ポートランド日記                                     スズキメディア

12月14日(金)──136日目


 10時に、日通の人が荷物を取りに来る。先月船便で4箱出したが、今日は、船便3箱と航空便2箱。来るときよりは少し荷物が減った。日本から来るときは、食器と調理用具ひと箱と、日本の食材をひと箱持ってきたが、帰りはそれはなし。食器や調理用具は全部置いていく。こちらに来てみたら、食器も調理用具も食材もほとんどすべて調達できることがわかった。本当はあんなにたくさん日本から持ってこなくても、よかったのだ。
 荷物を出して部屋がすっきりした。残っている荷物はスーツケースに詰める分だけ、いよいよポートランドを離れる日が近くなってきた。

 荷物を出したあと、Cとダウンタウンへ。ウェルスファーゴ銀行で住所変更の手続きをする。日本の住所に変更しておけば、入出金の詳細は日本へ送ってもらえる。
 そのあと、頼まれていたビタミン剤を購入。日本に比べるとビタミン剤は信じられないくらい安い。500錠入りが20ドルくらい。こちらの人はビタミンのようなサプルメントを飲むのが好きだから(そんなに健康に気を遣うなら、食生活をもっと改善すればという意見もあるが、食生活の改善ができないからサプルメントに頼るという説もある)、ビタミンショップがあちこちにあって、値段も安いのだろう。
 先週(12月7日)にも行ったボーダー書店をのぞいたあと、昼食は、マコーミック&シュミックへ。前回は夕食だったが、昼はランチスペシャルが5.75ドルと安い。ポートランド滞在もそろそろ終わりなので、今日は張り込んで、生牡蠣を1ダースを頼んだ。いろんな産地の牡蠣を組み合わせたもので、トマトケチャップをベースにしたソースとホースラディッシュをつけて食べる。大きいの小さいのいろいろあり、どれもおいしい。

 そのあと、Cは牡蠣のチャウダー、僕はランチスペシャルの中から、おすすめだという、「シーフード・アサダ」というのを頼んだ。「シーフード・アサダ」は、ライスの上に、魚のフライとピーマン(こちらではスイートペッパー)、たまねぎを炒めたものが乗っている。トマトが添えられているが、この味付けがタコスに入っているトマトと似ている煮ている。「アサダ」といのは、発明した日本人の名前じゃなくて、メキシコ料理かもしれない。
 日本的な感覚だと、ご飯にかけるのは、カレーや中華丼の具のようにとろっとしたもの。しかし、この「シーフード・アサダ」の具は、汁はほとんどない。日本なら、ご飯も一緒に炒めてチャーハンかピラフのようにするだろうが、ここでは、ライスの上にかける(乗せる)形だ。
 でも、味のほうはおいしかった。スイートペッパーがいい味だ。香辛料も効いている。

 6時すぎに、Iさんが車で迎えに来てくれて、ベトナム料理店の「Pho Van(フォーバン)」(1919 SE 82nd Ave.)へ。今日は、ダンさん、マイケルさんたちとお別れの夕食。ここには、二年前と今回の二回来ている。たぶんポートランドで一番おいしいベトナム料理店だ。
 最初に、生春巻き(Salada Roleという)を頼んだが、これまで、タイ料理店やベトナム料理店(パウエル通り)で頼んだどの生春巻きよりもおいしかった。
 そのあとは、みんなそれぞれヌードルスープを頼んだ。僕は、牛肉のスライスの入ったのを頼んだが、これも、ベトナム料理店(パウエル通り)よりおいしい。
 マイケルさんに、PCC(大学)の最後スピーチはダウンタウンのレストランについてだと話したら、どのレストランを取り上げたのか聞かれた。グッドドッグ/バッドドッグは、マイケルさんも行ったことがあるそうだ。「あそこのホットドッグはおいしい」と言っていた。カリフォルニアや、ニューヨークにも、おいしいホットドッグの店があるそうだ。
 ホットドッグがとびきりおいしいものだというのは、グッドドッグ/バッドドッグで初めて知ったこと。他にもおいしいホットドッグの店があるなら、機会があればぜひ試してみたい。「ウェスターン・カリナリー・インスティチュート」や「スシ・タカハシ」も知っていると言っていた。
 ダンさんたちに、早めのクリスマスプレゼントを送って、お別れをする。この次は、いつポートランドに来られるだろう。ダンさんたちは、来年の11月に神戸に来るというから、できれば、そこで会いたいものだ。

 インターネットの日本語ニュースを見ていたら、福島は大雪で、新幹線も止まるくらいだったようだ。


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