丸太の加工3
ハーフログとシルログの加工と設置

最初に基礎の上に乗せるハーフログを加工します。両端の木口に水平器で垂直線と水平線を引き、次に両端より水糸を張ります。丸太の何箇所かに水糸から墨をおろして打ちます。

二本の墨の間にガイドとなる切り込みを入れます。次に丸太を180度回転させ、逆側からもガイドを入れます。ガイドは深さよりも、垂直に気をつけて入れるようにします。

手前のガイドと反対のガイドを確認しながら、丸太を割っていきます。

仕上げの墨に注意しながらカット面をブラッシングし、整えます。ブラッシングはチェーンソーを扇型に振るように使います。これは、チェーンソーの刃による切削ラインをクロスさせることによって、一箇所の溝に刃が食い込んでしまい、削り過ぎるのを防ぐためです。

5寸カンナで仕上げた平面に水糸を張って、あたりをとってから、芯墨を打ちます。ノッチになる箇所にも墨をします。

平面の芯墨を丸面に返して(赤い線)から、サドルノッチになる箇所にスカーフをつくります。スカーフは芯墨から4センチ離れた場所に、平面の長さ40センチ、両端の曲面が25センチです。

スカーフを曲面ガンナで仕上げます。

今度はシルログの加工にはいります。シルログもハーフログと同様に木口に墨をつけますが、ハーフログとは違って、仕上がる平面の幅が20センチ程度になるように木口の墨を加減します。両端からカットラインに水糸を張り、水平器をつけたさしがねで水糸から丸太へ墨をおとします。

仕上がったシルログに芯墨を打ちます。ノッチになる位置の墨もつけます。また、このノッチの墨は加工すると、切り取られて無くなってしまいますから、50センチの返り墨もつけておきます。この返り墨は、建て前のときに基礎のアンカーボルトの穴開けの基準になります。

仮基礎にセットされたハーフログの上にシルログを置きます。仮基礎からの高さや転びを楔などで直してからスクライブをします。

基礎までの距離から、5ミリ引いた寸法でシルログにスクライブします。5ミリ引くのは、ノッチのくいこみを強くし、時間がたってもノッチにすき間がでないようにするためです。

完成したハーフログとシルログです。これで、ログハウスの形が決まりました。後は、この上に次々と丸太を積んでいきます。なお、ノッチとスカーフの加工は後述します。