展望とスミレも良し 北摂・大峰山へ 

武庫川渓谷  
「遠見の道」から武庫川渓谷   
■目的地:大峰山(552.4m)<山域:北摂・兵庫県宝塚市>
■日にち:1999年4月17日(土)
■天気:曇り
■同行者:単独
■コースタイム:
  
  武田尾 発(14:10)〜廃線跡〜「遠見の道」〜あかまつ展望所(14:55-15:00)〜
  つつじが丘展望所(15:05)〜「瀧見の道」合流の沢(15:15)〜
  山頂南の峠(15:35)〜山頂(15:45-16:05)〜西の展望岩(16:15)〜
 「桜の園」基準点(16:20-16:25)〜約280mコブ(16:30)〜廃線跡〜武田尾 着(16:50)

【大峰山】 六甲山の北東に位置する山、麓に武田尾温泉がある。
水上勉の小説「櫻守」(さくらもり)の題材となった「桜の園」が西麓にある。
 先週の日下部さんには申し訳ないが、16日に登った人からメールを頂き、山桜が
綺麗とのこと。明日は雨だし、用事が済んで昼飯をかき込み、遅い出発。
公園化とともに公開されて、気になる「遠見の道」を歩き、先週とは逆回りで下りる。

【遠見の道】 廃線跡は人出が多い。僧川横の民家に咲くモクレンを写生する人も
いてのどかな雰囲気。桜の園の谷筋にピンクの桜が見え隠れしている。
 トンネルを2つ過ぎて、「桜の園」への木の階段に入り、直ぐ「遠見の道」とある
急登へ分かれる。伐採された斜面にコバノミツバツツジが美しい。細い地道のつづら
折れが続いて汗が吹き出る。しいの実が落ちている。小鳥も鳴く。前はヤブの道で
あった様だが、伐採で見通しがいい。尾根筋につくと緩い登りとなり雑木の中を行く。
 「桜の園」の方にはない渋い道。気に入ってしまう。
あかまつ展望所  
あかまつ展望所の崩壊地 
【あかまつ展望所】 やがて露地の北側崩壊したあかまつ展望所に到着。今まで
対岸の尾根から眺めていたが、やっと登れた。西から北に良い眺めが広がる。
 歩いてきた尾根の樹冠の向こうは丹生方面か。南に六甲、北西に羽束山、大船山。
北は萌葱色と山桜と松の緑に彩られた大峰山南面。いい所があるじゃないのぉ。(^^)
しばし展望に酔いしれる。大峰山の新名所。以前なら、限られたヤブ好きの人のみの
隠れた楽しみの場所であったのだろうなぁ。

【465.0mピーク】 ツツジが盛りの尾根筋を遊歩道通りに歩くと、つつじが丘展望所。
先客5名でいっぱいなので先へ行く。
 この二つの展望所の間に、遊歩道から2ヶ所ほど小径が分かれていたのが気になる。
いずれも465.0mピークへ向かうようであり、今後の楽しみにしたい。
 つつじが丘展望所から先は、無惨な斜面の下り道となる。幅10m程に切り開かれた
斜面をつづら折れの遊歩道で掘り返されていた。支尾根筋に沢へ下りる道があった
ようだが、急なのでこうなったのだろう。コレは頂けない。幻滅。

【若葉にツツジの沢】 先週も辿り着いた見覚えのあるナメた沢に降り立つ。
カジカの鳴き声が勢いを増している。沢の右岸を高巻いて緩やかに登る。径が細くて
滑ると大変。ここでもミツバツツジが咲き、その上に赤い若葉の山桜。山径にはその
花びらが白い斑点となって落ちている。
 炭焼き窯跡を2つ過ぎて沢音は無くなり、静かな山の中となる。道脇の落ち葉の
中には、スミレに混じってジュウニヒトエの若い株が4つほどの花をつけていた。
スミレ  
落ち葉の中からでるスミレ 
【スミレの山頂】 山頂南の峠から今日最後の登りとなる。脇の大きな山桜は沢山の
花吹雪を落とし、赤い葉を出す。南に立木越しに宝塚の街が霞んで見えてくる。
汗をかきかき登ると、クロモジなどの新芽で黄緑に湧く尾根筋に辿り着いた。
 山頂までの道脇には、沢山のスミレが咲き乱れてなかなか嬉しい。私の目で区別で
きるのは3種類である。紫、薄紫、白。遅い時間なので誰もいない山頂にもスミレは
多い。ジュースを飲んで一息着く。

【ツツジのトンネル】 猪が掘り起こしたような山道を西へ下りていく。花はない。
西の展望岩を過ぎた辺りからツツジが見られるようになってきた。新緑とピンクが
何とも言えない色合いである。何度見ても飽きない。が、今年は花が少なくようだ。
 「桜の園」基準点で、往きに歩いた南の対岸斜面を見る。先週より桜が多く感じる。
春らしい配色に満足。さらに下りて約280mコブから見下ろす武庫川渓谷も良し。
 ここから真直ぐと廃線跡へ下りる。途中、今日の歩きで最高の満開ツツジの歓迎を
受けた。これでなくっちゃねぇ。この道には足跡がほとんどなく、忘れられたルート
になっているようだ。
 あとは薄暗い植林を下りて、沢で手を洗い、歩く人もいなくなった廃線跡から
武田尾へ戻ったのでした。日も永くなりました。
約280mコブから武庫川渓谷  
約280mコブから武庫川渓谷  ( 先週よりも若葉が多い )

  大峰山について
 
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1999.4.21. BY M.KANE