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ちょっと時期が違ってるけど(笑)

 夕方には学校帰りの学生たちで賑わうであろうその
書店も、午前中はさすがに客の入りも少なく、当初は
立ち読みだけで店を出るつもりだった俺も、何か一冊
でも買わないことには店を出づらくなってしまった。
 そこで俺は、別段欲しくもない一冊をとってレジへ
持っていった。

 俺が買ったのは、『Leaf Fan 1/2 GUIDEBOOK』とい
うタイトルのカタログだった。

 繰り返すパロディとギャグとHと、それを生み出す
サークルの人間たち。
 そんな全てに、やり場のない購買意欲を抱いている
高校生の主人公。

 …以下略(爆)


耕一くんたら、真っ昼間から元気やね

 その時だ。

 …ドクンッ!

 突然、俺の股間が激しく高鳴った。
 ドクン! ドクン! ドクン! ドクン!
 な、なんだ、いったい…。
 陰茎が…、精液を送る俺のポンプが、激しく激しく
暴れ始めた。
 精液の流れとともに身体の芯が熱くなっていく。
 心臓の鼓動に合わせ、陰茎がびくっ、びくっと振動
する。
 か、身体がおかしい…。
 目に涙が滲み、視界が白い光に閉ざされていく。

 ドクン!
 …こ、この感じはまさか。
 ドクン、ドクン!
 …いつもの、あの状態じゃないのか!?
 ドクン、ドクン、ドクン!
 …それがなぜこんなときに!?
 ドクン、ドクン、ドクン、ドクン!
 …俺の中で何かが蠢いている。
 ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン!
 …俺の中から、何か(たぶん精液)が這い出そうと
 している。
 ドクンッ!!

「うっ!」
 俺は、呻くと足早にトイレに駆け込んだ。

 (ってなに書いてんだか>俺)


酔っぱらいの気持ち

 …ココチヨイ。

 えっ!?

 …ココチヨイ。

 その瞬間、この俺という意識が、もうひとつの別の
意識と入れ替わったような気がした。

 肌に当たる風が、鼻腔をくすぐる匂いが、ほのかな
月の明かりが、全てが心地よかった。
 だが今、なによりも強く、なによりも大きく、俺の
心を満たしているもの、それは…。

 放尿感。

 …ってなんでやねん!!


日本の情景

 あの世界には、漬け物がない。
 あるのは無限の昏黒のみ。
 それは、お前が作り上げた『檻』だった。
 お前は自分の心に『檻』を作り、この俺を闇に閉じ
込めようとした。

 …俺はお前なんか知らない!
 …閉じこめた憶えもない!

 お前の周りには、漬け物がたくさんあった。
 手を伸ばせば触れる距離に、漬け物がたくさんあった。
 たくさん、たくあん、たくさん、たくあんだ。
 そこは、見渡す限りのだいこん畑だった。
 俺は羨ましかった、たまらなかった。
 当然だろう? だって俺は…。

 日本人なのだから。


好きでやってんだからほっといてよ(笑)

 おたく。
 それは至高の快楽。

 …俺はそのおぞましい意識に戦慄した。
 …夢は無意識の自分を映す心の鏡だという。
 …だとしたらこれが、俺の潜在的な欲望なのか?

 欲望はおたくを動かす単純な動機だ。
 しかし、単純だが、極めて真理に近い事実だ。
 おたくは、新刊を求めて歩き、アニメ・SF雑誌を
読み、イベントに参加し、グッズを買って、そして眠
る。
 全ては欲望に従っている。
 欲望に忠実であるということは、おたくがおたくら
しくあるということだ。

 …だが、人間は違う!
 …人間はおたくとは違う!

(なんだとぉぉぉぉ!!(笑) 失礼なッ!!!!
それは俺に対する挑戦か!? > 耕一)


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