山ある記

滝子山   (1,610m) − 山梨県             2002.01.26 (土)

 
天候:曇り
標高差
:910m
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山頂から大菩薩連嶺を望む(11KB)

  <沢は氷の彫刻通り>
 天気予報では関東でも夜から、翌日曜にかけて雪になると聞き、最近のパターンとは異なり土曜の山行を決行。滝子山は南大菩薩連嶺の南端に位置する。最初の予定では初狩から登り始めるつもりであったが、うっかり初狩を通り過ぎ、笹子まで来てから行過ぎたことに気付き、予定変更。大鹿沢(川)沿いのコースから登ることにした。
 甲州街道から吉久保という地区に入り、中央道を跨いで、高速道の反対側の出る。更に大鹿沢沿いの林道を進む。道証地蔵がある辺りで車を停める。
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芸術的な天然氷(20KB)

11:50 道証地蔵(標高約700m)から一旦、沢に下りて、大鹿沢に渡された橋を渡り、沢沿いを歩き始める。すぐ目に付くのが日蔭の山道に盛り上がった霜柱である。その高さが今まで見たどの霜柱よりも高い。しばらく行くと、今度は落ち葉が降り積もって山道が埋まっている。場所によっては登山靴が埋まるくらいに積もっている。落ち葉をラッセルしながら歩くのも始めての経験だ。落ち葉のクッションは最高だ。沢の水量は意外に豊富で、あちこちで天然んの氷の造形が見られる。冬の山行というと、目を楽しませてくれるものがほとんどなく寂しいものだが、今日は違った。杉の植林が続く。
12:15 標高約1,000m地点で休憩。気温2度。ここから5分ほどで曲沢峠と滝子山との分岐になる。この分岐点の近くにモチヶ滝がある。更に進むと、造林小屋らしい残骸がある。この辺りから路面が凍結した場所が増える。ツルツル滑る。ビブラム底の登山靴でもこれではたまらない。転ばないように注意しながら進む。いつの間にか、杉林がなくなり、笹が目立つようになる。凍っている所では山道の両側に生える笹をつかんで体を支えながら、慎重に歩く。
12:50 約1,330m地点。気温1度。右手には既に滝子山山頂が見えているが、少し遠回りしないと山頂には辿り着けない。
 
<日帰り温泉>
大和村の福祉センター”田野の湯”。\600(午後4時で営業終了なので注意)。
 内湯1、露天1。甲州街道を笹子トンネルを抜けて、すぐに景徳院のある田野という地区に入る。以前、大蔵高丸に登りに行ったときの経路と同じだ。
 営業終了時間25分前に入ったので、あまりゆっくり出来なかったが汗を流せて満足。
   

<参考地図>
・ミウラ折り 「奥多摩・大菩薩」(ゼンリン)
・アルペンガイド6 「奥多摩・奥秩父・大菩薩」(山と渓谷社)

13:00 大谷ヶ丸への分岐。 ここからは幅広く山林が切り開かれた、なだらかなスロープがしばらく続く(防火帯だろうか?)。ここにも積雪があるが日当たりがよいためか凍ってはおらず、歩きやすかった。山頂直下までいくと北斜面で凍結し、更に急なので非常に危険だった。
13:20 山頂。山頂は狭いが、大菩薩連嶺に連なる山々が見渡せる。生憎、天気が下り坂のため上空は雲が多く、遠くまでは見通せない。気温3度。山頂に至るまでには4、5組のグループと遭遇した。
13:35 下山。凍結した急坂は下りの方がもっと危険。軽アイゼンすら履いていないのだから、簡単にすっ転ぶのは目に見えている。出来るだけ(山側の)山道の脇を歩くようにした。
14:10 造林小屋らしき残骸のある場所で休憩(約1,200m)。ここまで来れば凍った所もなくなり、安心して歩ける。軽く昼食。気温-0.7度。ここからの沢伝いの歩きは、氷の彫刻をゆっくり眺めながら楽しんだ。
14:35 曲沢峠との分岐(約1,040m)。
15:00 登山道入り口に到着。

午後5時頃、帰る途中で山梨、神奈川県境では雪が降り始めた。

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