ちがいますね。銀河通信(くわしいレポートあり)の安田ママさんとかも、思ってたのと違う感じ。どう違うかはひみつだ。
 u-ki×みのうら論争についても取材したけど、なんかすれ違いそうな気配。みのうら嬢の活躍に期待したい。
 三次会は、海外SFを親しむ会の例会でも使われているパルコpart2裏のルノアール。総勢30数名が通された部屋はほとんど会議室。ここは星群祭の会場ですか、みたいな。
 しょうがないので、今日の特別ゲストだったらしい浅暮三文氏をひっぱりだし、即興的SFインターセクション。ていうか、あんまりSFネタじゃなかったすね。いろいろ失礼なこと言っちゃってすみません。
 10時にルノアールを追い出され、四次会はカラオケボックス。2部屋で15人ぐらいいたんだっけ。高橋makiの歌が爆発してました。いやあ、あんなやつだったとわ。オレのいたほうのボックスはアニカラ部屋。風野夫人がいきなり林原だったのでちょっとびっくり。

 野田令子をうちの仕事場に泊めてやるという約束だったので、大森・さいとう・林哲矢・野田と4人でタクシーに乗ればちょうどいいなと計算してたら、なぜか森太郎が無理やりついてきてしまい、いつのまにかタクシー二台で8人になってました。
 締切がテンパってるさいとうよしこは仕事場を追い出され、バイオを抱えてロイヤルホスト方面に去り、最強に眠まっていた大森は、SF者たちを仕事場に放り込んでからとっとと自宅に帰って爆睡。


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