'09 Autumn
2009.9.3 〜 9.5



  1日目  中部国際空港 → 函館空港 → 松前 → 函館 (泊)
  2日目  函館 → 弘前 → 秋田 (泊)
  3日目  秋田 → 角館 → 秋田空港 → 中部国際空港
   

  今回は北海道旅行というよりは「城めぐり」の一環での上陸。
 
  1日目、9時00分のANAで函館空港へ飛ぶ。空港からレンタカーでまず向うのは松前城。海岸沿いに国道228号を走り、北島三郎の故郷・知内町、横綱千代の富士の故郷・福島町を通って、2時間ちょっとで松前へ到着。慶長9年(1604)に松前藩が成立。北前船がもたらした文化などにより、「松前の春は江戸にもない」と言われるほどであったという。幕末の嘉永3年(1850)に、外国船の出没に備え、江戸幕府が松前藩に松前城の築城を命じた。最後の日本式城郭である。城は戊辰戦争で土方歳三らの旧幕府軍に背後から攻められ落城。このとき天守は破壊されなかったが、昭和24年(1949)に火災で焼失した。現在建っているのは昭和35年(1960)に鉄筋コンクリート造で再建されたものであり、中は資料館になっている。

  公園内には250種、1万本以上の桜が植えられており、4月下旬から5月中旬のシーズンには多くの人で賑わうそうである。城跡を散策し、松前藩主墓所がある寺町を歩いて、藩政時代の松前の街並みが再現されているテーマパーク「松前藩屋敷」へも入場。その後、レンタカーで函館へ戻る。

 松前城 松前藩屋敷
 

  函館へ戻り、そのままレンタカーで五稜郭へ向う。五稜郭は、安政4年(1857)から7年の歳月をかけて築かれた星形の日本初の西洋式城郭で、箱館戦争の舞台となったところ。市営観光駐車場に車を停め、公園内へ行く。さすがに平日でも観光客が多い。現在、箱館奉行所の復元工事が行われており、公園内は半分くらい通行が制限されている。復元工事は、囲いが取れ、奉行所の建物が姿を現していた。完成が楽しみである。

  公園を出て、五稜郭タワーに昇る。旧のタワーには登ったことがあるが、2006年に開業した新タワーは初めてである。旧タワーより高くなって、星形の城郭の様子がより見易くなった。タワーを降りて、もう一度公園内を隅々見学してから車に戻り、駅前でレンタカーを返却して、市電で宿泊先のホテルへ向う。チェックイン後、「あじさい」へ行き、塩ラーメンを食べる。

 五稜郭公園 五稜郭

   
  2日目、次の目的は現存12天守の一つである弘前城。函館駅8時48分発の特急スーパー白鳥に乗って青函トンネルをくぐって青森駅へ到着。そこで奥羽本線の普通列車に乗り換えて弘前駅で下車。駅から土手町循環100円バスに乗って、本町で下車し、まずは最勝院五重塔を見に行く。その後、徒歩で城のある弘前公園に向う。市役所横の追手門広場には明治39年(1906)に建てられたルネッサンス様式の旧弘前市立図書館や、明治33年(1900)に建てられた旧東奥義塾外人教師館、その他ミニチュアの建造物群があって楽しい。

 特急スーパー白鳥 最勝院五重塔


  現存する追手門から公園内に入る。弘前城は、津軽統一を果たした津軽家初代藩主・為信が計画し、その子信枚が慶長16年(1611)に築城した。五重の天守は落雷で焼失し、文化7年(1810)に本丸辰巳櫓を三重に改築して天守代用とした。これが現存する天守。この外、3基の櫓と5棟の門が往時の姿を留めており、散策していて自然とテンションが上がる。また、ここも桜の名所。

 弘前城追手門 弘前城天守


  北門から公園を出て、その北にある仲町を散策。藩政時代に御家中屋敷と呼ばれたところで、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。その後、再び100円バスに乗り、弘前駅へ戻る。

                     仲町


  弘前駅から16時15分発の特急かもしかに乗り、宿泊地の秋田へ向う。秋田駅到着後、ホテルへチェックインし、近くの「佐藤養助」で稲庭うどんを食べる。


  3日目、ホテルをチェックアウトして朝から徒歩で久保田城へ向う。久保田城は、関ヶ原の戦い後、常陸から出羽秋田に転封された佐竹義宣が慶長9年(1604)に築いた城で、石垣がほとんど用いられていない土の城。現存する建物は、御物頭御番所のみであるが、市制100周年を記念して、平成元年(1989)に御隅櫓が建てられ、また、平成13年(2001)に表門が復元された。

  黒門跡から公園内へ入る。御隅櫓や佐竹史料館は9時からなので、それまで公園内を隅々まで散策。9時になったので御隅櫓へ入場し、中の展示を見学。二の丸跡まで戻り、佐竹史料館も見学し、その後、松下門跡から外へ出て、徒歩で秋田駅へ向う。

 久保田城表門 久保田城御隅櫓


  秋田駅から秋田新幹線こまちに乗り角館駅で下車。元和6年(1620)に芦名義勝によってつくられ、秋田藩の中で最も大きな城下町として発展した角館。武家町と町人町に分けられた町並みが今でも変わらず、みちのくの小京都と呼ばれている。

  駅から徒歩で、西宮家、安藤家の建物を見てから武家屋敷通りへと向う。通り沿いには、小田野家、河原田家、岩橋家、青柳家、石黒家と武家屋敷が並ぶ。石黒家、青柳家は中へ入って見学。その後、佐竹歴史文化博物館を見学してから、最後に角館樺細工伝承館を見て回る。

 角館・武家屋敷通り 角館・石黒家


  伝承館の前から、あらかじめ予約しておいた秋田エアポートライナーで秋田空港へ向う。事前予約制の空港バスというよりジャンボタクシーで、1人でも運行してくれるということで、この便は客は自分だけだった。

  秋田空港へは時刻表では1時間となっているが45分ほどで到着。15時55分発のANAで中部国際空港へ帰ってきた。



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