私の読書の時間

2ちゃんねる宣言 挑発するメディア<2002.2.17>
 井上トシユキ+神宮前.org著
 文春ウェブ文庫 文藝春秋
 ザウルス文庫
 
 近頃、「2ちゃんねる」という言葉を見かける。「ひろゆき」という人のコメントやインタビューも見かける。なんなの?そう、私は2ちゃんねるについて全く知らなかったのだ。ニフティなどのパソコン通信のBBSが時代とともに廃れて、みんな、どこへいったのとは前々から思っていたけれど、インターネットに巨大な掲示板(?)があるのは知らなかった。ということで、この本は2ちゃんねるの歴史、主催者である「ひろゆき」氏のキャラクターを伺い知れる数々の対談からなる。匿名主義の巨大なコミュニティがこれからどこへ向かうのか…。
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情報処理産業失敗物語 −失敗に学ぶ成功の秘訣−<2002.2.26>
 ロバート・L・グラス著 ネクサス・インターコム訳
 ピアソン・エデュケーション
 ISBN4-89471-107-9
 
 情報処理産業、近ごろの言葉でいえば、IT産業の失敗にまつわるエピソードを集めた本。企業の失敗、一度は時代の華と囃し立てられた企業が衰退していった内幕や、システム開発にまつわる失敗、製品開発の失敗、企業の再生屋と目されていた人の失敗、一度別の企業で栄光を味わった人々の失敗…。懐かしい会社名も。日本の、第五世代コンピュータとΣプロジェクトも含まれている。
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怪獣な日々 わたしの円谷英二100年<2002.2.27>
 実相寺昭雄著
 ちくま文庫 筑摩書房
 ISBN4-480-03655-5
 
 ウルトラマンや怪奇大作戦の個性的な作品で知られる実相寺昭雄監督がその怪獣映画への関わりやその関係者の思い出、映像論、そして円谷英二特技監督への思いを語ったエッセイ、番組のシナリオで構成。モノを作り出す喜びと困難、そしと偶然か神の導きか円谷プロに集まった才人たちの円谷プロの創成期の人々の熱い時代の思い出が伝わってくる。
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ルネッサンス 再生への挑戦<2002.3.11>
 カルロス・ゴーン著 中川治子訳
 ダイヤモンド社
 ISBN4-478-32100-0
 
 ルノーの電撃的に提携した日産の社長、そしてCOOとなったカルロス・ゴーンが自身の半生や考え方を記した本。ブラジル・レバノン・パリと過ごした学生生活、ミシュランへの入社、そしてブラジル、アメリカ、そして、ルノーへの転身、パリから東京へ、そして日産へという人生、キャリアは、その国際性はまさにグローバル時代を映しているとも思えるし、日本という枠のなかで過ごすわたしにはおそらく想像もできないなどといっている場合ではないのだろうが。さて、本書を読んでもその経営理念については特に斬新なモノがあるわけではない。ほとんどは、あたりまえとも思えることであるが、その当たり前のことが見えなくなったときが企業があぶなくなったときなのだろう…。
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英辞郎<2002.3.18>
 道端秀樹監修 Electric Dictionary Project制作
 アルク
 ISBN4-7574-0570-7
 
 100語を越えたということで、ニュースにもなった英辞郎がCD-ROM付き書籍で登場。その生い立ちから、制作スタッフたちの手記、ユーザたちの声、そして検索ソフトの使い方まで。この辞書と辞書プロジェクトのうわさはしっていたものの、現物を手にして、なるほど、これは使える辞書だということを確認。プロの翻訳家が使い、そして作成に参加しているという辞書の完成度と成長力に拍手。
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