空手道の流派         


     近年、空手道の普及に伴って 「流派」は乱立ぎみであるが、もともと空手道には今日
でいう「流派」はなかった。
 沖縄の空手は、首里城下を中心に首里手、泊村を中心に
泊手、那覇4町を中心に那覇手が盛んであった。それ
らが昭和になって分派し、今日
の諸流派の多くが誕生したのである。
 首里手
は、古くは「照林流(ショウリンリュウ)」とも呼ばれていたようで、「体力貧弱にし
て術に重きを置く痩せ型
の者に適す」 傾向が強い。それは、中国拳法の2大流派の
つ少林寺拳法(達磨大師が開祖といわれる)の特
色に類似しており、「ショウリン」という
音からも、首里手が少林寺拳法の流れを汲んでいることが推測されるが、
史料が乏しく
断定はできない。

   一方那覇手は、「照霊流(ショウレイリュウ)」とも呼ばれていたようで、「体躯肥満にして
体力豊富なる者に適す」
傾向が強い。現在、沖縄で盛んな流派としては、首里手から出た
小林流 (ショウリンリュウ)」(松
林・少林・少林寺 流も同系統である)、
那覇手
から出た「剛柔流(ゴウジュウリュウ)」、
明治になって中国拳法が再導入されて成
立し
た、「上地流(ウエチリュウ)」が代表的である。加えて本土では、「日本空手協会(松濤
館流=ショウトウカンリュウ)」、「和道流(ワ
ドウリュウ)」、「糸東流(シトウリュウ)」などが有
力である。

 
※ 村瀬のオヤジは、空手はこの中の沖縄小林流を習っているのである。