福島・城めぐり
2009.7.18 〜 7.19


  1日目  名古屋 → 東京 → 新白河 → 白河城 → 大内宿 → 会津若松城 
        → 会津若松(泊)
  2日目  会津若松 → 郡山 → 二本松 → 二本松城 → 白石 → 白石城 → 福島
        → 東京 → 名古屋


 
日本百名城めぐりも半分を越えてくると、近場は残っていないことになり、これから先は必然的に遠征つづきになってしまう。今回は7月の連休を利用して、福島の3城を攻め落とす。天気予報があまり芳しくなく、傘を持っていかなければならないのは、荷物が増えて嫌なのだが仕方がない。
 
 名古屋6時50分の「のぞみ」で東京へ向い、そこから東北新幹線の「なすの」に乗り換える。やはりシーズンだけに、那須へ向かう客でほぼ指定席は満席。予想通り、那須塩原駅で多くの客が下車。自分は次の新白河駅で降り、駅前にあるレンタカーの営業所へ向う。

 車を借り最初に向ったのは、白河小峰城。新白河駅からは5分とかからず到着。駐車場に車を停め、二の丸跡の芝生広場を抜けて、三重櫓の方へ行く。幸い雨はまだ落ちてきていない。
 白河小峰城は、南北朝時代に結城親朝が城をかまえたのがはじめといわれ、寛永4年(1627)に丹羽長重が移封されてきて大改築した平山城。慶応4年(1868)の戊辰戦争の攻防で落城した。平成3年(1991)、古絵図や発掘調査の成果を基に、三重櫓が正確に復元され、木造での天守復元のさきがけとなった城である。
 無料で中を見学することができるので入城。やはり木造は趣がある。戊辰戦争の時の鉄砲の弾傷が残る杉の大木をそのまま加工して使用しており、柱や床板などにそれを見ることができる。
 櫓を出て、ぐるっと見学してから、結城家古文書や阿部家の資料を展示している白河集古苑も見学。南北朝時代、白河の城主であった結城宗広が、津市にある結城神社の祭神である。
  
 白河小峰城・三重櫓 白河小峰城・前御門
 

 白河小峰城を出て車を下郷町にある大内宿へと走らせる。
 大内宿は、会津と日光を結ぶ会津西街道(下野街道)の宿場町。江戸時代には参勤交代の大名行列や多くの旅人でにぎわったところ。茅葺き屋根の民家が軒を連ね、江戸時代にタイムスリップしたかのような町並みが残る。あいにくの雨模様であるが、多勢の観光客が訪れており、駐車するにも一苦労だった。
 駐車場から通りを歩き、突きあたりにある子安観音堂のところの高台から町並みを一望する。通り沿いには、テレビに何度も登場している、箸の代わりにネギ1本で食べるそばの三澤屋さんもあった。本陣を復元した大内宿町並み展示館を見学してから、うるち米を丸めて竹に刺し、じゅうねん味噌を塗って炭火で焼いた「しんごろう」を食べながら駐車場へ戻る。

 大内宿全景 大内宿町並み展示館


 次に向うのは会津若松城。城内へ入り、北出丸の桝形の石垣の間を車で抜け、西出丸の駐車場へ車を停める。
 会津若松城は、室町時代からあった葦名氏の黒川城を、蒲生氏郷が文禄元年(1592)から改修し、名称を若松に改めた。その後も蒲生氏や加藤氏による整備により、東北地方屈指の名城であった。幕末の戊辰戦争では1ヶ月の籠城に耐える堅牢ぶりを見せたが、その時のダメージで明治初めに天守は取り壊された。現在の天守は昭和40年(1965)に建てられたもので、中は資料館になっている。
 NHKの大河ドラマ「天地人」ブームの影響で、ここも観光客が多い。天守の中も渋滞気味だった。天守を下り、売店がある走り長屋を抜けて干飯櫓から外へ出る。荒城の月の碑がある月見櫓跡を見て、茶室麟閣を見学。その後、二の丸を通って、三の丸にある福島県立博物館へ入館。その後、堀沿いを歩いて駐車場へ戻った。

 会津若松城天守 会津若松城・走り長屋


 会津若松城を出て、レンタカーの営業所へ向い車を返却。ホテルへチェックインして1日目は終了。


 2日目、早朝にホテルをチェックアウトし、会津若松駅へ。6時36分発の磐越西線の普通列車でに乗る。天気が良ければ、磐梯山や猪苗代湖の景色がきれいな路線。終点郡山で東北本線の福島行き普通列車に乗り換え、二本松駅で下車。雨は降っておらず、むしろ陽もさしてきて歩くと蒸し暑い。
 駅から徒歩で向うのは二本松城。嘉吉年間に畠山満泰が白旗ヶ峰に築いた山城で、畠山氏は伊達政宗に攻められ滅亡。その後、蒲生氏により石垣を用いた城郭に改修され、寛永4年(1627)に入った加藤氏によって近世城郭の姿に大改修された。寛永20年(1643)に丹羽光重が入封すると、三の丸御殿や箕輪門をつくり城下町が整備された。戊辰戦争では奥羽列藩同盟に加わり、新政府軍に攻められ落城した。このとき守備についていた二本松少年隊の悲劇は有名。
 15分ほど歩くと、再建された二階櫓、箕輪門のところへ到着。門をくぐり本丸を目指す。10分くらい汗だくになって山を登ると、きれいに復元整備された本丸へ到着。ここからの眺めは素晴らしい。本丸から搦手門へと回り、再び山を下る。駅への道の途中にある二本松市歴史資料館へ立ち寄って見学。

 二本松城・箕輪門 二本松城・本丸


 駅へと戻り、再び普通列車に乗り福島駅へ。さらに快速列車に乗り換え、宮城県へ入り、白石駅で下車。ここから歩いて白石城を目指す。白石城へは、慶長7年(1602)仙台城の支城として伊達家重臣・片倉景綱が入城。元和の一国一城令でも例外的に存続が認められ、明治維新まで存続した天守級の大櫓は、明治7年(1874)に取り壊されたが、絵図や古記録を基に、平成7年(1995)に木造で復元された。
 白石城歴史探訪ミュージアムの入口で入場券を買い、天守へ入場。最近の歴史ブームもあってか、ここも結構人がいる。天守最上階に上がると、通り抜ける風が涼しくて、非常に心地よい。みんな廻縁に座って涼んでいる。

 白石城・二の門 白石城・大櫓


 これで、今回の城めぐりは終了。
 再び徒歩で白石駅へ戻り、快速列車で福島駅へ、そこから東北新幹線 二階建てMaxやまびこで東京へ向う。東京で東海道新幹線のぞみに乗り換えて、帰途に着いた。


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