[ 0009 ]

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ラララ♪

 突然、目も開けられないほど強烈な光が辺りを包ん
だ。
「な、なにが起きたんだ!?」
「サヨナラ、…」
「どーなったんだ! レミィ!?」

「――っていう夢を見たんだ。さっき」
 オレと雅史は、レミィも交えて、屋上で昼飯を食っ
ている。
 4時間目に見た夢はあまりに無茶な内容だったので、
オレはふたりに話してみた。
「へえ…」
 雅史は相変わらず、無愛想なリアクションで応えた。
 もう一声『へんな夢だね』とか、欲しいところだな。

「夢の中で、アタシ、ムジンクンなの!?」

 …レミィ、お前意味わかって言ってるか?


むやみに話を合わせて会話をするのはやめよう

「それよりもな。オレはどうしてもそんな夢を見たのかっ
てのが気になるんだよ」

「それってさ、虫の知らせみたいだね」
 雅史が苦笑しながら言う。
 …そっか。
 虫の知らせ――つまり、予感みたいなものか。
 よし、レミィに確かめてみよう。
「レミィ、お前、宇宙に帰るのいつだ?」
「今のところ当分、予定はないわヨ」
「そーなのか?」

「オイオイ」
 雅史は相変わらず、無愛想なリアクションで応えた。


男は狼なのヨ〜

 彼女はすごく嬉しそうな顔をして、
「じゃあ、一緒に帰ろ」
 と、彼女は訊いた。

 オレは――。
  A、いいぜ。

「いいぜ」
 オレがうなずくと、
「Dangerous!」
 パチンと手を打ち合わせて、レミィは喜んだ。
 …今の言葉は、喜びの言葉なんだろうか? 違うな
きっと…。


触角少女

「なるほどな。それでオレに、オリジナルの問題を教
えて欲しいってんだな?」
「うん」
「…たとえばさ、どれくらいの問題だ? オレはこう
見えても、クイズにはうるさいからな。女子のレベル
に合わせた問題を考えてやるぜ」

「Really?」
「まあな。…試しに1問、出してくれ」
「OK! Well…」
 彼女は知っている問題を吟味し始めた。
 そして、

「第1問。雛山理緒は何の仲間? A.セックス動物
B.昆虫 C.ピカチュー類」
 …なぬ!?
 いきなりキャラクターの問題か?


白くて太ももまであるのっていいよね(笑)

「分かった。節足動物だ」

「違いマース!」
「ウソだろ!?」
「ソックス動物の仲間は、女子高生とか女子中学生なの」
「しまった〜っ」

 って、それはルーズソックスなんじゃ…。


沈魚落雁閉月羞花

「チンギョラク…ガン…なんだっけ?」
「沈魚落雁閉月羞花!」
「チンギョラクガンヘイゲツシュウカ。どーだ、言っ
たぞ」
「そんなにハッキリ言われたら、照れるじゃないのぉ」
 突然うっとりとした表情の志保。
「は?」
「沈魚落雁閉月羞花…。志保ちゃんの、あまりの美し
さに、魚は沈み、鳥のカリは落ち、月も隠れ、花もし
ぼんでしまうって意味の、古い言葉よ」
「それって、志保のあまりのガセ情報に、魚は沈み、
鳥のカリは落ち、月も隠れ、花もしぼんでしまうって
意味なんじゃねーのか?」
「しっ、失礼ね!!」


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