山ある記 |
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那須岳 (1,917m) − 栃木・福島県 1999.11.20 (土) |
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天候: 快晴 標高差:約400m 熊見曽根から茶臼岳(52KB) |
那須岳というのは茶臼岳(1,915m)、朝日岳(1,896m)、三本槍岳(1,917)の総称である。 金曜の仕事を終えて帰宅、その夜中には東京を発って、国道4号を北上、那須高原へ。都内のあちこちで道路工事をやっていて、東京を出るのに時間を食った。 那須高原から那須湯本に入ると、車内に硫黄臭がほのかに入り込んできた。温泉街の坂道を上り切ると、ロープウエイ乗り場へ有料道路が続く。夜中だったので料金所はノーチャージ(日中は\360)で通過したが、次第に道路脇に白いものが帯状に見えるようになってきた。雪だ。つい最近降雪があったらしく、除雪でもしたのだろうか?またしても情報収集不足を露呈した。それほどの積雪でなくラッキー。 |
茶臼岳山腹から朝日岳(57KB) |
ロープウエイ乗り場を通り過ぎて更に上ると、峠の茶屋までは車が入れる。ここに広い駐車場があり、登山口になっている。着いたのは午前5時前くらいだったであろうか。空は雲一つなく、星に満ち満ちていた。獅子座流星群のおこぼれに預かれないかとしばらく外で空を見上げていたが、冷たい強風で10分でギブアップ。車内でシュラフにくるまりガラス越しに空を見ているうちに眠っていた。 外が明るくなって目を覚ますと、活動開始。快晴の空に赤っぽい険しい岩山が朝日を浴びて眩しい。朝日岳だ。下からはそれほど積雪はないように見えたが、念のためストックだけは持参して出発。 |
茶臼岳山頂から三本槍岳(中央・奥、56KB) |
7:40 峠の茶屋(約1,510m)。浅い雪が残る斜面を足元を気にしながら歩く。森林限界は超えているので背の高い樹木はなく見通しはよい。 8:10 峰の茶屋(1、720m)。茶臼岳からガスが噴出する音が聞こえてくる。白い煙があちらこちらから上がっている。弱いながらも火山活動が続いているのだ。茶臼は後に回して、先ずは三本槍を目指すことに。ここから朝日岳の肩までは所々に鎖が掛けてあるが、補助的なものでそれほどの危険はない。ただ、北斜面なので岩が凍っていないかだけに気をつけた。 8:30 朝日岳の肩。朝日岳の北斜面は雪が消えずに残っている。下から見た山肌とは全然違った姿を見せていた。 |
![]() 鳥の羽根のような氷雪(55KB)
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8:40 熊見曽根J (熊見曽根の手前、1,875m)。ここから見える三本槍岳は”槍”というほど鋭い山容ではない。ここのケルンの上にデジカメをセッティング。パノラマ撮影を開始。後で気付いたのだが、モードがマクロモード(近距離撮影)になったまま撮影していたため、奇麗には撮れていなかった。気温11.4度。風が冷たい。 9:30 三本槍岳。熊見曽根を登り切ると、清水平へ一旦下る。笹原が雪を被って、広く抹茶色の原っぱになっていた(全然関係ないが帰り道で7イレブンで抹茶ソフトなるものを思わず買ってしまった)。清水平の先から再び上りになるが、ここからは積雪が多くなる。吹きだまりでは深さ10cmから20cmにもなる。幸い先行された人の足跡が残っているので安心して通過できた。装備は普通のトレッキングシューズにスパッツで足元を覆っていたので、靴に雪が入ったり濡れたりすることはなかった。ハイマツやクマザサについた氷雪が風や、気温の上昇とともに解けて地面に落ちる音がガサっとか、たまにはシャリっとか言う。山頂には既に一人いらした。日光や尾瀬方面の展望が良かった。気温13.6度。軽く朝食を摂り、来た道を戻る。 10:20 熊見曽根J。茶臼のガスの噴出が朝より激しくなったように見える。気温14.8度。 |
![]() 熊見曽根からの360度パノラマ(206KB) <参考地図> |
10:30
朝日岳の肩。気温が上がって雪や霜柱が解けて粘土質の土が泥状に靴底にくっ付き、歩き辛い。 10:50 峰の茶屋。登山者が増えてきた。ロープウエイが動き出して、登山者以外の普通の観光客までが混じっている。ロープウエイを使えば、茶臼の山頂までは楽に登れるのだ。小休憩の後、茶臼を目指す。気温13.3度。 11:15 茶臼岳山頂。峰の茶屋から見上げると、噴き出るガスが下からの風で吹き上げられ、青い空を覆うかに見えた。勢い良く噴出するガスがジェット音のように激しい。この噴出口を右手に見ながら巻いていくと山頂だ。地面のあちらこちらからうっすらとガスが漏れ出て、弱い硫黄臭が漂う。赤い地面に手を触れてみると温かい地熱を感じる。山頂は陽射しも暖かく、ポカポカするくらいの陽気。ゆっくり景色を楽しんだ。気温16.5度。 11:45 峰の茶屋に再び下りつく。 12:10 峠の茶屋に着。岩だらけの朝日岳の南斜面を左に見ながら山を下る。快晴だった空も雲が増えてきた。気温11.3度。 那須湯本周辺は紅葉も終わり、ほとんど葉は落ちていたが、那須高原まで下るとまだ、晩秋の紅葉をドライブできた。さすがに那須高原。観光客が多かった。ちなみに有料道路は下りでは料金所をノーチェックでスルーできた。この後、早めに下山できたので余勢を駆って、筑波山に向かった。 |
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