どしゃぶりトレッキング 3(アンナプルナ周辺)
1999/9/29〜1999/10/10
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10/4 (ガンドルン〜タダパニ)
ガンドルンからタダパニまでは、亜熱帯のジャングルのような場所をひたすら歩く、途中、野生の猿などもいて、なんだか薄気味悪かった。天気が晴れていれば、また違った印象になったのだろうが、相変わらず何も見えないので、ドンドン歩いて、はやばやタダパニに着く。この間、「地球の歩き方」にも書いてあったが、自分が、もし盗賊だったら、行動する場面は、ここだろうなと思える場所が何個所もあったので、要注意です。夕刻はあるかず、できるだけ明るい内に宿泊地に着くよう努力するとか、ガイドだけでなく、ポーターなどにも、ゆっくり歩いてもらい、なるべく集団で行動する事を、これから行かれるみなさんに御勧めします。個人の場合は、大きい団体について、離れないで歩く方が良いと思いました。
この周辺には、チベッタンの露店土産物やが、沢山ならんでいる。どうもボラレそうだったので、ザンブさんに頼んで交渉してもらい、小さい御土産を3個買った。
このキャンプ場が、これまた蛭の養殖場かと思える様な所で、少し気を許して、サンダルなどで歩いていると必ず攻撃されている。ストックを手に取ると、スットク中、蛭まみれになっていた。雨で景色も見えない事もあり蛭を捕まえて実験しながら時間を潰す
<蛭の簡易実験>
1 防虫スプレー、防虫クリームは、けっこう効果ある。
2 防虫クリームを、べたべたする位に塗っておくと寄ってこない 靴にも、塗っておく
3 取りつかれてしまった場合、ヒルに直接スプレーかけると七転八倒して落ちる
4 親のヒルより、松葉のように細い子供ヒルのほうが見えにくく要注意!
5 団子のような種類のヒルも泥とみわけがつきにくい
6 服をかみ切るまではパワーがないが、動きは、相当に早い、
7 テント場であっても、雨の日、雨期ははだしでチャッパルは、止めたほうが良い
10/5 (タダパニ〜ゴラパニ)
(もう本格的な雨、無情の雨、悲しみの雨、雨、雨)
この日も、やはり雨だった!ランチを取った頃から、いよいよ本格的に雨となる、もし晴れていたら、この正面がアンナプルナ、左手がダウラギリなどと言いながら、ドロドロになって歩く、道端の可憐なポピーが唯一の救いだ。3100m位の今回最高地点で、写真でみた風景をバックにはめ込んでから、寂しくゴラパニへと下る。サンブさんは、シェルパ族なので、「ブッダに御祈りすれば、明日は晴れますよ」などと言うが、こっちは、ずっと祈ってますぜ!と心の中で叫ぶ。
ずぶ濡れの中、ゴラパニに着くが、キャンプ場には、大きい隊がすでに幕営してスペースがないため、色々探し回って、やっとサイトを決める。明日は夢にまでみたブーン・ヒルに登る日だが、この雲の状況では、望みは薄い。もし、明日も雨なら、ヒレでステイせずに、いっきにポカラまで下ろう。
ゴラパニは、さすがに交通の要所だけあり賑わっている。ロッジも、なかなか立派な建物が目に付く。運搬の仕事の方達も、とぎれる事がない。出発の時に買ったククリラムが、少しになったので、チベッタンのお店で買い足し慰みとする。もっとも、心が倦んでいるのは、我々ばかりではなく、他のトレッカー達も、うんざりしている。それでも、救いは、この国の人達の優しさだ。貧乏であっても、貧しくても、けして狡くなく、自分の運命を受け入れて黙々と生きていく、かつての日本にも、このような清貧さが残っていたのだろうか