横尾山北西の雑木谷周遊    

 
■目的地:横尾山 北西の谷(Ca650m)   <山域:北摂 能勢町・亀岡市>
■日にち:2010年2月20日(土) 
■天気:晴れのち曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  土ヶ畑公民館 発(10:35)〜獣柵ゲート(10:45)〜716mP北の谷 Ca650m(11:30-11:45)〜Ca725mP(12:00)〜
  Ca705m鞍部(12:10-12:15)〜鉄塔#171(12:35-12:50)〜628mP南の鞍部(13:20)〜獣柵ゲート(13:50)〜
  土ヶ畑公民館 着(14:00)

 どこに行こうか自宅を出ても決まらない。確実に満足できそうな所は、やまあそさん踏査済みの横尾山北西尾根。
地図も印刷してあるので決まれば早い。駐車地の下見も先週の金山の帰りにしてある。

 天王側から土ヶ畑集落に入ると府道で何やら測量中。
公民館の駐車場を利用させて頂くのは、部外者としてはいかがなものかと思う。
すでに1台停まっていたが並んで停めてもまだ広いので停めさせていただく。結局停めるんじゃないの。(^^;

 ルートは、先達のやまあそさん・TQFさんや矢問さんの正統派尾根歩きではなく、お手軽谷歩きをメインにしてみる。
果たして適当な入山箇所があるだろか。なければ先達ルートでいくしかないなと歩き出す。
土ヶ畑の公民館から府道に出てすぐに南への農道がある。「一般の車両進入禁止」の立て札。
田圃の土手に囲まれた農道を地図の通り南に行く。小高い丘の横を抜けて棚田の側を歩き小川を渡る。きれいな水である。
 
 小川を渡ると農道は人が通れるくらいの畦道になり、小さな小屋で二手に分かれる。
地図を見ると横尾山の西に続く尾根は鉄塔ピーク(Ca700m)で北に折れる。この曲がった尾根の内側こ緩い等高線の谷がある。
このあたりはどんな景色があるのだろうか、ゆる谷ファンとしてはとても気になるところである。
先週の金山西の谷も地図で目に留まるが、ここもわくわくするような曲線が描かれているのだ。

 ということで、その曲線のなかで規模の大きい東側の谷をまずは目指したい。小さな小屋の左に入り、鹿よけネットを潜って
沢沿いに辿っていくことにする。荒れているものの、しばらく歩いていると古い仕事道の跡が残っているのが分かる。
歩きやすい所と景色の良い所を交互に組み合わせながら登っていく。
炭焼き窯の跡が多い。この雑木林は多くの菊炭を生み出していたのかもしれない。

 時折日が射して沢の水が光る。尾根の手前の広い源頭部は東の方にとる。北摂の山の中に居るという感覚が全くない。
宇宙のどこかにひとり取り残されているような感覚。細い沢が流れて冬枯れの雑木林が続く。
腰掛けくらいの岩があったので昼食とする。
 
 さらに谷を詰めて緩やかそうな左手の支尾根にのり、そのまま尾根を南下して横尾山西尾根のCa725mPにたどり着いた。
まだ、先週降った薄い雪に覆われている。ぽつりぽつりと残置テープがある。横尾山の方は木々に阻まれて見えにくい。
地図と磁石で方角を確認して西へ歩いていく。右手は先ほどの緩い谷の方になるので誘われるような谷がある。
 
 716mPの手前はシダの枯れた鞍部。北に今まで見たことのない姿の深山が鉛色の空をバックに聳えていた。
日を浴びると紫色に浮かび上がる。新鮮な眺めである。
さらに西へコブを登ると植林地となり南面近くはカヤのヤブ。尾根上の林もうるさい。快適さはトーンダウン。
南面からは剣尾山が見える所もあった。

 しばらく歩きやすい所を選びながら西進すると鉄塔のピーク(Ca700m)に着く。
正確には鉄塔はピークより少し南西に降りたところにあり、この下からの眺めがいい。すぐ西に高岳の尾根が横たわる。
弥十郎や大野山、三草山、六甲と見通せる。鉄塔より少し下にひと抱えの岩がいくつかのぞいているのでそこにも乗って
眺めを楽しんだ。国道からの車の音が上がってきている。
 
 Ca700mピークに戻って北へ向く。ここから先は天国のような尾根歩き。右手は緩い谷、左手は林越しに高岳北尾根を従えての
ルンルン歩きである。欲を言えば馬酔木の木が大きくて緑の葉が興ざめ。でもぶら下がっている蕾は春の訪れを予感させる。
 
 植林が出てきたので、そろそろ尾根から離れる下山ポイントを探る。植林よりも雑木の緩い谷を満喫して下りたいし。
尾根は左側(西)に植林が目立ってきた。北東が開けると天狗山が見える。
往きで登った谷の沢が合流する西の谷の源頭と思われる所を地図で見定める。北尾根は植林が続くのでちょうど良い。
 
 下りの谷は、曇ってきた天気のせいか寒々とした雰囲気が漂う。しかし、ここも深い山に入り込んだ錯覚になる。
きれいな沢がうねうねと蛇行して流れる。炭焼き窯もある。やがて往きに通った道かと見まがう仕事道となり、鹿よけネットを
出ると棚田の小屋で往きの道に合流する。この時になってまた青空となり、今日の歩きの素晴らしさを讃えているかのようだ。
 もう一度、緩い谷や支尾根のひとつひとつをくまなく歩いて回りたいなと思うほどの夢のようなエリアでした。
ササ枯れの時期だから谷も歩きやすかったのかも知れません。


      横尾山について   

      山のリストへ  / ホームページへもどる


2010.3.27. BY M.KANE