またしても雪の八ヶ尾山へ      

八ヶ尾山  
  一週間前とは様変わりの厳しい表情でした     
( 山頂北の約595mピークから見る八ヶ尾山 )
■目的地:八ヶ尾山(677.6m)<山域:丹波・兵庫県篠山町>
■2.5万図:村雲
■日にち:1999年2月13日(土) 
■天気:曇り時々雪 少し寒い
■同行者:単独
■コースタイム: 

 小原266m標点 発(11:05)〜弁天池(11:20-11:50)〜堰堤(11:55)〜サルブイ沢〜
 約500m沢出合(12:05)〜570mピーク西の鞍部(12:40)〜八ヶ尾山頂(13:20-13:50)〜
 山頂北の約595mピーク(14:00-14:05)〜小原 着(14:40)

【八ヶ尾山】 南麓の沢を詰めて西の尾根に取り付き、東へ山頂を経て北のイヤ谷を
下りる歩きです。これで多紀アルプス縦走路はだいたい解ってきましたました。
(一気呵成の完走は、しんどいだろうということが...^^;; )
 朝起きると能勢の妙見山がくっきり見える。雪も降った。さて何処へ行こう。
先週の八ヶ尾山麓の里で、おばあさんが、「こっちの方からよう登りなさる。」と
言われていたルートが気になる。山頂の展望や雪にまみれる楽しさが忘れられない。
またしても篠山へと向かう。

【小原の里】 ハンターと入れ替わりで里に入る。ラッキー。先日と同じところで
支度をしていたら単独兄さんが北のイヤ谷の方へ入っていった。
 私は南の谷から回ります。山頂に着くのは単独兄さんが先やろなぁ。
弁天池  
弁天池からサルブイ沢を眺める  
【林道】 ハンターの車が入っていた林道を歩く。平坦に近いのんびりした登り。
ウォーミングアップには丁度良い。やがて右に作業場のような所があり、ここで暖を
とった跡がある。そこから北の斜面へも径が延びているようだが入らない。
 もう足跡もタイヤの跡もない雪の林道を歩く。一面真っ白。やがて保安林の説明板
が出てきて、終点。大きな土手が立ちはだかる。この上の池は「弁天池」、その奥に
延びる沢は「サルブイ沢」と呼ぶようだ。

【弁天池】 川に小さな木橋が架かっているが、雪を被って正体不明のため敬遠。
岸に下りて石伝いに対岸へ渡りスパッツを着ける。土手を登ると半分氷の張った
弁天池が現れた。目指すは右奥のサルブイ沢。でも、そちらの方は幅の広い水路に
なっていて入れない。
 仕方ないので左の方を回って行こうかと植林の中へ。しばらく様子を見るも径は
目標の沢へ向いていないようだ。林道終点へ引き返して、そこから20m程手前(東)に
ある踏み跡を登る。これが正解のようだ。葉に積もった雪が落ちてきて冷たい。
晴れ間  
霧氷の沢に陽が射す  
【沢道】 雪で垂れた木の葉を避けながら、心地よい沢音を左にゆるりとした登り。
10分程で沢から離れてつづら折れの登りになるが、また沢に添う。時々雲に穴が空い
たように青空が現れて陽が射す。回りの白が輝く瞬間。
 このまま沢を詰めるとどんどん西へ向いて山頂から遠ざかるので、適当なところで
稜線に出たい。一度、沢のような径のような所があったが、こらえてもう少し登る。
 やがて、北の斜面からの沢が出合い、上の方はササの多い開けた場所に着く。もう
そろそろ良いかなと北の稜線へ取り付くことにした。最初は雪の下のぬかるみに足を
取られたりして真っ白の斜面を登る。ササが出てきたので薄いところを見つけて、
ササに掴まりながら登ると、吹きさらしで雪が波打った稜線に出た。
雪の多紀アルプス  
稜線から峠山方面が顔を出す  
【稜線】 いきなり枝に掴まりながらの急登。積雪20cm程。さらさらとした雪が気持
ちいい。曇り空だが、風は強くない。低い木が多いピークを乗り越えると植林の様な
高い木の鞍部。そして登り。2、3回アップダウンの末、出てきました。岩峰が。
雪は積もっているが岩肌は凍っていないようだ。

【単独兄さん】 数m程の岩によじ登ると、前方下でガサガサと音がする。なんやろ。
一人の男の人が登場。「こんにちは。山頂まで岩はこんな感じですか?」「そうやね、
20分位、こんなんかなぁ。」「四十八滝まで?」「そう、あの尾根を越えんといかん
なぁ。」「気をつけて。」
 ここからの岩混じりの尾根は、天の助けか、単独兄さんのトレースを逆に辿れば
山頂に着くのでした。それでもかなりのアップダウンと急斜面。岩が危ないとの判断
からか、岩峰の下り側は横に下りて巻いている場面が2、3回あった。
霧氷  
エビのしっぽが付きかけた霧氷  
【霧氷】 腹が減ってきた。白い霧氷の木をゆっくりと愛でる余裕もなく、ひたすら
歩いて、見覚えのある立木の先が見える。やっとこさ山頂。先週と打って変わって
一面、真っ白。三角点も雪の中。積雪10cm程。さっきの兄さんの足跡だけが残る。
 ラーメンができるまで回りを見回すが、眼下の視界は皆無。木々の霧氷が一段と白
い。たまの陽射しに枝先が浮かび上がった。

【谷道】 一息ついて帰路は先週と同じ径。そして、単独兄さんのトレースもあるので
気が緩む。ここで気を引き締めて下りよう。風が創る雪の模様にも出合う。山頂北の
約595mピークに立ち寄ってからイゴ谷を下りる。積雪20cmは充分あって軽快に下りる。
径の状況も先週来ているのでトレースよりも迷いがない。とは言っても結構足にきく
歩きだった。里に着くと安堵感が押し寄せてくる。
 帰りの篠山盆地は、青空から一転、吹雪が来るかのような雪が舞ってきました。


  八ヶ尾山について   

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1999.2.24. BY M.KANE