三国一のバイク馬鹿
信じる者は救われる。のか!?

今回の更新はちょっとヤバい。
いや、ごく普通にこのページを読んでいる人にとってはまるで関係がない。
が、私の仕事先の相手に読まれるとヤバい。
なぜなら、頼まれている原稿の締め切りが昨日だから。
仕事の原稿放りだして、このページの更新。ちょっとドキドキ。
嘘。今までも結構やってる。
「書けない時は書けない」んだ!!。
俺は、ライターというより編集者そのものであるから、
そういう筆の遅いライター最低とか、思っていた。
自分でも駄文書くようになるとわかる。
書けない時は書けない
他のことは書けるんだけどねえ。
ま、なんとかなるさ。進行スケジュール把握してるし、
仕事の原稿は、真のデッドラインぎりぎりまで寝かせて
(熟成させるという意味ですよ)、
近々、神様が降りてくることを信じて、それまで待つことにしょう。
信じる者は救われます。 きっと。
この話をアップした直後に、
編集者から電話が来たってのは内緒だ。

 そんでもって、すでに神様が降りて来ている方の本題。
インターネットのおかげで、バイク仲間が急増した結果、
速く走れる人や上手に走れる人たちが急増。
目標になります。励みになります。
そして、メカやメンテナンスに強い人ともお知り合いになれた。
メンテナンスといえば、洗車がせいぜいという俺には、目から鱗の落ちることしきりなわけだ。
まず、やってみたのが、ブレーキキャリパーの清掃。
ブレーキといえば、重要保安部品ですよ!!
そんなもんに素人が手を出すなよ。とはいえ、やっちまったものは仕方がない。
そもそも、それをやってみた理由は、400Ducati天国で行われた一泊ツーリングの景品として、
メタルラバーCCIMR20という物をいただいた。
これ、要は金属とゴムが接触する部分に使う潤滑剤で、
キャリパーのピストンとか、フォークのインナーパイプとかに使える物。
ただ、夏にもらったこれを今まで使わずにいたのは理由がある。
ブレーキキャリパーは車載工具では外せません
というか、SS900ieの車載工具って、
ドライバーとプラグレンチ
しかないし。
それに加えて、最小限の工具は安物を追加してはいたんだが、無意味。
改めて、工具を揃え直すのに時間がかかったわけだ。
で、まあ、工具はとりあえずSnapOnとかは無理なので、KTCあたりで無難にまとめ、
いよいよキャリパーのボルトを外す。
外れた!! 当たり前である。
いや、KTCの前にとりあえず安物使って挑戦したときは、緩みもしなかったんだよ。
工具はちゃんとした物を選ぶといいようです。
キャリパーさえ外れれば、こっちのもんよ。
と、特殊工作員さんのホームページを頼りに、キャリパー掃除開始。
メタルラバーをピストンに吹いて、完了。
で、おそるおそる組み直して、とりあえず点検。
なんとか大丈夫みたい。実走してもOK それどころか!!
すげえぜ! メタルラバー!!
SS900ieのブレーキは、天下のブレンボである。
よく効く。しかもコントローラブル。
ブレンボ以外のブランドの製品には、ブレンボ以上に制動効果の高いものもあるらしいが、
ブレンボは、なによりもそのコントロール性に魅力があるという。
それが甦るのだ。まさにジワーッと、自分の指でブレーキディスクを挟んでいるみたいに効く。
が、調子に乗ってちょっと引きずるとか、ガツンと握るとかやってると、
なんか、カチカチ音がする
顔色、真っ青。即その場に止まってブレーキのボルトを確認。
ちゃんと締まっているみたい。とりあえず、ひと安心。
どうも、軽くブレーキを引きずる時だけ、カチカチ音がする。
きちんと制動をかける時は、問題なくコントローラブル。
でもなあ、なにせ素人仕事だから。なにかあっちゃまずい。
繰り返すが、重要保安部品だから。
で、再度キャリパーをバラす。今度は簡単。
でもって、今度は念入りにメタルラバーを吹いてやる。
そりゃもう、ギリギリのギリまでピストンを押し出して念入りに。
落ちたよ。ピストン。
ドボドボ垂れ流しになるブレーキオイル。
目の前、真っ暗
これ、実は他の方も同様のことをやっていて、十分に注意していたはずなのに、このざま。
人に聞くのと、自分でやるのとは違います。
目の前も真っ暗だったが、周囲も真っ暗だったので、
その日はそれで中断。
翌日が休みだったので、バイク用品店まで行ってブレーキオイルと透明チューブ、プリンタのインクを購入。
ブレーキオイル補充とエア抜きに挑戦だ!!
その方法は、インターネットでバッチリチェック。
プリントアウトしようとしたらインク切れで大激怒ってのは忘れることにする。
エア抜き自体は、そう難しいこともなく、素人でも時間をかけて丁寧にやれば誰でもできる。
が、エア抜きのボルトが緩まねえ
安物の工具の精度が悪くて、ボルトなめまくり。
またまた工具屋へダッシュ!!
メンテナンスの第一歩はいい工具を買うことです。
とりあえず、ブレーキ問題は解決。今はまさしく絶好調。
唯一の注意点は、やれば絶対わかると思うが、
最初は絶対にブレーキオイルをこぼすので、
(ブレーキオイルのリザーブタンクって、フタの裏にゴムのパッキンついてるでしょ? あれが結構かさばるので、ブレーキオイルを補充するときは、少な目に入れること。マックスの位 置まで注いでフタを閉めると溢れる)
ウエスと水を用意しておくこと。
ウエスをこぼれそうなところにおいておくとか、こぼれた箇所は即水で洗うとかしないと、
破壊力絶大らしい。
弱点は水。水に溶けやすいみたいで、水かけたらあっさり流れ落ちる。
こぼさないにこしたことはないけど、覚えておくと便利です。

その後の話題の伏線でもあるんだが、ここでちょっと触れとく。
ブレンボのパッドって、ダストシールがないとか、構造がシンプル。
つまり、掃除しやすい。
つまり、掃除しろってことだ

 ここで余談。
これが誰でも賛成とは思わないが、
俺、最初にひどい目に合うとハマる性分。
バイクは、購入初日転倒とか、
非常に素晴らしい師匠のおかげで峠に連れて行かれて地獄を見てハマった。
いや、感謝してるんです師匠には。
俺自身、初心者にバイクの運転を覚えさせるには、これが一番いいと思う。
簡単に言うと、(時速)300km出すくらいなら300km走れってこと。
しかも峠道。オンロード車でダート走行もGood(地獄行きだが)
バイクのメンテもかなりハマりそう。
多分ね、俺マゾなんだと思う。
ただ、他人にイジメられるのは嫌、自分で自分をイジメるのが好き。
瘡蓋はがすとか、痛いのも好き。
自虐的なのね。

というわけで、 次の目標はエアフィルターの掃除。
いや、これは本当に偶然。
俺のSS(本人も忘れていたが、自分のバイクの愛称)は、
マフラーとインジェクションのCPU交換、K&Nのフィルター装着済み。
走行1000kmで交換しちゃったので、当時はありがたみもクソもわからなかった。
(これ、つまんないです。新車でドゥカ買った人は、最低でも5000km、できれば10000km走行までガマンしてノーマルで走りましょう。それから気になる部分をイジった方が性能向上の喜びが味わえます。)
で、エアフィルターってえと、国産車の多くはビスカス式っていうメンテフリーの代物が主流。
概ね、10000km〜20000km走行で交換する奴だ。
K&Nもそういう類の物だと思っていたら、違っていた
厳密には、乾式でも湿式でもなくて、フィルターエレメントにオイルが浸みこませてあるタイプ。
でも、専用クリーナーと専用オイルなる物が用意されていて、
半永久的に使えるという。
よく見ているItalian Red Machine のBBSで偶然その話題が出ていて知った。
これは、洗うしかないよね
専用クリーナーとオイルさえ手に入れれば、やり方自体は簡単。
クリーナーで洗って、乾かしてからオイル塗る。これだけ。
乾かす間とか、オイル塗ってから20分待つとか時間があるので、ついでにプラグも磨く。
SS乗って以来、自分で磨くのはこれが初めて。
VTR1000Fの頃はわりとマメに磨いてた。
が、あんまり効果なかったのも事実
そういうわけで、興味は失われていた。
今回やって驚いたが、プラグ外すの異様に簡単
VTR1000Fは同じようなVツインなのにプラグ外すの大変。
前側はとりあえずできるけど、後ろ側はタンク外さないとできない。
DOHCヘッドのせいもあるけど、プラグが奥にあって緩めるのも閉めるのも辛い。
空冷ドゥカ簡単です
タンクはもともとあっさりリフトできるのだが、それさえ不要。
プラグコード引き抜いたら、ばっちりモロ見え
思わず赤面しちゃうくらい、プラグ丸出し。
念のため、取説も読んだんだが、「プラグは非常に簡単に外せます」と書いてある。
確かに。そりゃあ、間違いない。
で、そういえば、あの貧弱な車載工具の中に、プラグレンチだけは入っていたな。
これも、掃除しろってことか

でもって、まあ、ひととおり、エアフィルターとプラグの清掃終わり。
その後に出かける用事もあったので、さっそく実走。
まあね。所詮エアフィルターとプラグだし、
そんなに効果は実感できないだろう。
そう思っていた。
ただ、プラセボ効果って奴で、
「なんとなくだけど、回転の上昇がスムーズになった」
なんて風には感じるだろうなと思っていたわけよ。
明らかに違います
これはプラセボ効果じゃない!!
(信じる者は救われます)
秋晴れのいい天気の日とか、気温もそこそこ、湿度も低くてベストな気候条件だと、
エンジンのフィーリングが心なしかいいように思える。
湿気の多い日とか、雨は最悪。
そういう感じを覚えたことはあると思う。湿った空気じゃ燃焼も悪かろう。
そういうレベルじゃない
もちろん、
天井知らずのヨシムラチューン!!
轟け! 怒濤のFCR!!

といったらオーバーだけど、回転の上昇がとてもスムーズ。
特筆すべきは、アクセルオフ→アクセルオンの時に感じるギクシャク感、
あるいは、インジェクションでよく言われるドンツキ感が解消された。
(もともと、最新のドゥカのインジェクションはそのへんスムーズだけど)
アクセルを開けた分だけ回る
そのリニアリティがすごく向上したと思う。
もちろん、フィルター清掃もプラグ磨きも燃焼効率を高めるメンテだから効果 はあって当たり前。
でも、信じられないほど効く。
VTR1000F(これは完全ノーマル)は、プラグ交換もフィルター交換もやったがそれほど効果 なかった。
これは、思うに、信頼性では世界一を誇るホンダ製だからして、
もともと、
ある程度悪い条件を考慮した
セッティングなのだろう、と。
完全メンテ状態での最高性能は多少ガマンして、ある程度メンテフリーで乗れるように、
キャブセッティングも点火系もセッティングされている。
とすれば清掃程度のメンテでは あまり見違えるような効果は現れにくい。
もちろん、これ、キャブやらプラグやらいじった場合は話が違うだろう。
ドゥカはつまり、
定期的なメンテを前提にしたセッティングなのではないかと。
雰囲気的には、これはまさにレーサーライク。だが、それ以前の問題とも思う。
「機械を最も良い状態に持っていく」
by地獄のチューナー北見
という、エンジン設計者としてのポリシーを感じる。
だから、ドゥカはメンテしやすい
(この後に、北見は「 だからヤバいんだ。何事も腹八分目で満足するのがいい」とも言っているが)
それまで、ドゥカが空冷エンジンにこだわるのは、
「良いものは変えない」 という、ヨーロッパ独特の保守性と、
ドゥカ=空冷というユーザーが多い市場のニーズだろうと思っていた。
そういう、感覚的あるいは商売上の方針が理由ではなく、
空冷エンジンは構造も単純でそのぶん、メンテしやすい。
そういうきちんとした理論に基づく理由があるからこそ、
(もちろん、他にも理論的な優位性はあるんだろう)
旧態依然の空冷2バルブエンジンを
インジェクション化してまで

使おうとするんだろう。
空冷エンジンをインジェクション化したことに関する私見は、近日他のページで書きます。
そんでまあ、ここで結論。
ドゥカはメンテしろ、掃除しろってことだ。
次の目標はエキパイ周辺のサビ落としである。
エンジンの汚れもなんとかきれいにしたい。
そもそも、外装だってきれいにしろよ!!
ってことで、走りに行けないシーズンはメンテで決まり。ですな。

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