どしゃぶりトレッキング 4(アンナプルナ周辺)

1999/9/29〜1999/10/10

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10/6  (ゴラパニ〜ポカラ)

 すべての望みを、打ち砕くように、テントの軒から雨の滴が落ちている。雨具を完全武装し、延々と続く石畳を、走るように下る下る下る、モンディ・コーラを再び渡り最後のランチの後、御世話になったメンバーにボーナスを支給する。こんな雨の中、仕事とはいえ、やっはり辛かったと思う、サーダーのザンブさんも、なんだか、申し訳なさそうだ。

 バス停近くなって、皮肉にも薄日が射し始めている。

「いや、ここで晴れていても山は雨さ」

「きっと、そうだよね、上は晴れるわけないよね、明日も雨ね」

ここまできたら、帰国するまでは、晴れて欲しくない、山から降りたら、晴れだすのだけは止めて欲しい!タクシーをぶっ飛ばしてポカラに下る。メンバーは今夜の夜行バスでカトマンズに戻るそうだ。ホテルの前で再会を誓いさよならする。我々は、ハリウッドシャワー!!の後、やま祝いを交わす。

10/7  (ポカラ)

(皮肉にも、下山後、快晴となる)

朝、カーテンが閉まっていると言うのに、なにやら眩しい。筋肉痛の体を引きずって、カーテンを開けると............!!!!

「うそぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜」

「うそでしょうぅぅぅぅぅ〜〜〜」

窓の外には、雲ひとつない快晴の空に「新雪のマチャプチャレ」

「それはないぜ!!」

「えええぇ〜ん!!」

人生とは、こんなに皮肉なものなのか

涙 涙 涙

10/8  (ポカラ〜カトマンズ)

 後ろ髪を引かれるように、ポカラを後にする。飛行機の窓から食い入るように神々の山々を見入る。5〜6年後に、また来るさ、これだけ辛い思いをすれば、きっと次の機会の快晴は、「最高の物」と自分に言い聞かせつつ目をとじる。

10/9  (カトマンズ観光〜深夜フライト) 10/10(関空へ帰国)

 カトマンズで観光や、買い物をし、例のごとく夜はプルバさんちで、豪華なネパール料理を御馳走になり、帰国の途についた。

 山の中では、散々だったが、それも今となれば、懐かしい旅の思い出だ。色々な人と出あい別れ、優しさを感じ、再び、日常の世界へと戻ってくる。普段、日本にいるときは、当たり前すぎて、なにも考えることのなかった便利さ、物の大切さ、それぞれの人生観。他の国へ対してのリスペクトと思いやり、日本での仕事に忙殺され、人の心を忘れかけた頃、再び、この国に帰ってこようと思う。

 ネパールで御世話になったみなさん、本当にありがとうございました。みなさんのおかげで、楽しい旅ができました。また御会いしましょう!

心優しき国ネパール

ダニヤンバード!

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