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凍死寸前

 明後日はグラマーと化学。
 やっぱ、レミィは母国語だけに、グラマー楽勝なん
だろうな。
 体もグラマーだしな…って、うわっ、寒ぅ。
 それに引き替え、あかりは、グラマー最悪なんだろ
うな。
 体もグラマーじゃな……。

「…ずっと、聞いてたよ。さっきから横にいたこと、
気付いてくれていると思ったのにな…」
 気が付くと、あかりはオレの部屋にいた。オレを睨
む目がマジだった。

 さっ、寒ぅぅぅうう!!


やめなさいってば…

「グラマー、ばっちり?」
 そう訊いてきたあかりも、実は英語が苦手だ。
「まっ、テキトーにいけるんじゃない?」
「それじゃ、前置詞の問題です。『私は○○○○○○
逮捕のニュースを聞いて驚きました』この文を英訳し
てください」
 いきなり、あかりは問題発言をしてきた。


ムキムキマン

 昼ごろに目が覚めた。
 今日は雲一つない青空が広がっている。
 下に降りて、冷蔵庫の中のもので、適当な朝飯(昼
だけど)を作って食べた。
 …それからが問題。
 何もすることがない。
 と、なれば、普段やりそうもないことに、やる気が
出てくる。

「よっと…!」
 重量上げなんて、自分でやるのは何年ぶりだろう…。

 オレって何者?


How old are you? その壱

「よっと…!」
 ベッドの布団を引っ張り上げて、窓から屋根に向け
て放る。
 下から布団タタキを持ってきて、オレも屋根に降り
た。
 屋根の上に布団を広げ、タタキでバンバン叩く。
 布団上げなんて、自分でやるのは何年ぶりだろう…。
 バン、バン、バン…。
 バ、バン、バ、バン、バン、バン…。
 歯ぁ、磨けよ!
 バ、バン、バ、バン、バン、バン…。
 宿題やったか!?

 …オレって、本当に高校生か!?


How old are you? その弐

「よっと…!」
 ベッドの布団を引っ張り上げて、窓から屋根に向け
て放る。
 下から布団タタキを持ってきて、オレも屋根に降り
た。
 屋根の上に布団を広げ、タタキでバンバン叩く。
 布団上げなんて、自分でやるのは何年ぶりだろう…。
 バン、バン、バン…。
 バン、バン、バン、バン…。
 ビルドアップ!!
 バン、バン、バン、バン…。
 ビルドアップ!!
 バン、バン、バン、バン…。
 バラバラ、ババン、バ〜ン、ババンバ、バンバンバ
ンバン、ババンバン…。
 腕が飛び出す。
 バン、バン、バン、バ〜ン…。

 …オレって、本当に高校生か!?


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