音楽ソフト->Windows->その他->ゆらぎ解析君  Q&A  
  CDから取り出したWAVファイルを解析して、曲がもつゆらぎを調べ、「1/fのゆらぎ」にどれだけ近いかによって、曲を評価するソフトです。
ゆらぎ解析君は、こちらからダウンロードできます。
 
CSVから出力されるデータについて
周波数ごとの音の強さを示すcsvファイルが出力されますが、そこに表示されている「power」の値があまりにも大きいことに疑問を感じました。普通音の強さを表すにはデシベルが使われますが、どの曲でも負の値を示すことが多いはずです。つまりゆらぎ解析君が出力している数値の単位はデシベルではないのですか?
ゆらぎ解析君が出力している数値の単位はデシベルではありません。元データは、WAVの中に入っているサンプリングデータです。サンプリングの値は、16ビットだと -32768〜+32767の値です。このサンプリングデータを一定の区間に区切って、フーリエ解析を行います。結果として複素数のデータ列が返されますが、この値がpowerです。この段階では、データを音としてとらえているわけではなく、単なる数値列として扱い、フーリエ変換にかけています。
周波数の解析半地について
横軸の周波数ですが、下限は0Hzで上限は20KHzになるのでしょうか?
FFTでは、サンプル数の半分の周波数まで分解可能することができます。CDのサンプリングレートは、44100Hzで、ゆらぎ解析君でCSVを出力すると0Hzから22006Hzまでの結果が表示されますが、内部的にもこの値を使用してグラフ等を表示しています。
0Hzは意味がないように思いますが、フーリエ解析で、「DC成分」「非振動成分」「定数成分」などとよばれているものです。
解析結果の判定について

@解析結果数値は何を意味するのでしょうか?例えば”100+適度なゆらぎ”という数値が出た場合は、傾きは=45°で、1/f^λのλ=1と理解して良いでしょうか? 又解析数値が”0+過小なゆらぎ”の場合はλ=0でP=1/f^0=1(水平)ということでしょうか?
Aゆらぎ度については”過小なゆらぎ””過剰なゆらぎ””適度な ゆらぎ”とはどんな状態を言うのでしょうか? 
例えば
 ”過小なゆらぎ”とはλが0〜1の範囲 
 ”適度なゆらぎ”とはλが1又は限りなく1に近い状態→1±0.1
 ”過剰なゆらぎ”とはλが1以上(45°より大きな角度)
と理解してよいでしょうか?
Bλの値について具体的にしたいと思うのですが、例えば”80+過小なゆらぎ”とはゆらぎ角度が45°以下でλ=0.8との理解でいいでしょうか?
又”過剰なゆらぎ”とは45°以上の領域にあるという前提ならば”80+過剰なゆらぎ”の場合は45°以上でλ=1+0.2=1.2との理解でいいでしょうか? 

解析の判定については、「自分のすきな曲のゆらぎ度を調べてみよう」というソフトの意図に従って私が考えたものなので、遊び的な要素が強いです。これをそのまま研究用データとして使うには問題があるかもしれませんので、CSVの生データを出力する機能を設けています。
判定の元となっている値の計算方法については、こちらで解説してしいます。基本的には、理想的なグラフの形からはみ出ている部分の面積を元に算出しています。

Cロックを解析したら解析値0〜30以下(0が多かった)がほとんどで";(0〜30)+過小なゆらぎ”という結果でした。これは0に近い数値で且つ過小なゆらぎであるから、傾きは水平に近いと判断しているのですが、 ”ゆらぎ解析君”のヘルプにはロックは45°よりも大きい角度(約60°)で示してあり、記載内容とは逆になっていました。ヘルプに記載されているロックの傾きは45°以下なのではありませんか?
Dヘルプに記載されている佐野元春さんのゆらぎ解析グラフは、最初低傾きでその後急な傾きになっていますが、この場合傾きは”ゆるい部分と急な部分”両方含んでます。結局過剰なのか過小なのか判断がつかないのですがこれは過剰なのか過小なのかどちらでしょうか。

ロックについてどのような傾きになるかを調べた結果をこちらに表示しています。
対数表示を行うと、グラフの左側のほうは線がまばらになることが分かると思います。右側のほうは密集します。この状態から、左にいくほど(低周波になるほど)グラフの精度が落ちていることがわかると思います。また、グラフの右端、左端では、どのような曲を解析しても、グラフは似たような形状になります。つまり、曲の特性というよりは、解析の手法によって、その形になっていると考えられます。
また、1つの曲について、「この曲はゆらぎが過小」「「この曲はゆらぎが過大」とはっきりといえるものではなく、ある区間では、グラフの傾斜が強く、ある区間では傾斜が弱くなっていることはありえます。そのような意味で、結果として表示している過小、過大などは、遊び的な感覚でみてもらう目安的なものと考えてください。