映画を観たよ


ジュブナイル<2000年7月>

 ビジュアルエフェクトを駆使したCMが印象的な白組の山崎貴監督作品。CGIが効果的にかつふんだんに使用された映像の完成度は、なかなかのものだ。タイムパラドックスもの、・・あれ、パラドックスはないのか。主役の子供たちの演技も申し分なく、あとでよく考えるとちょっとクサイかも知れないセリフも劇中では自然にはまっている。演出も無難という以上にはまっているだろう。

 子供のころ、藤子不二雄の漫画で読んだかもしれないようなストーリーで、宮崎駿作品やあるいはその他のSF映画のビジュアルも思い起こさせるが、それは心地よい少年冒険活劇の定番を押さえているからだろう。構え過ぎで発散した感があるゴジラよりこっちのほうが面白いかも。

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スチュアート・リトル<2000年7月>

 擬人化されたネズミがニタリと笑った顔でスニーカーの上から見上げているポスターが印象的だ。原作は、有名な児童書とのことだが私は知らない。CGのネズミの主人公、スチュアートの表情がかわいく、敵役の実写の猫たちもCG処理によるリップシンクにより擬人化されていて、その追っかけっこはもう少しなんとかすれば、写実版『トムとジェリー』を造れるのではないかと技術の進歩に感心してしまう。箱庭のように美しくフィルムにはめ込まれたニューヨークの町並みやセントラル・パークも絵本のような印象だ。

 物語は、家族愛を微笑ましく描く。ヒネリも少なく、悪役さえも微笑ましい。定番、家族映画、ちょっと昔のディズニー映画といった感じだ。

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トイ・ストーリー2<2000年5月>

 『トイ・ストーリー』は、よく出来たCGアニメだったが、そのPART2である。懐かしいキャラクターたちが総出演。そう、前作の世界をきちんと続けているのだ。でも、ぜんさく並べてみたわけではないのだけど、画質が一段と向上しているのは明らかだ。で、ストーリーの方だが、飽きさせずに最後まで引っ張る引っ張る。キャラクターの魅力も脚本構成もバッチリだ。PART1のパロディっぽいところやスターウォーズを思わせる場面もあり、お楽しみは十分だ。

 前作では、オモチャたちはとてもいいのだが、人間のCGが不満だと思ったが、本作でもCGの人間が人形ぽくてちいまいちかなぁと思う。必要以上にリアルにはしたくはないのだろうが、オモチャとの区別がちょっと課題かな。でも、それは映画全体としては子細なことに過ぎない。

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ゴジラ2000ミレニアム<2000年1月>

 トライスター版GODZILLAによる海外進出によってしばらく制作されないと思われてきた日本版ゴジラ。平成ゴジラシリーズからゴジラのデザイン、設定を一新した新シリーズの一作目になるであろう復活である。

 ミニチュアワークに終始せず、合成を多用した映像は概ね成功していると思う。従来だったら、ボロが出てちゃちい映像になりそうな画が見事な画面になっているのはデジタル合成の成果。設定は、何の説明もなくゴジラがすでにいる世界。うーむ、それでいいのか?物語は暴れるゴジラと民間のゴジラ研究者とゴジラに対応する政府機関、それに海底から引き上げられた謎の宇宙船が絡み、最後はゴジラ対宇宙人(?)・・・。お話しの軸がいまいち見えないまま、最後は暴れさせたままって・・・。ウーン、こんな感覚は、『スターウォーズ帝国の逆襲』を見た後の気分以来。ちゃんと次回作でこのフラストレーションを解消してくれるとはとても思えず不安だ。

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マトリックス<1999年11月>

 サイバーパンク+カンフーアクション+・・・なんだろ(^^ゞ予告編を見たときは、確かにオッと思わせる映像だったが、それほど興味を引いたわけではなかった。けれども、ヒットしているということで、重い腰を上げて劇場に。私には優男にしか見えないキヌア・リーブスがブルース・リーばりとまではいかないけれど、なかなかシャープなカンフー・アクション。キャリー=アン・モスは、やさしいお姉さんかお母さんといった顔だちだが、黒サングラスに黒い衣装をまとったアクション・シーンは同一人物かと思うほどカッコイイ。ディスプレイに映るプログラムのダンプは、グリーン・ディスプレイが、電話で転送されるプログラムとしての人の意識と存在は、黒電話と音響カプラが似合う・・・って、なんとなく、1999年ごろのコンピューター事情と違うような気がするんですけど((((((^_^;)

 とはいえ、マンガの動線、あるいはアニメーションでのアクションシーンの速い動きを実写でやってしまった映像センスにはとりあえず脱帽ということにしておこう。800円も取られた普通より大判のパンフレットもサイバーパンクぽいレイアウトがなかなか読みにくくてよろしい!?

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