■私の読書の時間
●ヨウスケの奇妙な世界19 金目童子<2000.1.25>
高橋葉介著
朝日ソノラマ
ISBN4-257-72039
ヒーローものかと思えば、必ず妖怪退治や事件解決をしているわけではなく、単にさっさと退散しているお話しもあるのが、高橋葉介らしいところか。タイムパラドックスなラストは、今ひとつ納得いかんような気もするが、ヒーローもの仕立てでアニメ化も可能ではないだろうか・・・とも思ったけれど、目をくり抜いたり、心臓えぐったり、ってやはり無理か。
林家染丸著
燃焼社
ISBN4-88978-995-2
上方落語100編をネタに歳時記として書かれたエッセイ。最近、落語をテレビで見る機会さえほとんどなくなっていて、久しぶりに見てみたいと思いながらも、全くチャンスがない。深夜枠にたまにあるようなのだが、しっかり逃している。
私は落語通ではないので、知らない落語のお話しも多いのだが、聞いたことがある落語が題材になっていると、懐かしさとその面白さを思い出せてとても嬉しい。さて、どこかで落語の放送はやってないかな・・・。
●新世紀エヴァンゲリオン vol.5 墓標<2000.1.18>
漫画 貞本義行 原作 GAINAX
Kadokawa Comic A 角川書店
ISBN4-04-713311-6
人気アニメのコミック版。アニメのキャラクターデザイン担当者が自らコミカライズを行っているということで、作画の違和感なし。で、この漫画は月刊誌に掲載されているのだが、若干の相違はあるものの基本的なことはアニメ版のストーリーやディティールを忠実に損なうことなく描かれており、テレビ放映も映画のロードショウも終わってもいまだ完結していない。ちゃんと完結まで描かれるかどうかもちょっと心配・・・。
貞本義行さんは、「オネアミニスの翼」などのガイナックス作品のキャラクターデザインや作画監督で、画の上手さに定評があったが、私は手足が長いような気がしたり、どこか好かない感じを持ってしまっていて実はそれほど好きではなかった。ところが、このマンガを見て画の上手さとセンスにあらためて脱帽。
●日本特撮映画師列伝1 ゴジラ狂時代<2000.1.17>
西川伸司著
KCデラックス1265 講談社
ISBN4-06-334265-4
平成ゴジラシリーズ、モスラシリーズ、そして『ゴジラ2000』で怪獣デザインを担う西川伸司さんが描く特撮にまつわる人々の列伝。子供のころ見た怪獣映画のスクリーンでお名前を拝見していた人々の仕事ぶりが紹介され心を熱くさせてくれる。そして、怪獣映画を作りたかったという想いは、怪獣映画に携わる著者への少しばかりのジェラシーと応援の気持ちを入り混じらせて、新しいゴジラのデザインの試行錯誤と完成系の素晴らしさを見ながら、今のゴジラ映画を観られる幸せを想うのだ。
唐沢俊一+唐沢なをき(唐沢商会)著
幻冬舎文庫 幻冬舎
ISBN4-87728-830-9
下ネタ系マンガ。パロディ的な引用の巧妙さと何とも言えないとぼけた感じの絵でなんとなく読んでしまう。もしかして、こやつらと同じ趣味もとい、同じ嗜好、いや志向となのかと思うとやや自分に不安を感じてしまう。とにかく、くだらないから決して読むべきであるかもしれない。
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